拙宅の南側にあるレンガ敷きのスペースは洗車スペース兼駐車場として設計しました。しばらくは洗車場として高頻度で使用していましたが、ガレージ前で洗車した方が効率が良く、特に夏場などは屋根の下で作業できるという点が非常に大きなメリットになっています。そんなことから、最近では南側スペースは完全に駐車場と化し、洗車は専らガレージ前でやっています。

 

 

 ガレージ内にも蛇口&シンクはありますが、ホースを接続することが想定されていませんので、今まで通り南側の外水栓に接続されたホースをこちらまで引いてきて洗車しています。そうなると微妙にホースの長さが足りず、ホース&ホースリールを新しく購入しました。これにより、十分な長さを確保できて洗車も楽々できます。

でも、調子が良かったのはそこまでで、購入したホースリールが半年足らずで水漏れするようになってしまいました(見にくいですが、上の写真の囲った部分)。耐久(耐候)性を考えてプラスチックではなく金属製のリールをわざわざ選んだのに、これでは何にもなりません。漏れている個所はホースリールの給水側ノズルの付け根です。確かに手元で止水するため圧力はかかりますが、そもそもそのような使い方を想定した製品であり、特に変な外力が加わることもなかったと思います。

 

 

 おそらく金属のリール本体に対してプラスチックのノズルの強度が足りない、あるいは取り付け方が甘かったのではと想像しています。最初はわずかに漏れる程度でしたが、あれよあれよという間に、噴水状態となり、完全に機能不全になるのも時間の問題でしょう。補修も考えましたが、圧力がかかる水回りですから、完全に補修は困難と判断し、もっと「まともな」リールだけを新たに購入することにしました。でもこの製品も決して安物というわけではないと思ったのですがね。

 

 

 オールメタルのごついものにしようかとも思いましたが、持ち運びなども考慮して、GRDENA(ガルデナ)というドイツ製の製品を選びました。これは給水、吐水口がワンタッチコネクターになっていて、接続が簡単です。リールも十分な大きさがあって、巻取りも非常に楽ですね。これでダメならごつくても日本の専門メーカーであるハヤタしかありませんね。

 宿のご主人の言葉はとりあえず嘘ではなく、そこまで寝苦しい夜にはなりませんでした。が、やはり最近の暑さはこんな自然豊かな場所ですらエアコン設置の必要性を感じさせます。農村の朝ごはんというイメージの食事を平らげて自宅に向かって出発しました。基本は帰るだけですが、1本だけ、富山・岐阜県境を抜ける山道を走ります。

 

 

 この道、R471の楢峠区間は冬季閉鎖期間が長いのはもちろん、ちょっとした雨などでも通行止めになり、開かずの国道としても有名な道路です。今回は事前情報で通行できそうだったのでチャレンジしてみます。通常は多少遠回りになっても整備されているR41を通るので、ここを通る人は仕事、釣りなどの人か、私のような変なマニアしかいないと想像できます。

 

 

 途中の分岐点で、工事による時間通行止めの看板がありました。寝耳に水の情報ですが、通行止め地点はここから11 km先で、8:30から工事開始のようです。時計を見ると8:10。通常なら間に合うと意を決して先に進みました。問題の場所は8:25くらいに通過できましたが、工事を始める気配はありませんでした。日曜日だったので休みだったのでしょうか?

 

 

 この道はかなりハードでした。対向車とのすれ違いを危惧することは多々ありますが、それ以前にこの道幅で自車が通れるのか?と心配になるレベルの道です。しかも舗装は荒れまくりで、もはや半未舗装と言った方が適切です。私は全国の「酷道」と言われる道はほぼ走破していますが(酷道区間限定で)、国道でこのレベルの道には出会ったことがありません。個人的に栄えある酷道1位を進呈しましょう。

 

 県境部分は道路が広く、平らになっているのでここで一休みしていると岐阜方面から飛騨ナンバーのハスラーがやって来て、富山方面へ走り去っていきました。今回、ここで出会った唯一の「動いている車」でした。狭い場所で出くわしたらと思うとぞっとします。そんな道を「制覇」して人里に下ると、さすがにホッとしましたね。

 

 

 飛騨古川の町中にあるファミリーマートでコーヒーブレイクです。重労働?後のコーヒーは五臓六腑にしみわたりますね。そう言えば、昨日から一匹のバッタが住み着いています。姿が見えないこともありますが、時々思い出したようにボンネットの上に出てくるのです。生息条件としては最悪に近いだろうに、なぜにそんな長時間と思いますが、ここまで道中を同行してくるともはや戦友ですので、追い払うことはできませんでした。

 

 

 その後は上高地から松本に抜けて無事自宅に帰りつきました。やはり最大の敵は暑さで、人にも車にもかなり厳しかったです。もうこの時期はツーリングオフシーズンにしてもいいくらいですね。そうそう、帰宅すると小さな戦友はいなくなっていました。どこかで自然に帰ったのでしょう。

 翌朝は曇っていましたが、日中は35℃超となる予報が出ています。本日は山の中が多い行程なので大丈夫だろうと、朝ごはんをしっかり頂いて出発しました。細い県道を抜けて徳山湖畔にやってきました。湖畔の道路は徳山ダム建設に伴って整備され、トンネルと橋を惜しげもなく使った超快走路です。これらの橋やトンネルの名前が非常にユニークなのですが、あとで調べると、水没した徳山村にちなんだ地名や民話を取り入れたものらしいです。村は沈んでも名前は残すということなのでしょう。

 

 

 そんなトンネル、橋群の最奥に冠山トンネルが完成して、福井県に容易に抜けられるようになりました。それまでは極細の林道で県境を越えていたので、利便性は爆上がりしましたね。通年通行可能となったようですし。福井県に入り、永平寺の門前を通過しました。有名な場所ですが、あまりにも暑くてお参りするのは断念しました。

 

 

 さらに北上して、冠山トンネルに続く次のターゲットであるR416の新俣峠に挑みます。ここも県境(福井・石川)が分断されていたのが、数年前に開通したのです。ここは先のような長大なトンネルではなく、細い峠道で県境を越えます。加えて県境の峠を越えても石川県側は細い山道が延々と続くため、県境部分だけをトンネル化してもその効果は薄いのでしょう。今では珍しい分断解消方法だと思います。

 

 

 すぐ東側に整備されたR157があり、これで何の苦労もなしに県境を越えることができます。ですので、交通量は皆無だろうと想像していましたが、実際に走ってみると意外に対向車に出会いました。それも土木や林業関係者、あるいは渓流釣りが趣味と言ったこの手の道に慣れた人ではなく、見た目一般観光客の車が大半でした。私のような「変態」はともかく、彼ら、彼女らがどんな理由でこんな道に入って来たのか非常に興味深いですね。

 

 

 そんな山道を抜けて、金沢市内に入りました。山中では30℃弱だった気温は一気に35℃を超え、やはり本日も酷暑となりました。そんな市街地とはすぐにおさらばして、塩硝街道と呼ばれる県道で石川・富山県境を越えました。途中にある刀利ダム湖畔を通過し、南砺市に入りました。南砺市は8つもの町村が合併して誕生したので、山地と平地との地区差がものすごく大きい市です。

 

 

 昼ご飯を食べるべく、平地の(町場)福光地区にある道の駅に立ち寄りました。週末の道の駅は混雑するものと思っていましたが、この暑さのためか、いい感じの混雑具合で、レストランも半分ほどの客入りでした。メニューを見ると地元野菜(里芋)を使ったコロッケ定食が日替わり定食メニューになっていたので、迷わず注文しました。が、あとで気が付いたのですが、そのコロッケを使ったバーガーもあったので、こちらにすれば良かったかと思いました。でも、定食は大変美味しくいただけたので、これはこれでアリでしたね。

 

 

 町中にいるうちに、今晩の食事をスーパーで仕入れ、燃料も満たして旧利賀村にある宿に向かいました。1泊朝食付で予約したので、夕飯は持ち込む必要があったのです。かなり山深い場所で若干涼しく感じましたが、この宿にはエアコンがありません。宿のご主人の「夜はグッと気温が下がりますから」という言葉を信じて寝ることにしましょう。