〜地図なき場所へ――やべやべやべ!!〜
海賊フランシス・ドレイク卿の子孫を自称するバーテンダーの青年ネイサン・ドレイク(通称:ネイト)は、ある日、海軍出身のトレジャーハンターのビクター・サリバン(通称:サリー)と出会う。
ネイトの生き別れとなった兄サムを知るサリーは、ネイトを50億ドル相当の価値があるというマゼランの幻の財宝を探す旅へと誘う。
音信不通の兄の行方、そしてサリーの話に浪漫を見たネイトはサリーに協力することに。
だが、そんな二人の前に強敵モンカーダが立ちはだかる――!!
やべやべやべ!!
そんなネイトが愉快な仲間たちと「やべやべやべ!!」とか「マジかよ!?」とか大活躍するノーティードッグ製アドベンチャーゲームがご存知『アンチャーテッド』シリーズである。
で、そんな『アンチャーテッド』シリーズがマーク・ウォールバーグ主演で実写映画化するやらなんやらとネットニュースで知ってから幾歳月、遂になんとまぁトム・ホランドをネイトに据えて無事に実写映画化を果たしたのであった。
いや、最初は非常〜に驚きましたよそりゃ。
だって、トムホって俺が知るネイトと全然ちがうもん!
まだマーク・ウォールバーグの方が話が分かるレベル。
と思っていた時期が僕にもありました。
……まぁ…、ぶっちゃけネトフリでの初見では「あ、駄目かな…」とは思った。
しかし!ネトフリで改めて再見した結果ですよ!
即行で俺はスライディング土下座の後に姿勢を正すのでした。
いやね、これがね〜本当にべらぼうに良かった!!
映画『アンチャーテッド』は、原作ファンへの愛に満ち溢れすぎるほど満ち溢れているレベルの最高のアドベンチャー映画なんです!!
いつ観ても、息もつかせぬ怒涛のストーリー展開やアクション、そして魅力的な軽快なキャラクター達にグイグイと惹き込まれ、更には大量にありすぎるほどのイースターエッグの数々にヨダレを垂らして舌をヘコヘコさせる犬っころの如く大興奮状態なのです!
そして、本作は日本のアンチャファンならば吹き替え視聴は必須!!
トムホの吹き替えは安心安定の榎木淳弥さん!!
アントニオ・バンデラスにもお馴染み安心安定の大塚明夫さん、そしてマーク・ウォールバーグに森川智之さん他プロ声優さんたちが下手くそな芸能人吹き替えで荒んだ心に圧倒的安心感をもたらしてくれる!
更には、本作の悪役ブラドックの手下の何言ってるか分からんスコットランド人の吹き替えでオリジナルのサリー役の千葉繁さんが!スコットランドにムツゴロウはおらんぞ!
更に更には、「俺がイースターエッグだっ!!」と言わんばかりの威風堂々たる登場であるノーラン・ノース!
その吹き替えは、ちゃんと東地宏樹さんだッ!!感涙!!(東地宏樹さんはオリジナルのネイトの日本語吹き替えを担当しています)
(出てくれて本当にありがとう!ノーラン・ノースさん!東地宏樹さん!お疲れさんです!!)
で、ストーリーの基礎は恐らくは…というか、絶対に『海賊王と最後の秘宝』をモチーフとしていると思われ、そこに過去作のネタを実に景気よくバンバンぶちこみつつ、更にイースターエッグという名の隠し味の数々を潔く大量に投入!そして、それを大鍋でハリウッド大作映画風に煮立てた絶品極旨料理が本作だ!!
本当にね、本当に素晴らしいの…。
特にサリーなんか、「ガチの若い頃のサリーってきっとあんなんだったんだろうな~…」とか自然と思わせてくるこの秀逸さよ!
因みに、個人的に本作のマーク・ウォールバーグが一番好きなマーク・ウォールバーグになりました。
そして、「ノーラン・ノースの真似はしたくはなかった」というトムホによる新たなネイトは本当に素晴らしかった!!
が、そこはやはり原作ファンの性です!
オリジナルのテーマ曲と共にネイトのお馴染みのあのホルスター?を装備し、ネイトとして完成した瞬間のトムホネイトにはもうやはりテンション超爆上げは隠せないのだ!!
で、本作は本当にファンのことを大切にしてくれているのがビシバシ伝わってきてもう最高っす…。
そして、原作を知らない層の胃袋もきっとがっつり掴むであろうというね!このこの〜!!
細かいところまで非常に粋な本作は、個人的に特にキャラの衣装が素晴らしい。
ネイトといったらやっぱりヘンリーネックシャツ!
バルセロナでは『海賊王と最後の秘宝』での濃紺のヘンリーネックシャツ。
そこから、『砂漠に眠るアトランティス』っぽい系のヘンリーネックシャツを装備!
そいでもって、クライマックスバトルでお馴染みのホルスターを装備して無事に原作のネイトを彷彿とさせるビジュアルが完成!
が、個人的にはなによりもポストクレジットの衣装に唸った。
これにはさ、ほんとにネイトじゃないけどさ、マジかよ!?ってなった。
もうね、このように、本作では『マンダロリアン』シーズン2のルーク登場を初めて観た時と同じような興奮が心の中で四六時中爆発しておりましたよ…。
で、サリーは最後の最後にて無事にいつものサリーになります。安心した。
(↑安心安定のいつものサリー。イースターエッグの公式動画も見たが、文字通り“まんま”だそう。確かに、『砂漠に眠るアトランティス』の時の若き日のサリーです)
クロエも、クロエらしく赤いアウターに黒系のボトムスでちゃんとキメてくれてるのが歓喜。
本作のクロエはちょっと冷めててややキツめなクールな美人。オリジナルのクロエの軽快さは鳴りを潜め、どこか影のある感じに。
この影のあるクロエは演者のソフィア・アリの演技が光っています。
で、クロエといったらやっぱり軽薄キャラ!今回もネイトを手玉に!笑
で、アクションシーンは流石のトムホ。
アップだったり或いはよく見ると、トムホはガチもんとしか思えないような細かな傷を沢山こさえています。
血がにじむ手や、そして血がにじむ指…etc.
…さて、そんな99.99…%完璧な本作でも、実は個人的にマイナス点が一つだけあります。
それは悪役としてのアントニオ・バンデラスことモンカーダの扱い。
ラスボスとして君臨してネイトと戦ったら確かにレイフと被るかもしれん。
で、これは全然基準になりませんけども、原作を全く知らんうちの母も冒頭からその胃袋を掴まれた感じでしたので原作を知らぬ方も全然問題ないかと!
あと、うちの母曰くトムホのバーテンダーとしての技術はかなり高いとのこと!
……いや待て、一体どんな人生を歩んできんだお袋!?
※追記