サラリーマン・レーサーの日常。 -11ページ目

サラリーマン・レーサーの日常。

福岡出身,北海道札幌市在住

普通に会社勤めをしている
平凡サラリーマン。
現在、北海道クラブマンカップレースに参戦中!
2015年ザウルスjr.クラスでシリーズチャンピオン獲得!

給料だけでどこまで活動できるか…日々奮闘中!

第29回鹿ノ谷ゼミナールのテーマは


「どうなる夕張支線」

~過去の歩みから未来を見つめる~


でした。



お話の中で印象的だったのは、参加されていた方々が


「DMV」という言葉に対して反応が大きかったこと。



ではDMVとは?


簡単に言いますと、


道路と鉄路の両方を走ることができる車両。


道鉄両用車とでも言いましょうか。


車体はマイクロバス、それに格納式車輪を取り付けたもの。


詳細はコチラをご覧ください↓

DMV(デュアル・モード・ヴィークル)



JR北海道が中心となり開発していましたが、


安全対策や新幹線開業に資金を投入する必要があり


開発・導入を中断している状況です。



導入の候補として挙がっていたのが


まさしく夕張支線だったのです。



夕張支線で幾度も試験走行が繰り返され


地元の方々の期待も大きかったようです。



という状況を考えると、反応が大きかったこともうなずけます。



DMVの存在は知っていましたが、

主観的観点でもちょっと調べてみました。


すると、私の中で疑問が・・・


導入メリットの裏付けが薄いように思える。

下記の項目に対して、現状の仕組みに当てはめて考えてみたい。


【利便性】

・乗り換え無しで乗り継ぎの利便性向上

・乗り換え改善による公共交通の利用促進

【経済性】

・鉄道車両に比べて車両価格が安価

・車両のメンテナンス等の維持管理費用は、鉄道車両に比べて安価

・運行経費のうち、車両重量が軽くなるため、燃料費コストが低減

(夕張市 DMV導入可能性検討結果報告書より)


まず【利便性】から。


・乗り換え無しで乗り継ぎの利便性向上

 →乗り換え無しになることで乗客が増える根拠は?


・乗り換え改善による公共交通の利用促進

→現状でも可能なことでは?


次に【経済性】

・鉄道車両に比べて車両価格が安価

→鉄道車両:2億円、DMV約3,500万円 ◎

→鉄道中古車両の購入・改造との比較検討は?


・車両のメンテナンス等の維持管理費用は、鉄道車両に比べて安価

→日常の維持管理費用は○

→寿命は?

  鉄道も自動車も寿命は決められていませんが、一般的に鉄道は20年以上は使われているケースが多いですね。

 自動車は10年(または10万キロ)も乗れば買い替えと考えませんか?

 

という観点からみると、マイクロバスの改造車であるDMVの寿命は鉄道車両に比べ短いのではないかと思います。

※参考:減価償却期間は、「電車が13年」「電気機関車と蒸気機関車が18年」「ディーゼル機関車やディーゼルカーが11年」


・運行経費のうち、車両重量が軽くなるため、燃料費コストが低減

→△

試算によると

 キハ40:0.71

DMV:0.13

単位距離当たりの燃料消費量(L/km)


10km走れば、鉄道:7.1L、DMV:1.3L


重量しかり、効率の良さもあり燃費はよさそうですね。


 しかし、軽油価格が道路と鉄路では違うのです。


 道路:軽油取引税有

 鉄路:無




これだけ見てみますと、新製車両価格が安いことしかメリットが見当たらず。


しかし、鉄道は車両だけでなく信号設備、駅等の施設管理、線路維持点検etc...


様々な面にお金がかかります。


DMVにすれば信号ではなくGPSによる管理ができ、コスト低減可能と言っていますが


それならばBRTが良いのではと思ってしまう。

BRT(バス・ラピッド・トランジット)


BRTについては詳細を把握していませんが、


東日本大震災で被災した地域では導入されています。




DMVを導入することで一時期は全国の注目を浴びるのでしょうが、


恒久的な路線継続、活性化には?が残ります。


そもそもDMVを開発・導入する「目的」をしっかりと理解しておく必要があります。


いろいろな情報が流れていますが、


私が見る限り


目的:「コスト削減」


であり、利用者増加ではないように感じます。



目的と希望がズレていては


結果「期待外れ」で終わってしまいます。


そんなことがないように、今後何か事を起こすには


「背景」と「目的」がブレないことが最も重要なことだと思います。



DMVについて否定的な書き方をしてしまったかもしれませんが、夕張に求められているのは恒久的な対策だと思いますので、私なりの意見を述べさせていただきました。


「普通の生活が何不自由なくできる町」


当たり前のことが難しい状況なのが、今の夕張だと感じています。

先日のブログ記事で下記について紹介させていただいた

イベントに行ってみました。


石勝線 夕張支線の今を紹介する写真展が開催!


場所は夕張市の旧夕張小学校(現:共生ファーム)





19日は写真展最終日であり

「鹿ノ谷ゼミナール」が開催されるとのこと。


2016年3月のダイヤ改正で減便が予定されている

石勝線夕張支線について。


お話しいただいたのは

北海道新聞社 夕張支局長の佐藤元治氏。


炭鉱で町が造られ、炭鉱の閉山とともに衰退した町。夕張。


現在、9往復の列車が走っていますが


来春には4往復減の5往復体制に。



地元にとって非常に痛い出来事になるわけですが、


今回の話を2つの観点で聞かせていただきました。


①企業側の観点

②利用者側の観点


①企業側の観点

細かい事情は抜きとして、「企業」という根本的な考え方からいくと


不採算事業(路線)から撤退することは当然の選択。


JR北海道が減便を提示した理由というのは


老朽化した気動車を廃車にせざるを得ず、車両を新製する余裕もない。


よって、車両数が減ってしまうために運行本数を減らさざるを得ない。


というもの。


つまり、「利用者が少ない」という理由だけではなく、運行形態そのものが維持できない状態にあるということがそもそもの原因。


ちなみにJR北海道は、国鉄分割民営化から列車本数の削減は一切行っていません。


鉄道車両(気動車)を新製するとなると一両約2億円(普通列車)かかるといわれています。


中古を導入するという考え方もあるかもしれませんが、北海道という冬が厳しい条件に適合する車両は


北海道以外に存在しません。


過去の例でいうと、東北地方の寒冷地向けに造られた485系1500番台は


北海道で使用すると、トラブルが続出したそうです。


また、北海道は夏場30℃、冬場-20℃ 気温差50℃以上という

非常に特殊な環境でもあるため、


「北海道で問題なければ世界中どこでも使用可能」

(現に北海道を試験地に選んでいるメーカー多数)


と言われているほど過酷な条件であるため、


安易に中古車を入れることは選択肢として厳しいものだと考えられます。


非常に厳しい経営状態からすると、ご利用の少ない路線を減便するのは


企業という観点からすると当然のことなのかもしれません。

(むしろ今までしなかったことがスゴイことなのかもしれない)


②利用者側の観点

・現状の生活維持が困難


夕張に勤めているおばちゃんと1時間ばかりお話をさせていただきました。


「仕事後に列車で新夕張に移動して仲間・友人と食事(お酒)をして、最終便で夕張に戻ってくるのが日常の楽しみ。列車が減便されるとそれができなくなってしまう。」


「夕張の役所関係に勤めている方々は、仕事後に夕張の街中で飲食して最終列車で帰る人が多い。減便となると、仕事後すぐに列車で帰る必要があり、夕張のお店の利用者がいなくなってしまう。」


「日中、札幌の病院へ行き夕方に帰ってきている。減便となると時間の調整が難しくなり、日帰りできなくなる可能性が高い。」


「週に1度温泉に入るのを楽しみに列車で通ってくるおじいさんがいる。ダイヤによっては都合の良い時間に列車が走らず、それができなくなってしまう。」


「過疎地域、高齢者が多い地域ほど交通弱者が多い。鉄道がないと移動手段がなくなる」


「減便されると町の発展はありえない。衰退に拍車がかかり、最悪廃線の可能性も高まる」


地元の方の声が心に響きました。


たかが一人、されど一人です。


現在と同じ生活が出来なくなることで、生活環境や場合によっては人生観も変わりかねないのではないかと考えてしまいました。


長年地域に根付いて変わらず運行されていた列車が約45%も削減されてしまうわけですから。


自分がこの地域の住民だったらと考えると


憤りを隠せないかもしれません。



企業と利用者の考え方を埋めるのは


ものすごく難しいことです。


根本的な考え方が違うなと感じたことがあります。



それは、夕張のおばちゃんが言った一言。


「駅員さんに言われたのさ。「月に何回乗ってる?」って。それを言われちゃ何も言えなかったね。。。」



自分の足で現地に行き、肌で感じ話を聞くだけでも


いろいろなことを考えさせられます。



私には何もできないかもしれませんが


北海道の為に微力でも貢献していきたいと


思っております。



まずは「知ること」からですね。




第29回鹿ノ谷ゼミナールに参加された皆様


講演して頂いた北海道新聞 夕張支局長の佐藤さん


この場を借りてお礼申し上げます。


ありがとうございました。


12月12日(土)


プレミアホテル-TSUBAKI-札幌にて開催された


2015十勝スピードウェイ表彰式&忘年会に参加してきました!



先日のJAF&JMRC表彰式に続き、2週連続の表彰式です(笑)


表彰式と言っても、堅苦しくなく私服で和気藹藹と楽しめる内容でした。



お酒や料理を楽しみながら、各クラスの表彰が進みます。


さすが北海道。やっぱりサッポロCLASSICですね!


様々なカテゴリーの盾やトロフィーが並ぶ中で・・・





ザウルスJr.のチャンピオンとして登壇し、チャンピオンカップを頂きました!




何度も言っていることかもしれませんが、


チャンピオンを獲得できたのは


応援・サポートしていただいた皆さん


いつもマシンを最高の状態にメンテナンスし、

レース当日もしっかりサポートしてくれた

十勝レーシングスクールチームのお蔭です!


北海道のレース事情は


・1年の半分が冬

・人や物品の輸送コストがかかる(本州との行き来)

・情報量が乏しい

・ビッグイベントがない

etc...


本州に比べるとかなり厳しい環境だと感じていますが、


厳しいなりにできることを一つ一つやっていくしかないと思います!



十勝の良さは「レースの原点」があることだと感じています。

(と、某レーシングコンストラクターの方がおっしゃってました)


レース後にはドライバー、メカニック等レースニ関わった全ての人で


マシン清掃、片付けを行っています。


チームやクラスの垣根を越えて


十勝を走った人みんなでつくりあげているレースなんだなぁと

実感しとります。


レースをやってみたいけどやり方が分からない、

敷居が高くて飛び込めない


等々、誰もが不安を持った状態からスタートするわけですが


その点、十勝スピードウェイの各チームは温かく受け入れてくれる

仕組み・雰囲気ができているように思います。


でなければ、私は9年間も十勝に通っていないです(笑)



IMG_20150819_235732058.jpg

興味をお持ちの方、なかなか踏み出せない方は


一度十勝スピードウェイまで足を運んでみてはいかがでしょうか?


やるやらないの前に、まずは肌身で雰囲気を感じていただきたいです!


来年は今年以上の盛り上がりを期待して



すすきのの「もぐら」で味噌ラーメンを食べて〆とします!


十勝スピードウェイの皆様、表彰式&忘年会を開催していただき


ありがとうございました!


来年もよろしくおねがいいたします☆