フリースタイルへの挑戦者を求む! | 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
フリースタイルへの挑戦者を求む!

10月28日に、私が仲間と研究を重ねてきた、フリースタイルの試合が行なわれます。

フリースタイル空手競技とは新しいフルコンタクト空手試合の方式と言って良いでしょう。
その特色は、打撃技のみならず、投げ技、倒し技を認められている事です。
但し、基本的に老若男女が参加できるように、既存のフルコンタクト空手の試合同様、突きによる頭部打撃は禁止しています。更に、相手を投げたり倒したりするための“組み合い”は3秒以内となっています。


そのようなルールにより、組技と打撃技の両方を使える状況における組手をより安全に試すことが可能となっているのです。また、試合の勝敗判定は、打撃技と倒し技によって、相手の戦闘力を奪ったと見られた場合、一本、技有り、有効、効果などの基準で判断します。更に、それを観客により分かり易くするために、一本を10点、技有りは5点、有効は3点、効果は1点として告知します。

つまりフリースタイル空手競技とは、これまでプロの格闘技以外では、ほとんど行なわれなかった打撃技と組み技を融合した格闘競技と言っても良いのです。

断っておきますが、私達は従来のフルコンタクトの試合ルールを全否定しているのではありません。私達は、従来のフルコンタクト空手競技のルールとほぼ同様(若干の変更を加えてはいるが)の“クラシックスタイル”も行ないます。それに”フリースタイル“を付け加えているだけです。レスリングのグレコローマンとフリースタイルと同様に考えて下さい。

確かに空手の試合を体験するにあたり、先ずは初心者が打撃技を試し易いクラシックスタイル競技から取り組むのが無難だとは思います。

しかし、空手も格闘技ならば、異なる条件、異なる格闘技に対した場合、どうするか?普段から意識しておいた方が良いと思います。そうでないと、護身術にはなりません。

私は機会ある毎に、フリースタイル空手競技を創設する目的を綿々とこれまで語ってきました。

あえて繰り返しますが、フリースタイル空手競技は、空手を楽しむためにあります。言い換えれば、私は楽しい格闘スポーツを創りたいのです。

楽しむためには、好奇心や冒険心が必要です。また、選手のみならず観客も含め、すべての人が承認できるより普遍的な価値観が必要だと思います。フリースタイルは最強の格闘技というようなスローガンを掲げません。あえて、高い理想を述べれば、これまで格闘技に興味のなかった人達に格闘技を理解、楽しんでもらうことを目指しています(無理かもしれませんが・・・)。

皆さんにお願いしたいと思います。空手のみならず格闘技スポーツをもっと社会に広く伝えていきませんか。そのために、なるべく壁が低い枠組みを創りませんか。

フリースタイル空手競技はルールの線引きはありますが、壁は低いと思います。是非、一緒に新しい格闘技スポーツを創りましょう。