翌朝は曇っていましたが、日中は35℃超となる予報が出ています。本日は山の中が多い行程なので大丈夫だろうと、朝ごはんをしっかり頂いて出発しました。細い県道を抜けて徳山湖畔にやってきました。湖畔の道路は徳山ダム建設に伴って整備され、トンネルと橋を惜しげもなく使った超快走路です。これらの橋やトンネルの名前が非常にユニークなのですが、あとで調べると、水没した徳山村にちなんだ地名や民話を取り入れたものらしいです。村は沈んでも名前は残すということなのでしょう。

 

 

 そんなトンネル、橋群の最奥に冠山トンネルが完成して、福井県に容易に抜けられるようになりました。それまでは極細の林道で県境を越えていたので、利便性は爆上がりしましたね。通年通行可能となったようですし。福井県に入り、永平寺の門前を通過しました。有名な場所ですが、あまりにも暑くてお参りするのは断念しました。

 

 

 さらに北上して、冠山トンネルに続く次のターゲットであるR416の新俣峠に挑みます。ここも県境(福井・石川)が分断されていたのが、数年前に開通したのです。ここは先のような長大なトンネルではなく、細い峠道で県境を越えます。加えて県境の峠を越えても石川県側は細い山道が延々と続くため、県境部分だけをトンネル化してもその効果は薄いのでしょう。今では珍しい分断解消方法だと思います。

 

 

 すぐ東側に整備されたR157があり、これで何の苦労もなしに県境を越えることができます。ですので、交通量は皆無だろうと想像していましたが、実際に走ってみると意外に対向車に出会いました。それも土木や林業関係者、あるいは渓流釣りが趣味と言ったこの手の道に慣れた人ではなく、見た目一般観光客の車が大半でした。私のような「変態」はともかく、彼ら、彼女らがどんな理由でこんな道に入って来たのか非常に興味深いですね。

 

 

 そんな山道を抜けて、金沢市内に入りました。山中では30℃弱だった気温は一気に35℃を超え、やはり本日も酷暑となりました。そんな市街地とはすぐにおさらばして、塩硝街道と呼ばれる県道で石川・富山県境を越えました。途中にある刀利ダム湖畔を通過し、南砺市に入りました。南砺市は8つもの町村が合併して誕生したので、山地と平地との地区差がものすごく大きい市です。

 

 

 昼ご飯を食べるべく、平地の(町場)福光地区にある道の駅に立ち寄りました。週末の道の駅は混雑するものと思っていましたが、この暑さのためか、いい感じの混雑具合で、レストランも半分ほどの客入りでした。メニューを見ると地元野菜(里芋)を使ったコロッケ定食が日替わり定食メニューになっていたので、迷わず注文しました。が、あとで気が付いたのですが、そのコロッケを使ったバーガーもあったので、こちらにすれば良かったかと思いました。でも、定食は大変美味しくいただけたので、これはこれでアリでしたね。

 

 

 町中にいるうちに、今晩の食事をスーパーで仕入れ、燃料も満たして旧利賀村にある宿に向かいました。1泊朝食付で予約したので、夕飯は持ち込む必要があったのです。かなり山深い場所で若干涼しく感じましたが、この宿にはエアコンがありません。宿のご主人の「夜はグッと気温が下がりますから」という言葉を信じて寝ることにしましょう。