古写真の美女を追え | またしちのブログ

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幕末史などつれづれに…

以前記事にしました「鼓を打つ芸妓」とともに、名前のわからない古写真の美女としてネットでたびたび取り上げられている一人の女声がいます。この人。

 

 

 

 

この女性、「鼓を打つ芸妓」と違って、少なくともどこの人なのかはわかっています。というのも、この写真は6人で撮影した写真の彼女の部分だけをカットしたものであって、その元の写真には「長崎の芸妓たち」というタイトルがついているからです。つまり彼女は長崎の芸妓さんだったわけです。

 

 

そして元の写真はあることで有名です。それが何かは、見れば一目瞭然。

 

 

 

真ん中の二人の顔が削られているのでした。このことに関しては、写真の真ん中に写ると縁起が悪い、あるいは祟(たたり)があるといった俗説があったのだろうとされているのですが、実は数年前、古写真を集めた写真集(本の名前は失念しました)の中に、この6人が写っている別の写真があるのを見つけました。本の中では特に触れられていなかったので、あるいは著者の方は気づいていなかったのかも知れません。

 

 

 

 

こちらの写真ですが、着物の柄やかんざしの位置などを比較するとほぼ一致するので、同じ日に撮影されたものだと思われます。わかりやすいように二枚をくっつけて、それぞれ誰がどの人かわかるよう記号をふってみました。

 

 

 

そして、言うまでもなく二枚目の写真では真ん中に写っている二人の顔は削られていません。となると、一枚目の写真の真ん中の二人の顔が削られているのは、縁起がどうとか祟りがどうとかではなく、単に一枚目の写真の持ち主がこの二人を嫌いだったというだけなのかも知れません。これらの写真は一般に販売するものではなく、何かの記念に撮影したものだと思われるので、元の持ち主はこの中の誰かであっただろうと考えられるのでなおさらです。

 

 

ちなみに美女と話題のFさんですが、アップにしてみたのが下の写真です。

 

 

 

 

そして、この横顔を見て少し気になったことがあります。下の写真です。

 

 

 

 

この人は、長崎丸山の大寿楼という店にいた半太夫の千草野という人なんですが、白粉を塗っているからわかりづらくはありますが、なんとなく似てるように思うのですが、どうでしょう。

 

 

ちなみに並べてみると、こうです。

 

 

 

なんとなく似ているような気もするのですが、鼻と口の間の長さが違いますね。・・・では違う人なのかな、と思ってふと見ると・・・

 

 

 

 

むしろEさんの方が似てるような気がしてきました。でも、いずれにしても不鮮明だし同一人物かどうか断定するのは無理でしょう。可能性のひとつとしては、「千草野説」もあってもいいかなと思いますが、まだまだこれでは証拠にもなりませんね、残念ですが。

 

 

ちなみに、僕はどちらかというとDちゃん推しです(笑)