フリースタイル空手日誌10-7
中野のゴールドジムから車で自宅に戻るまで、4回程、クラクションを鳴らされた。
信号で車を止めると、眠気で反応が遅れ、後ろからクラクションを鳴らされるのだ。ここ何日か、睡眠が不足している。なんとか無事、帰宅できた。
本日は、中野のゴールドジムで、10月28日のフリースタイル空手の大会に参加する選手の特別稽古を行った。
この特別稽古は、大会に参加する選手のコンデションが気になったので、私が急遽、招集をかけたものだ。
参加者の半数以上は、シニア・クラスに出場する40歳以上の選手である。
今回、大会に参加する者がすべて集まった訳ではなかったが、試合対策に特化した稽古は、自信に繋がったはずだ。
皆、技術に関しては、まだまだ不十分だ。しかし、組手に関しては身体が良く動いていたように思う。特に秋吉と長坂が良かった。
秋吉はIBMAの代表選手である。過去に無差別で優勝経験がある。しかし、彼も30代の後半の年になっている。また、5年ぶりの試合だ。
彼は、私の夢、「新しい武道スポーツの創出」を目標とする大会の大役を引き受けてくれた。
秋吉栄史郎は、10月28日の大会では、チャンピオンシップ、無差別に出場する。彼は74㎏しかない。体格差は組技系の格闘技スポーツでは圧倒的に不利だ。
頭部打撃のある打撃系格闘技スポーツでも同様だ。
極真の試合では、間合いをつぶし戦い、体重判定に持ち込めば、勝つ可能性もでてくる(それでもやはり体格差は大きい)。
フリースタイル空手では、どうなるだろうか?
それは、私も知りたいところだ。格闘技は体格と体力に優れるものが強いのは当然だ。それに対し、幻想的な理論を持ち出す人間を私は相手にしない。
そんな者は、格闘技者でもなければ武道家でもない。
あえて、私の理想的イメージを語れば、フリースタイル空手なら、体力の差を技術でカバーできる可能性が僅かながら拡がる。なぜなら、フリースタイル空手は、組んで相手を倒すのみならず、スタンドでの「背後取り」によるポイントを獲得できるからだ。背後取りは、レスリング選手の見事なポジショニングを見たときにひらめいた技だ。しかし、レスリング競技にはない判定基準だ(どの格闘技スポーツにもないはずだ)。
「背後取り」、この技があることで、体格に劣っても、技術力で相手を制圧することが可能になる。
勿論、背後取りを決められる可能性は僅かかもしれない。しかし、その僅かの可能性が重要なのだ。さらに僅かな可能性を開拓できうるシステムが達人、名人を生み出す。また、それを開拓する者がその道の真の達人、名人になっていくと私は思っている。
本日の稽古内容は、フリースタイル空手の基本練習並びに独自技術の練習に1時間半程、組手練習に30分程、その他に20分程だっただろうか。
まだまだ、伝えたいことがあったが、時間がなかった。
しかし、40代後半の吉田晴夫氏もスタミナがあった。また、良く身体が動いていた。大したものだ。フリースタイル空手は、基本さえ身につければ、老若男女が本当に実用的な格闘技を安全に練習できるカリキュラムだと思っている。
しかし、それを伝える力がまだ不足している。私は、いつものように自分の指導を反省しながらも、「まだまだ不十分だが、最低限の責任は果たした」「後は選手の健闘を祈るしかない」と帰路についた。
おそらく、最低限だが、責任を果たしたという安堵感が眠気を誘発したのだろう。今日も無事だったことに感謝したい。
本日は、このブログを書き終えたら寝ることとする。
増田道場選手の活躍を祈りながら・・・。
