模様づくり
コンパスを使って「模様」を描く時間です。教科書には必ず乗っていて,一見楽しそうな活動なのですが,子どもたちから見ると,「難教材」の1つです。できる児童は仕組みを見抜いてすぐできるのですが,図形感覚が希薄だと,円そのものを見抜くことができません。また円が見抜けても,中心や半径が分からないものもいます。当然「作図技能」に問題が見られる児童もいます。つまりかなりの条件が整った児童しかできないのです。 最初は単純な「二重円」から入ります。最初の発問は,「この中に円はいくつ見えますか。」で,2つなのは自明です。さらにそれぞれの円の「半径」と,作図する場合の「中心の位置」を確認させ,ノートに作図させます。簡単な模様ですが,これでも苦労する児童はかなりいます。半径1㎝というのはそう簡単にはいかないのです。 次は,右のような模様です。やはり,「円はいくつ見えますか。」から始めます。すると,「えっ。」と絶句する児童が出てきました。円が全く見えていないのです。もちろん見えている児童もいるので,その部分を指でなぞらせると,「ああ,そういうことか。」と気づき,見えていない円の部分があることに気づかせます,そうするとこの模様の場合は,4つの円があります。 あとは先と同様,半径や中心を見つけさせて,作図をしていきます。今度は,「4×4」のマス目を使った枠の入ったワークシートを与え,そこに作図させていきます。 さらに次は,左のような模様で,今度は円が3つ見えます。そのことだけ確認して,半径や中心は自分で考えて,ワークシートに作図させました。こちらの方が分かりやすかったようです。 そこからは,模様のサンプルがいくつかのっているプリントをわたし,それを見ながらできそうな模様の作図に移ります。自分でどんどん進める児童がいる一方,やはりなかなかできない児童もいます。個別指導をしながらなんとかいくつかを作図することができました。 最後の感想は,やっぱり「難しかった。」です。決して楽しい教材とは言えないということです。 にほんブログ村