固いアイスの上手な食べ方と龍脈の操作法、ランダムネスを手懐(なず)ける。論破されるソクラテス | 気功師から見たバレエとヒーリングのコツ~「まといのば」ブログ

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レディーボーデンが日本で発売されたのは1971年だそうです。
ずいぶんとロングセラーです。

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レディーボーデンのようなアイス、それも少し子供には固めのアイスを想像してください。

このアイスが大好きで、それをスプーンで食べようとします。

でも十分に冷えていて、固いのです。

アイス全般がSugarというか、単純糖質にしか見えないというバイアスに犯される前の純真な子供の視点ですw




冷凍庫から出してすぐに食べようと思っても、すぐには食べれません。
固いからです。
固くて子供には歯が立たない。
歯というかスプーンが立ちません。

ちょっと待って少し溶けるのを待ちます。偉大なるエントロピーのおかげで、縁から解けていくので(そこがまさにエッジなので)、縁からスプーンを立てます。

本来ならばきちんとお皿に移して食べるのでしょうが、カップのまま食べます。無作法にも元桶(もとおけ)から食べます。

アイスには凍って固い部分と少し溶けてきて柔らかくなった部分があります。その柔らかい部分を探して、柔らかいところを取って、固い部分にぶつかったらまた、別な柔らかい部分を探します。その繰り返しで、夢中になって、気付いたら底が見えてきたりします。


くまのプーさんがイーヨーにあげるつもりだった蜂蜜を気付いたら、全部味見してしまうときも同じです。プーさんはちょっと味見をするつもりが全部平らげてしまいます。


ポイントは柔らかいところを少しずつ食べるということです。

固いところは後回しにするのです。
後回しって大事です。

そのうちに溶けてくるので、まずすでに溶けている柔らかいところを美味しくいただきます。





これが龍脈の操作法です。
急がば回れであり、ランダムウォークであり、龍脈はくねくねしていないと死ぬ理由です。
よく分からなくても、分かるところから手をつければいいのです。


マーク・ザッカーバーグがハーバード大の卒業スピーチで「ユーレカなんて嘘だから」と言っていました。
本当にそう思います(全体像が見えないという意味においてです)。
映画や小説はその意味で嘘なのです。
(映画Arrivalは数少ない例外ですw)




いわゆる映画や小説のようなTypicalな「ユーレカ」を深く信じていると、誰かから何か有益なアドバイスをもらっても、脊髄反射で「これがうまくいく保証ってありますか?」みたいな発言になるのです。


うまくいくかどうか分からないけど始めるのです。
でも直観はあるのです。ぼんやりした感覚はあるのです。
「あ、それ面白そう!」でも、「それいけそう!」でもいいのです。

ポランニーの言う隠れた実在の予感はあるのです。
でも方法論も証明も事前には何もないのです(だからニュートンは定理の発見のあとに証明をしたのです)。


プロメテウスという「先走り」君のあまり知られていない弟はエピメテウスと言います。直訳すれば「後知恵」君です(その意味では、お兄ちゃんは「先見の明」君です)。後知恵バイアスに脳を侵されすぎると、未来のことも後知恵バイアスに従って考えようとします(無理なのに)。そのような者はブラック・スワンに美味しく食べられる七面鳥となります。



*まあプロメテウスの末路もソクラテスと同じく悲惨です。いやソクラテスよりも悲惨かもしれません。
*火を人に与えた罪で永遠にレバーを食べられ続けます(再生し、また食べられます)。



アイスクリームを全部平らげろと言われても、その方法は見当もつかないようなものです。
「食べたい」と思っても、大量すぎて硬すぎて、にわかには全部を平らげられる気はしません。


でも美味しそうと思い、歯が立つ(スプーンが刺さる)ところから、一口ずつ楽しんでいるうちに、気付いたら平らげてしまうし、飽きたら冷凍庫に戻して、また次の機会を楽しみに待ちます。


これが龍脈の操作法であり、Arrival講座でも中心的な話題となるものです。

「未来が見えていたらどんなに楽だろう」と映画「Arrival」を見たときに思います。
でも、それは注意深さが足りません。

未来は向こうからArrival(やってくる)のです。それもランダムに、無意味に。




ちなみに数学の歴史も同じです。
偉大なるソビエトの五カ年計画によって進むのではなく、ランダムウォークなのです。

そもそも科学に「それが何の役に立つのですか?」は禁句です。

いや、数学者としては「何の役にも立たない」ことが誇りだったりします(しかしその誇りは無残に破られます。数学はどんなに抽象的でどんなに役に立たなそうであっても、少し時間が経つと全部美味しく食べれるのです)。
もしくは「生まれたての赤ん坊がなんの役に立つのですか?」と質問に質問で答えるのもアリです。


ソクラテスが殺された訳をタレブが説明していました。
痛快です。

ネタバレを避けたいので、是非読んでみてください。
(僕も同じように思います。よくセミナーでは口の悪いおじいちゃんだと言います。故人を冒涜するようですが、、、死刑判決もやむを得ないのではと思わせる部分があります)
でも、そんな人しか人を変えることができないとも思います。


余談ながら、それに関連して、かつてこんな記事を書きました。
「でも、あなた、気をつけて。ソクラテスが最後にどうなったかを知っている? 毒を飲まされたのよ」




*毒杯をあおぐソクラテス、元気です!


デブのトニーとソクラテスの対話が面白すぎます。

まず語の定義をせよというソクラテスに対して、赤ん坊は乳首を厳密に定義してから、お乳を吸うのかと反論していますw


でもそのソクラテスは本当はそんなソクラテスだったのかは分かりません。

タレブに言わせれば、プラトンによってむしろ貶(おとし)められたのです。
師匠に対する愛ゆえに、自分色に染めてしまった可能性があります。

我々はソクラテスを知らず、プラトンのバイアスが色濃いソクラテスを学んでしまったのかもしれません。


タレブはこれまでほのめかすだけだったランダムネスの手懐け方を丁寧に解説してくれます。
ランダムこそが、神無き世界の神であり、幸いも不幸ももたらしてくれます。
我々は血を流す生き方をすることで、ブラック・スワンに対して天井なしのプラスが得られるようにします。
ランダムネスを手懐け、ランダムネスを味方にし、時間を味方にする生き方を教えてくれます。
その意味では真の成功法則と言えるかもしれません。

まあこうやってまとめると意味不明か、もっと悪いことに抽象化されてしまいます。
せめてまとめるならニーチェの言葉あたりが良いですね。


*ムンクの描くニーチェ
*「私を殺さないものが、私を強くする」


「まといのば」風に言うならば、溶けて柔らかくなった美味しい部分だけを好きなだけ食べていれば、気付いたら底が見えてくるという感じです。
硬い部分と格闘する必要はなく、それにもし飽きたらやめて良いのです。
ニーチェの言い方をすれば、天才はグランドデザインでも五カ年計画でもなく、ひたすらに「目の前のことが楽しかった」ということです。


この感覚がまさに龍脈の感覚であり、ノリであり、アニマルスピリットだと思います。
思うのですが、議論が雑なので、なかなか伝わりにくいかもです。


*アニマルスピリットはケインズの用語です!


我田引水のようですが、この感覚をつかむためには身体を鍛えましょう。
ともかく身体を鍛えましょう。
知性を鍛えたいなら、身体を鍛えましょう。
IQを上げたいなら、身体を鍛えましょう。
ヒーラーとしてパワーアップしたいのであれば、身体を鍛えましょう。

身体を鍛えると、成長のためにはアイスを柔らかいところから食べるような感覚が必要なのが分かります。針の穴を通すように、柔らかいところを攻めます。

ヒーラーで言えば、「手探りとランダム」です。

RayZapで筋トレしても良いですし、ヨガスクールで身体を鍛えても良いですし、MBA(まといのばバレエアカデミー)でバレエをやっても良いでしょう。
まずは腕立て伏せからスタートしても良いです。
身体は人に残された最後の自然であり(人間は自然が嫌いで、自然を人工に変えてきました)、そして自然はantiflagile(反脆い)ものです。

この感覚をつかむことが、非常に重要かと思います!




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