新京極商店街 誕生150年 | またしちのブログ

またしちのブログ

幕末史などつれづれに…

今年は京都を代表する商店街である新京極商店街の誕生150周年だそうです。それを記念して、商店街の真ん中、六角通の辻(交差点)にある広場・ろっくんプラザで、写真パネルの展示をやっています。

 

 

 

新京極商店街は、明治五年(1872)に当時の京都府知事槇村正直(まきむら まさなお)が、東京遷都以来衰退の一途をたどっていた京都に活気を取り戻そうと、三条通から四条通までの区間の寺院の敷地を切り崩して開通させた新京極通に商店が立ち並んで成立したもので、東側に並行する寺町京極商店街と共に、京都を代表する商店街であり、日本有数のアーケード街でもあります。

 

 

※.昭和十一年(1936)の新京極商店街

 

 

また、明治三十年(1897)には新京極通の東向座において活動写真の映写会が行われています(神戸に続いて日本で二番目)。それ以降、昭和五十年代まで新京極商店街には数多くの映画館が立ち並んでいたそうです。

 

 

京都ロキシー(現在のMOVIX京都)昭和五十一年(1976)の撮影(以下同じ)。

 

 

 

菊映(菊水映画劇場)。現在はABCマート。深夜興行でヤクザ映画の三本立て。そういう映画館ありましたね。

 

 

 

京極弥生座とテアトル72。隣のマクドナルドは現在も営業しています。

 

 

 

こちらは今も残っている新京極公園ですが、子供が遊ぶブランコの背後に建っているのはポルノ映画館。いかにも昭和な感じです。

 

 

 

 

 

こちらは吉本新喜劇の京都花月劇場。ダウンタウンの浜田雅功さんが下積み時代に、ここの楽屋に寝泊まりしていて幽霊を見たとか見ないとか。昭和六十二年(1987)に閉館し、八坂神社の前に「よしもと祇園花月」として移転。

 

 

 

こちらの川上ネーム店は現在も営業されています。おそらく看板も当時のままだと思われます。

 

 

 

 

こちらは三条通の辻。奥に続いているのが三条通です。右に見えている「MENS SHOE」は現在も営業されているエバンスさんだと思われます。

 

 

 

 

こちらはとなりの寺町京極商店街(寺町通)の写真ですが、右側の安田念珠店は現在も営業されています。・・・撮影している僕の姿がぼんやり写っていて、若干心霊写真っぽいですが(笑)

 

 

 

こちらは蛸薬師の辻を西向きに見たところ。写真の背後に蛸薬師(通称寺)があることになります。向こうに見えるアーケードは寺町京極商店街です。手前の女性のファッション、たしかにこういう服着ている人いたなあ。・・・っていうか、同じような柄のとっくりセーター持ってたような気がする。

 

 

 

 

こちらは裏通りの大竜寺の前だそうです。長襦袢サロンって今で言うキャバクラみたいなものなんでしょうか。僕は「長襦袢」といったら「おばあちゃん」のイメージしかないんですが、或いはそういうマニアックな店だったんでしょうか(笑)。

 

 

 

それにしても、おねえさんたちがイカしてます。手前のガン飛ばしてるおねんさん、絶対自分のこと「あたい」って言ってそう。後ろの二人はおそろいの服で、なんとなく女子プロレスのペアみたいですが、何の人たちなんだろう。

 

 

 

 

写真はすべて展示パネルのものを転載させていただきました(撮影は桐田耕太郎氏)。吉本新喜劇から提供の昔のポスター等の写真も展示されていて、「吉本新喜劇提供の写真は転載禁止」との注意書きがあったので、こちらの写真は良いのだろうと判断しました。

 

 

余談になりますが、となりの寺町通の某老舗で買い物をした時、お店のご亭主がお話をして下さったのですが、新京極商店街の設立と運営には、以前は某反社会的組織が大きく関わっていたそうです。こうして昔の写真を見ると、なるほどと思えるところも少なからずありますが、そうした力に頼らなければならなかったというのも、歴史の中の事実なんでしょうね。