もちろん、「東風」「テクノポリス」「戦場のメリー・クリスマス」だって何回も聴いたもので、教授にはずいぶん長いこと楽しませてもらいました。
もちろん、「東風」「テクノポリス」「戦場のメリー・クリスマス」だって何回も聴いたもので、教授にはずいぶん長いこと楽しませてもらいました。



























読んでみたら、面白かった。全く、他人の感想は他人の感想でしかないですね。僕は隅から隅まで大変面白く読めました。このシリーズは回を重ねるに連れて尻上がりに面白くなってきたけど、今作も期待を裏切らない読後感をもらって、大変に結構。満足な一冊でした。
シリーズ物って、一冊としての完成度も大事ですけど、シリーズを通して、おおこうなったか!という流れを楽しむ要素も大きいです。登場人物の成長だったり、人間関係の揺れ動きとか。今作「卒業したら教室で」ではタイトル通り卒業ということで、これまでの人間関係が大きく動こうとします。それはシリーズ物だからこその面白さと言えるでしょう。
今作が気に入らないって読者は、おそらく章が変わるごとに差し込まれる《別の小説》が煩わしいと思ったのではないでしょうか。確かに、話の興が乗ってきたところで、次の章になったら唐突に異世界ファンタジーが始まって、え、なにこれ?と僕も正直思った。けど、ラストにその小説が重大な意味を持ってくるという、これはネタバレじゃないと思うから書きましたけど、そういうことなので、そこは読み飛ばさず、頑張ってジックリ読むといいのです。
小説の中で、章ごとに別のストーリーが入れ違いで提示されて、最後にその二つの話がリンクするって手法。この仕掛けって村上春樹の得意技ですね。綾辻行人とかもそういう仕掛けは好きそう(もう既に使ってそう)。似鳥鶏はさらに章ごとに時系列までいじって、より仕掛けを複雑にしてます。読みやすさって意味では確かに、読者に親切な小説ではないのですけども、意欲的に新作ごとに手を変え品を変え、あらゆるミステリ作法を駆使して読者を楽しませようとしてくれてるのは、ミステリファンとして嬉しいし、作者エライなぁと思います。
あらゆる作法を駆使して、と言いましたが、今作でここまでやっちゃって、次はどうするんだ?って気持ちもありますね。まさかまさか小説のアレまで仕掛けに使うというサービスっぷり。メタな展開スレスレですもの。まるで最終回のごとく盛り上げたけど、シリーズは続くと作者は書いてますから、続けてくれるんでしょう。けど、どうなるんでしょうね。
もう、ここまで来ると、七河迦南の「アルバトロスは羽ばたかない」級のぶっ飛び方をやらないと、作者の気持ちが収まらないような気もしますね。ファンの期待も。いや、このシリーズのファンはライトなミステリファンが多そうだから、肩透かししても怒らないかな。僕の想像ですけど、ひょっとしたら、現実と小説の境界をぶっ壊す方向にいくのかしら。北村薫の某作品の構想のように(曖昧な書き方でスミマセン)。






