おきなわマラソン(2月20日)を走りました。
アップダウンが激しいと聞いていましたが、何とかなると思っていました。
何しろフルマラソンは20回走ったから、自信はあります。
当日はあいにくの雨でした。
沖縄は暑いですから、少しぐらい降った方がちょうどいい、と考えていました。
スタートの合図が鳴りました。
ゆっくり走り出しました。
少し体が重く感じました。
しばらくすると、雨も小降りになってきて、曇り空になりました。
「雨は止んだ」、と思いました。
しかし、その心をもてあそぶように、しばらくするとまた雨。
ついていません。今度は強く降りました。
シューズが濡れソックスも濡れました。
距離が進むにつれて、足が重くなり、思うように走れません。
そして、20キロを過ぎ、25キロを過ぎました。
いつもなら十分余力があります。
しかし、今日はちょっと違う。
濡れたせいで、足がふやけてきました。
シューズの中に入った小石が気になりだしました。
思い切って、沿道に腰を下ろしました。
小石を出し、5本指ソックスを整えました。
27キロ地点でした。大きくタイムロスです。
再び走り出しましたが足の調子は、いぜん悪い。
足がふやけて広がり、シューズに締め付けられる感じ。
足の指が悲鳴を上げています。
えんえんと登り坂が続くコースに出ました。
太ももにも、疲労がたまりました。
とうとう歩き出しました。
その後も、回復しません。
「棄権しよう」そう心に決めました。
すると、バスが見えました。
あれが収容バスだろうか。
ただ、脚は動いているので、そこを二、三歩通り過ぎてしまいました。
そうなると、戻る気はしません。
考えてみれば、棄権の方法をボクは知らなかった。
しょうがないので、そのまま歩きました。
4時間かかっても、5時間かかってもいいから、完走だけはしよう。
そう、考えを変えました。
35キロ地点あたりだったと思います。
後ろから会話が聞こえてきました。
「まだ登り坂はありますか?」
「いえ、もうたいした坂はありません」
なんと、もう登り坂はない!!
いいことを聞いた、と思ったとき、一人のランナーと「4時間」のラビットが、ボクを抜いていきました。
ラビットとはペースメーカーのことです。
「えっ、まだ4時間以内だったのか」
それに気づきました。
つまり、そのラビットより先着すればサブ4でゴールできる。
希望の光が見えてきました。
そうだ。やるだけやろう。
あと、たった7キロだ。
そう思ったら、がぜん元気が出ました。
脚も調子を取り戻しました。
ただ、ふやけた足は治りません。
痛いけど走りました。
ペースがどんどん上がって、ごぼう抜きです。
とうとう、ラビットに2分の差をつけてゴールしました。
サブ4の連続記録は守りました。
途中棄権ゼロの記録も途切れることはありませんでした。
帰り際、バスが横付けされました。
見てはいけないものを見てしまった気がしました。
それは、僕が乗ったかも知れない棄権バスでした。

