我々が今までやってきた術技は筋骨格系の基づくものであり、マッサージや整体の方法でした。
筋肉を揉もんで、そのことで筋肉がゆるむ(ことを期待する)というスタイルです。
それに対してTomの方法は、強いて言えば、筋肉ではないところを触ります。
筋肉と筋肉の間の膜と膜の間に手を入れると(そこをあえて筋間中隔と呼んでも良いのですが)、なぜかその周辺の筋肉がゆるんでしまうという方法論です。
グレープフルーツの果肉ではなく、膜と膜の間にスプーンを入れるようなものです。
これを以前は(コロナ前は)、Anatomy2.0と言っていました(今もそう言っております)。
Anatomy1.0が筋骨格系、Anatomy2.0がFasciaです。
ただ、Fasciaという概念はAnatomy1.0にも存在しているので、概念がコンタミします。
ですので、「まといのば」では、浅筋膜、深筋膜や筋周膜、筋外膜などとは言わずに、Fasciaと言います。「TomのFascia」などとも言います。Tomが定義するFascia、と。
T理論的に言えば「あいまいなタッチ」です(←ここ重要)。
で、このFasciaをOpenするのがポイントです。(巷ではFasciaをReleaseすると言いますが、TomはOpenとしか言わないので、我々も「Open」としています。ただ書籍ではReleaseという言葉は使っていらっしゃいます)。
*これは裏アナトミートレインと僕が勝手に呼んでいるトーマス・マイヤーの「AnatomyTrain」に関する共著。非常に良い本です。
で、FasciaをOpenするためにいくつかの気功技術が用意されています。
昨年来使っているのが、TZ(Time Zone:柔らかな手)、そしてTM(通り道:Fasciaの通り道を開ける)です。
そして、今年に入って活用しているのが「Open(真っ直ぐにFasciaをOpenする技術です。One Page at a timeです。時間はかかりますが、安全で確実です)」、そしてT T(止まらない通り道)です。
TZはアライメントと強く関わり、TMは解剖直観と強く関わり、T Tは「あいまいなタッチ」と解剖直観が強く関わってきます。
地政学の父であるマッキンダーは地政学という言葉を使わず、地理学と言い続けました。
僕はここにマッキンダーの遠くを見ている視点があると思っています。
地政学は(誰が引き継ぐかによって)滅びる可能性がありますが、地理と地理学が滅びる可能性は低いのです。そして地理は永遠なのです(かなり長く続きます)。地政学というのは、地理的条件が政治に大きく関わるという学問です(ざっくりすぎる)。
第3次世界大戦の足音が明確に聞こえてきていますが、戦争は避けるべきだと思います。
地政学者マッキンダーの絶筆にあるように「均衡(バランス)こそ自由(フリーダム)の基礎」であろうと思います。
(引用開始)
今やあらゆる組織がすっかり閉鎖的なシステムになってしまっている。そして諸君は、全体のバランスを変えることなしに、何物をも変えることができない。たまさかにどこかの風来坊が中途はんぱなことを考えてみても、それが役に立ちそうな世界はもうどこにもなくなってしまったというわけだ。が、このことが、はたして充分におわかりいただけただろうか?
ともかく、われわれは論理的にバランスのとれた考えかたをしなければいけない。が、同時にまた現実的で、慎重な行動を必要とする。
人類を誘導できるのは、ただ理想のもつ魅力だけである。キリスト教の教義や奇跡は、これまでさんざん批判されてきた。が、それでもこれらの障害をよく乗り越えて、一九世紀後の今日なお世界の大勢を支配しているのが、その何よりの証拠である。(略)むろん物事を建設的に考えるのは、破壊するのくらべてずっと難しいし、なかなか機械的に簡単にはゆかない。が、それにしても、せっかくの共同の体験を生かして、同じような規模の構想をもって平和の問題に対処する勇気を、われわれとして持ち得ないものだろうか?
ねえ、ブルータス、僕らがうだつが上がらないのはね、
なにも運勢が悪いんじゃない(The fault is not in our stars)、僕等自身が悪いんだ。
(中野好夫訳 シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」)(引用終了)
「均衡(バランス)こそ自由(フリーダム)の基礎」、そして「人類を誘導できるのは、ただ理想のもつ魅力だけである」は、MATLASにおいても大事な気がしています( ー`дー´)キリッ
で、地政学と同様に、解剖学とは身体の地理学なのです。
何丁目何番地を示し、そしてどの方向に行くか(深層か浅層か、遠位か近位か、頭部方向か尾部方向か)を示すための地図としての解剖学を捉えることです(ですから、意外と機能がスコトーマを構成します。数学が得意な人が公式を暗記せずに、問題を解く度に導出するように、我々も付着部から考える癖をつけると良い気がします。というセミナーを昨日もしました。MATLASでもします!)
そして、最も重要な解剖学はやはり骨なのです。
コツが骨(コツ)なのです。
ですから、「♫あなたの骨を数えましょう♫」のワークは大事です。
解剖学の迷宮に入りすぎない、解剖の森の中で迷わないためにも、地図をしっかり手にしましょう!解剖直観速習スクールもお楽しみに!!!
というわけで、今日もお美しい谷さんの写真をシェアします!!(先日のオイルBootCampでも良い意味で悲鳴が上がりました。キレイであればあるほど、啓発される傾向がありそう)
今を薔薇色に生きよう🌹 pic.twitter.com/R6Qjj01Pwd
— 谷琢磨 Takuma Tani (@tani_takuma) April 19, 2024
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