年は明けて2016年。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
北海道に引っ越して丸3ヶ月が経ちました。
周囲は一面の銀世界となり、いよいよ北海道らしい景色となっています。
(北海道神宮へ向かう人の列)
年越しは北海道で過ごしたわけですが、
新年を迎える準備をするにあたり困ったことがありました。
北海道には「お屠蘇」の文化がないということです。
福岡では元旦の朝、家族一同が揃ってお屠蘇を頂きます。
つまり、お正月はお屠蘇があって当たりまえであり、
お屠蘇がないと正月と感じられないといっても過言ではありません。
その、お屠蘇がどこにもないのです!
スーパー、酒屋、デパート・・・様々なお店を回りましたが、
どこにもありません。
慌てて実家に連絡し、事情を説明したのち
お屠蘇&屠蘇器を送ってもらいました。
元旦の夜になってしまいましたが、お屠蘇を頂くことができ
新年を迎えたのだと実感できました。
さて、では「屠蘇」とはそもそも何なのでしょう?
正式には「屠蘇散」と呼ばれる5~10種類の生薬を調合したものを
清酒、みりん等に漬け込んでお正月に頂くものです。
(屠蘇散をティーパックに詰めたもの)
屠蘇という言葉は
「邪気を屠(ほふ)り魂を蘇(よみがえ)らせる」
という意味らしく、正月に飲むことで邪気を払い
その年は家内健康で過ごすことができるというものらしいです。
平安時代に中国(唐)から伝えられたと言われています。
当初はは宮廷の正月行事に飲まれていたようですが
江戸時代から一般庶民に広がったようです。
江戸時代頃に、薬局・薬店で品物を購入した人への
お礼の品として配布していたという話もあり、
福岡では薬局で無料で頂くことができたり
清酒やみりんに添付されていたりすることもあります。
現在、お屠蘇の文化は西日本地区を中心に親しまれているようで、
関東や東北、北海道ではあまり馴染みがないようです。
現に、長野県や北海道では見かけていませんし
地元の人に聞いてもほとんどの方が
「知ってはいるが飲んだことはない」
という状況です。
住む場所が変われば文化も変わる。
文化の違いを知るというのは、実に興味深いですね。
といった感じで
本年もマイペースで更新しますので
よろしくお願いいたします!