呼吸には3つのレベルがある。第1は隣の人に聞こえず、第2は自分に聞こえず、最後は自分でも感じない | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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ブルーノ・マーズ、エド・シーラン(そして次はテイラー・スウィフト)と東京ドームというドーム型の野球場でライブを拝見してきたのですが(テイラー・スウィフトはこれからですが)、東京ドームから出るときは回転扉ではなく、ドアを通って、外に出ます。

 

入る時は回転扉なので、あまり気圧差を感じませんが、出る時はあえて回転扉ではなく、ドアから出るようにしています(いや、僕がしているというよりはそうスタッフさんから誘導されて出ます)。

東京ドームをドアから出た人は分かると思いますが、出る瞬間に外へ突き飛ばされるような風圧を背中に感じます。

 

東京ドームというのは、巨大なテントのようなもの。あの天井を支えているのは支柱ではなく、内圧です(真ん中に大黒柱があったら大変w)。内圧とは内側からの圧力です。すなわち気圧を高めているのです、空気を送り込んで。

構造的には身体と同じです。身体も内圧を高めて、身体を支えています(「(Fasciaによる)テンセグリティーだけでは支えられないよ」というのが身体観の階層性でした)。だから、少しでも表面に傷ができると、内側から外側へ液体が吹き出すのです。それは内側の圧力が高いからです。

内圧が高くて、外の気圧が1気圧と中よりも低いので、東京ドームから外に出るときは、押し出されます。激しく強く風に押されるようになります。

中でも外でも気圧を感じることはないのですが、その狭間(はざま)では、気圧の差を感じます。

すなわち差分を感じるのは境界線だけということです(←これ大事)。

 

 

移動してしまうと、何も感じません。

 

というか、すぐに身体は慣れてしまいます。なぜなら、環境とのフィードバックループを作るのが生命だから。気圧ともすぐに慣れてしまい、身体の分圧を調整します。たとえば、飛行機で耳がキーンとするのも端境(はざかい)だからです。離陸したり、着陸したりするときは気圧が急激に変化するので、身体が対応できず、つばを飲み込むしかなくなります。

(感じなくても、理性において、その差をいつも意識に上げられる人は、「お陰様」がそばにいるのです。そうすると運が向いてきて、流れに乗れます)

 

ちなみに風という現象もまた同じです。

気圧の差によって、空気が移動するその局所的な現象を風と言います。

 

*彼は藤井風さん

c.f.あなたは夕日に溶けて わたしは夜明に消えて もう二度と 交わらないのなら それが運命だね(藤井風) 2020年09月19日

 

風を見た時に(視覚的に認識できることはあります。落ち葉が舞ったり)、気圧差が背景にあることを認識することです(僕は塾で小学生の理科の先生のときに、海風山風から季節風までが同じカラクリであることを教えたりしていました。気圧という原理を理解し、熱せられると膨張することが分かれば、全ては同じ原理に従うことが見えます。これをそのままスライドさせれば難解なアーユルベーダの理論が、単に同じ原理が繰り返しマクロコスモスでもミクロコスモスでも発揮されていることが分かります)

 

何が言いたいかと言えば、呼吸もまた同じということです。

 

息という風もまた気圧の差で起こるのです。

 

息は風であり、消化は火であり、体液は水です。

 

気体の圧力の差で起こります。

それを引き起こしているのは、横隔膜を中心とする本来は呼吸筋ではない筋肉群の流用です(僕らは水から陸に上がりました)。

 

有名な気功と太極拳のマスターであるクリス・ペイによると、中国に伝わる「気」という考え方の核は呼吸だという。

「一般的に、呼吸には3つのレベルがある。第1のレベルは、隣の人に聞こえないぐらい静かに呼吸すること。第2のレベルは、自分にも聞こえないぐらい静かに呼吸すること。そして第3のレベルは、自分でも感じないぐらい静かに呼吸することだ」

 

 

だから「口で呼吸する?、鼻で呼吸する?」というのはそもそもおかしな質問で、東京ドームのドアは風を起こしてはいません。

起こしているのは内圧差であり、それを感じられる境界線がドアであり、鼻であり口(というドア)であるだけです。口というドアは普段は閉じておけば良いのです。

 

以前、呼吸法のクラスで「鼻から息をするか、口から息をするか」みたいな議論をしている先生のご講義を受講しながら、「鼻も口も息はしないし」と考えていました。もちろん慣用表現として使うのであれば分かります(たとえば「お湯を沸かす」と言います。「お湯に沸かす」とは言いません。しかし、お湯であれば沸かす必要はありません。「白馬は馬に非ず」なのです)

しかし、その先生の背景には本気で鼻や口が呼吸の原因であると考えているように見えたので、鼻白んだことを思い出します。

 

ドアは風の原因ではありません。

 

重要なのは概念を呼吸することです。それが物理に写像します。

 

 

では最後は、藤井風さんで「Kaerou」!

c.f.♫朝、めざめたら どっかの誰かに なってやしないかな なれやしないよな 聞き流してくれ♫(白日) 2020年10月22日

 

 

ハンナ・アレントはセネカのこんな言葉を紹介しています。

 

自由がこんなに手近にあるのに、それでも奴隷であるとは?

 

もう少し分かりやすく言えば、

 

死に方を知る徳をもたぬ生活は奴隷的なものだ

 

と。

 

 

*ハンナ・アレントについてはこちらの映画で一気にゲシュタルトを。イメージを掴みましょう。偉大な人です。

 

(引用開始)

「ソロンの時代までに奴隷となることは死よりも悪いものとして見られるようになっていた」。それ以後、「生命への愛」と臆病とは奴隷的性格と同じになった。たとえば、プラトンは、奴隷が死よりも奴隷状態を好むという事実によって奴隷に本来的な奴隷的性格を立証したと信じることができた(『国家』386A)。これに後になって呼応している言葉が奴隷の不満にたいする次のセネカの返答に依然見られよう。「自由がこんなに手近にあるのに、それでも奴隷であるとは?」ーーまた「死に方を知る徳をもたぬ生活は奴隷的なものだ」。奴隷たることにたいする古代人の態度を理解する上で、大多数の奴隷は敗北した敵であって、一般的に生まれながらの奴隷はほんのわずかな割合しかいなかったということを知っておくのは無意味ではない。(略)彼らは自殺しないことによってその奴隷の本性を立証したのであり、勇気がすぐれて政治的な徳であった以上、それによって彼らは市民たりえない「本来的な」無価値と不適合を示したのである。(引用終了)(p.118 ハンナ・アレント『人間の条件』ちくま学芸文庫)

 

人間の条件 (ちくま学芸文庫)

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だからこそ(タイトルコールの直後が)

 

Welcome to afterlife(死後の世界へようこそ)なのです。

 

ニールの行動原理も同様ですね。

 

(たとえば、チベット密教の法要というか、僧になる儀式は一度世俗の生から離れて、死ぬことです。ですから、僧であるということは、本来はすでに死んでいるということです)

 


 

ここで藤井風さんの「帰ろう」を紹介したくなりますね(^o^)

 

 

    

奴隷たることにたいする古代人の態度を理解する上で、大多数の奴隷は敗北した敵であって、一般的に生まれながらの奴隷はほんのわずかな割合しかいなかったということを知っておくのは無意味ではない。(略)彼らは自殺しないことによってその奴隷の本性を立証したのであり、勇気がすぐれて政治的な徳であった以上、それによって彼らは市民たりえない「本来的な」無価値と不適合を示したのである。(引用終了)(p.118 ハンナ・アレント『人間の条件』ちくま学芸文庫)

 

 

 

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