「いつまでも、お前は踊らなくてはならぬ」と天使は言いました。「赤い靴をはいて、踊っておれ」 | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

四ツ谷にありますバレリーナ専門の気功整体「まといのば」のブログです。
気功師から見たバレエとヒーリングのコツを公開します。
「まといのば」では、バレエ・ヒーリング・美容の各種セミナーを行っております。

サルトルは「人間は自由という刑に処せられている」(『存在と無』)と言いましたが、ダンサーというのは「踊ることに呪われている」のではないかと思うときがあります。

 

 

いや、それを呪いと考えるか、祝福(祝い)と考えるかは、視点によります。

(「僕がバレエを選んだのではない、バレエが僕を選んだんだ」と言う名言を残している熊川哲也さんが総監修をつとめたバレエ公演を観てきました)

 

ただ、呪いにせよ、祝福にせよ、強迫的に繰り返し繰り返し繰り返し練習するのは事実でしょう。虜(とりこ)になり、執着し、徹底的にやり続けます。

 

ミリ単位のこだわりをとことん何年もこだわります。

 

それは狂気じみてくるのです。

 

その狂気を覆い隠すために、社会性を身に着けます。社会的知性をきっちり身につけます。

その笑顔の後ろ側にある狂気を僕らは見抜くべきですし、その狂気を僕らも友とすべきです。

狂気を友とするというのは、自分たちも狂気になり、自分たちもCrazy onesになるということです。

 

 

 

 

僕がいつも思い出すのは、テッド・ウィリアムズという伝説の大リーガーです。

四割打者です。

写真は素晴らしい笑顔です。

 

*テッド・ウィリアムズのことは以前も紹介しました!

c.f.アインシュタインのことは嫌いになっても、相対性理論のことは嫌いにならないでください〜狂気は真の友 2019年04月08日

 

 

しかし、彼の周囲にいる人はいつも彼の怒りと付き合わなければいけませんでした。

 

たとえば、こんなエピソードがあります。

 

試合最後の自分のバッティングにどうしても納得がいかず、自分に悪態をつきながらベンチに帰ってきたそうです。そんなときは誰にでもある、、、、と思うでしょうか?

いや、その通りなのですが、

 

(引用開始)

あるときウィリアムズは怒りをたぎらせ、自分に悪態をつきながらベンチに戻ってきた。試合最後のバッティングに納得がいかず、どうにも気がおさまらない。(引用終了)

 

でも、テッド・ウィリアムズはこの試合で、ホームランを打つことで、試合に勝っているのです。でも、彼にはそんなことはどうでも良いのです。

 

チームメイトが喜ぶ中、彼は地団駄を踏んでいました。もっとうまく打てたはずだ、と。

鬼気迫る話です。

 

ちなみに、チームメイトがどうしていつも怒っているのかと聞いたときに、彼はこう答えたそうです。

 

どうしてかって? 僕は毎日上出来じゃないとダメだから。君はその必要ないだろうけど」と(笑)

 

まあ、聞いたチームメイトは鼻白むどころか、殺意を覚えかねません。チームメイトもまたエリート中のエリートですから。

「君はその必要ないだろうけど」を「君だって同じだろう」と言えれば最高なのですが、そんな社会的知性をまとう余力はないのです。

 

テッドの三番目の奥様は彼のことをこう言っています。

 

怒りは彼の親友だった。なぜなら怒りが、彼にとっての救いになることを達成する力を与えてくれたから」と。

 

彼女はこうも言っています。

 

テッドの怒りの源は、完璧主義的な野心を満たされない自分の無能さだった。自分自身の期待に応えられないと、それがどんなに無害な活動であっても、彼はキレた」。

 

すごく良くわかりますw

 

 

*画像はイメージです。

 

 

先日の講座を受けたあとに、狂ったようにバンザイスクワットをやり続けている人もいるでしょう。

バンザイスクワットというのは仮の名前ですが、何のことはなく、手をバンザイして(肘をしっかり伸ばして)しゃがむことです。そのとき手を前に倒さないことがポイントです。

 

手の位置がバンザイしている、フルスクワットということです。

 

手を上にしたままで、腕の角度が床と垂直のまま、フルスクワットします。

フルスクワットというのは、ベンチに座るレベルの深さではなく、ふくらはぎとハムストリングスがべったりと着くまでです。

 

 

いずれにせよ、学んだことを狂ったようにやってしまってOKなのです。

 

僕はジョブズのCrazy onesと共に思い出すのは、アンデルセンの「赤い靴」です(リンクは青空文庫

異人さんに連れられて横浜港からアメリカに行ってしまった女の子の話しではありません。

 

 

♫赤い靴はいてた

女の子

異人さんにつれられて

行っちゃった

 

横浜の埠頭(はとば)から

船に乗って

異人さんにつれられて

行っちゃった♫(赤い靴作詞:野口雨情 作曲:本居長世)

 

 

堅信礼にタブーである赤い靴を履いたことで、天使に呪われてしまったカレンの話です。

 

赤い靴は呪いの象徴であり、カレンは死ぬまで踊り続けるのです。

(実際は足首を切り落とします)

 

同様にダンサーは死ぬまで踊り続けるのです。

見えない赤い靴を履いているのです。それを才能と呼んだりします。

 

呪われているかのように踊り続けます。

 

 

気功師もそうあるべきと思います。

その意味でアディトレというのは、穏健なゲートウェイドラッグ化でしかありません。

 

 

気功師は狂ったように気功をやり続け、ヒーリングをし続けるものです。

 

我々はヒーリングすることに呪われ、気功という刑に処されているのです。

 

 

というわけで、取り憑かれたように気功をやり続けている皆さん!

皆さんはその意味で正常です!(一般社会的には異常かもしれませんが、、、「大衆は常に間違う」ので気にせずに)

寝食を忘れて、やり続けてOKです!!

どっぷりとハマってください!

 

 

【書籍紹介】

テッド・ウィリアムズについては、こちらから引用!