人間の活動はすべて、驚くほど複雑だ。天才の活動も例外ではなく、『奇跡』は一つもない。(ニーチェ) | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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まりちゃんのお通夜と告別式に参列してきました。

 

まりちゃんのことですから、「死者は死者に葬らせよ」というイエスの言葉を引き、そしてお釈迦様も葬式を禁じたことを引いて、私の葬儀には参列してくれるなと言いそうですが、、、、

 

そのように「まといのば」で習った、と。

 

イエスは彼に言われた、「わたしに従ってきなさい。そして、その死人を葬ることは、死人に任せておくがよい」。マタイ8:22

 

たしかにそのように「まといのば」でも教えていますが、死者を葬るためではなく、残された者が悲しみを共有する場として参列しました。

 

*涅槃図も本来は仏弟子は参加していない形で描くのが本来です。釈迦は自分の葬儀を出すことを禁止しました。

ニルヴァーナとは吹き消すという意味で、その音から涅槃(ねはん)が来ているそうで。

 

 

まりちゃんは良い表情をしていました。

 

骨もしっかりしていました。

 

 

まりちゃんの同期で、美肌プロを受講され、美容系ヒーラーとして活躍されている方から、先日こんなメッセージをいただきました。この方とはお通夜に一緒に参列しました。

 

 

(引用開始)

昨日、ブログを読みました。

あまりのことに、言葉も出ず、何をどう考えればいいのかわかりませんでした。

でも、まりちゃんの美しさ、聡明さ、ピュアすぎるくらいにピュアなところ。
思い出しながら読みました。

美肌プロでご一緒したこと。
練習会の後、お蕎麦を食べたこと、
四谷三丁目の駅で、みんなでワイワイ伝授しあったこと。

まりちゃんはいつも、『まと先生の教えを、私たちが伝えていかなきゃね!!』と、言っていました。キラキラしていました。
(引用終了)

 

 

 

彼女のバトンは多くの美容系ヒーラーたちが受け取って、次世代に伝えてくれることと思います。

 

気負わずに、楽しんで、この先も「ワイワイ」とやってほしいと思います!

 

 

まりちゃんとやりとりしていたメールなどを読み返すと、いかに彼女が細部にこだわり、そして楽しんで気功をやっていたかが伺えます。

 

まりちゃんから寄せられたフィードバックだけで、別ブログを立ち上げたいと思うほどです(どこかでゆっくりとフィードバックを折に触れて紹介する機会があれば、良いと思いますが)。

 

 

細部ということで言えば、Less is moreと同じく、God is in the detail. (神は細部に宿る)は建築家のミース・ファン・デル・ローエの言葉と言われます。

 

気功も同じです。

 

気功の全体像などは誰にもつかめません。

群盲が象をなでているに過ぎないのですから、ひたすらになでている細部に深く耽溺することです。

深く深く耽溺していると(もしくはAddict)していると、より奥深い真理(のようなものが)が立ち上がってきます。

そしてまたそこに耽溺していると、壁を突き破って、よりまた奥深い真理のようなものが現れます。

 

どこまで言っても、世界は不可解ですし、不条理に満ちていますが、自分の小さな小さな手のひらの中の世界だけは、少しだけ論理的に操作可能になります。

それがいわば気功の奥義のようなものです。

 

 

優秀なお医者様でメンター生の方から、メンターセッションで質問を頂きました。

 

 

いわゆる力のあるヒーラーの「(症状が)見える」能力についての質問でした。

 

画像診断などでも分からない部分が『見える』ヒーラーの能力についての質問でした。

このカラクリは実はシンプルです。

 

一見すると、その優秀なヒーラーは全てが見えているようです。しかし、実際はそのヒーラーは自分の専門分野しか見えません。

 

そしてそれはその専門に特化した訓練によって習得されます。

ピアノの鍵盤を押せば音は出ますが、ラフマニノフを弾きこなすには修練が必要です。

ひとつひとつの音はシンプルなのですが、その組み合わせを無意識で行うには練習が必要です。

「観る」ための能力も同じです。

 

誰もが見えるような指標と、誰もが理解できるような仮説を猛烈な速度で組み合わせて、仮説と検証を繰り返しながら、そこにコールド・リーディング的な話術をふりかけるだけですw

あとは結果を出して、そのフィードバックを本人に自覚させれば、魔法の完成です。

(ここらへんの秘密の秘密を微に入り細に入り、赤裸々に公開しているのが、昨年末開催のシークレットスクールですね。ヴァーチャル版は近日販売開始です!)

 

そのために日々訓練しているのであって、少しでもジャンルが逸れると全く素人同然になります。

ただし、ある部分に関しては非常に特化していて、深く深く細部に耽溺しているので、「観る」ことができて、「操作」することができるので、パッと見て取って、パッとヒーリングできるように外から見えるだけです。

 

でも、それは万能ではなく、きわめて限定された中でのことです。

 

ただ周りは麗しい誤解を積み重ねます(たまにその誤解に押しつぶされるヒーラーもいますし、自分のエゴが肥大してしまう気の毒なヒーラーもいます)

 

本人の限界は本人が良く知っています。

 

限界を知らないのは初心者のヒーラーです。

初心者というのは、ビギナーズラックのようなものがあります(ちなみに無い人も大勢います)。

難しい症例をどんどん依頼されて、どんどんヒーリングできてしまう時期というのがあります。

しかし、それは最初のうちだけです。

だんだん壁がくっきりと見えてきます。自分ができること、できないことの境が見えてきます。

そのうちに自分の専門が分かってくるのです。

 

その専門は明確に口に出して言えるようなものでない場合もありますが、明確な区分があるのです。

 

傍(はた)から見ていて、何でもできるように見える人こそ、自分の限界というか、越えられない壁をしっかり認識して、その境域の中で自分を深めていっているのです。

 

「レオナルド・ダ・ヴィンチは果たして本当に万能人だったのだろうか?」とたまに思います。彼もまた自分の手触りがあるところだけを深く掘っていっただけで(そして少しばかりイケメンでw)、自分の演出に長けていて(でもそれほどの業績を残さず)、飽きっぽい性格だったように思います(同時代人からもその後の人々からも美化され、モナ・リザの盗難によって、幸いにも彼の名声は奇しくもストップ高になった、と)。

でも、名声などは関係ないところで、彼は深い深いオタク気質で人生の果実を食べ尽くしたように思います。

 

そんなことを考えていると、いつもながらニーチェの声が脳内をこだましますね。Echo(エコー)ですね。

 

(引用開始)
天賦の才能について、持って生まれた資質について話すのはやめてくれ! わずかな才能しか持たなかった偉大な人間はたくさんいる。彼らは偉大さを獲得し、『天才』(いわゆる)になったのだ。実体を知らない人々が褒めそやす資質を欠いていたからこそ。いきなり全体像作りにかかる前に、適切な一部を組み立てることを最初に学ぶ有能な職人のごとき真面目さを、彼ら全員がそなえていた。彼らはそのための時間を取った。なぜなら、華やかな全体像よりも、あまり重要でない小さなものを作ることのほうが楽しかったからだ。(引用終了)(ロバート・グリーン 「Mastery」p.36)

 

そして返す刀で万能人や天才という評価によって、自分をスポイルする我々の癖をニーチェは切って落とします。

 

(引用開始)我々は、自分自身を高く評価しているにもかかわらず、自分にはラファエロのような絵を描く才能も、シェイクスピアのような劇的な戯曲を生み出す才能もあるとは思わないので、彼らの才能は並はずれてすばらしいとか、めったにない出来事だとか、いまだ神を信じているなら、天上からの恵みだと思いこむ。こうして我々の虚栄心、我々のうぬぼれが、天才崇拝を助長する。彼らは我々とはまったくかけ離れた存在である、奇跡であると考えれば、彼らは我々を傷つけはしない(引用終了)

 

自分自身を高く評価しているにもかかわらず」というのが良いですね。

間違ったエフィカシーはゴミ箱へw

こうして我々の虚栄心、我々のうぬぼれが、天才崇拝を助長する」のです。

 

僕らも「あまり重要でない小さなものを作る」ことに喜びを覚えましょう!

オタク気質な喜びを!

 

 

ニーチェは同様にこんな風にも言っています。

 

(引用開始)
天才といえども、最初はレンガの積み方と家の建て方を習い、そのあとに材料をさがし求め、そして外観をととのえることに変わりはない。人間の活動はすべて、驚くほど複雑だ。天才の活動も例外ではなく、『奇跡』は一つもない。(引用終了)(同 p.438)

(ザッカーバーグのハーバード大での卒業スピーチを思い出しますね)

 

 

ちなみにこのニーチェの引用をおそらく最初に紹介したのは、こちらの記事。

c.f.【本日追加開催!】マスタリーの道、Zoneへの道、予兆に従い、神を味方にして強運体質に2016年08月11日

 

 

全く余談ながら、その記事を見返していたら、WOD(World of Dance)のこの2つが紹介されていました。


*ど迫力


*可愛すぎる!

 

そして脱線ついでに、、、

 

ダンスがらみで、全く余談なのですが、最近すごいと思っているのは、この方!

身体のコントロールということで、独自の新しい次元を切り拓いていると思います。

 

 

カンヌ国際広告祭大賞グランプリをはじめ、いくつもの賞を取り、世界中でパフォーマンスされている人です。

 

意外と知られていないことですが(というか、日本で放映されていないので)、アジアズゴッドタレントではゴールデンブザーを獲得しています。

 

 

 

話を戻しますが、、、いや、まとめますが、、、

 

焦らずに狭い狭いところに耽溺しましょう。

あれもこれもと思いすぎないで、楽しめるところを深掘りして、地下水脈にたどりつきましょう。

 

たとえば、筋肉にこだわりはじめて、それが楽しくてしょうがないのでしたら、肉単をバイブルにひとつひとつの筋肉に気を流して、楽しみましょう。

直接に触れて筋腹を味わいつつ、付着部を掘り当てるようにすることです。

 

 

僕の中ではいま前鋸筋(ぜんきょきん)が何度目かのブームの真っ只中ですww

面白すぎます。

こんなのがべったりと肋骨から肩甲骨の裏面までに貼り付いています。興奮しますよね?w

そうして肋骨を引き上げています。

By Anatomography - en:Anatomography (setting page of this image), CC BY-SA 2.1 jp, Link

 

 

本当に狭い狭いところで、楽しみましょう。

そこに汲み尽くせぬ喜びの源泉があります。

(ちなみに、これをそのまま言うのは、あまりに品がないのですが、、、そこにキャッシュの源泉もありますw)

(ちなみにリルケも同じように言っていますw)

 

c.f.あなたがまだ本当の〇〇でないために、日常の富を呼び寄せることができないのだと自らに言い聞かせよ2018年08月07日

 

 

 

p.s.以下の記事も是非参照してください!

 

c.f.なぜなら、華やかな全体像よりも、あまり重要でない小さなものを作ることのほうが楽しかったからだ。2019年03月15日

 

c.f.こうして我々の虚栄心、我々のうぬぼれが、天才崇拝を助長する(ニーチェ)2017年01月03日

 

そして、本文中でも紹介したこちらの記事ですm(_ _)m

c.f.【本日追加開催!】マスタリーの道、Zoneへの道、予兆に従い、神を味方にして強運体質に2016年08月11日

 

 

 

【書籍紹介】

 

 

いつも紹介していますが、是非、一緒にこちらも。

 

 

そしてリルケです。