健康効果を全部吹っ飛ばすイヤなエビデンス見た後は、その逆のハッピーエンド魔法のエビデンスを見ろ。
まずこの過去ブログ記事↓。
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このブログに文献示したように、「体に良い食事食べまくると心血管リスクを70%減らせるという超絶有効性あるが、睡眠不足になるとその有効性がほぼ完全に吹き飛ぶ」というエビデンスあります。
僕がオススメしている健康改善効果のための方法の大部分は、健康に良い食べ物についてでs。
その健康に良い食べ物の効果が、睡眠不足によりすべて吹き飛ぶという過去ブログ記事の内容。
そんな「振り出しに戻る」みたいなエビデンス見てイヤーな気分になったあなたの心を晴らすような爽快エビデンス出ました。
↓これです。
BMC Public Health . 2024 Apr 17;24(1):1069.
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この先月出来立てホヤホヤ論文の趣旨は、「1日8時間以上座位であると、死亡率が46%増える」というのがひとつ目。
長時間座位の有害性については最近のブログ記事↓に書いたので、さすがにみなさん覚えているでしょう。
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EClinicalMedicine . 2022 Apr 28:48:101424.
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復習すると、この論文は、「座っている時間が1日6時間以上の人が1日2時間以下しか座らな
偏頭痛リスクがマイナス22%、
リウマチリスクがマイナス17%、
肺気腫リスクがマイナス14.9%、
慢性肝臓病リスクがマイナス13.8%、
糖尿病リスクがマイナス12.1%、
うつ病リスクがマイナス11.9%、
慢性腎臓病リスクがマイナス11.1%、
喘息リスクがマイナス10.8%、
甲状腺障害リスクがマイナス7.1%、
痛風リスクがマイナス5.9%、
大腸憩室リスクがマイナス5.8%、
冠動脈疾患リスクがマイナス3.7%になる」
というエビデンスです。
死亡率が46%増えるということは、死ぬまではいかなくても上記のような心身に悪いことが山ほど起こるリスクも増えるということです。
で、上記のホヤホヤ論文のふたつ目のエビデンスは、「長時間座位による死亡率の増加はコーヒーを飲む習慣のある人では認められなかった」ということ。
これ目ん玉飛び出るエビデンスじゃね?
長時間座位による上記のような多種多様な心身への有害性がコーヒー飲む習慣あるだけですべて吹っ飛ぶことを示唆するエビデンスです。
もともと、コーヒーには例えば以下のようにさまざまな健康増進効果があることが知られてました。
別府大学大学院紀要 16 81-88, 2014-03
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コーヒー摂取で作業の成績が上がるエビデンス。
Nature metabolism. 2024 Mar;6(3);433-447.
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コーヒーが高齢者のサルコペニアを防ぐエビデンス。
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コーヒーの摂取量が多いほど、またコーヒーショップの利用頻度が高いほど、収入が高いという相関を示した調査結果。もちろん、お金ある人はそりゃたくさんコーヒー買えるからやろという意見はあるとは思いますが、上記のようにコーヒー飲んだ方が仕事の成績上がるというエビデンスもあるので、因果関係は必ずしも高収入→コーヒー多飲の一方向だけではなく、逆の因果関係の方向成分もあると思われる。
Nutrition (Burbank, Los Angeles County, Calif.). 2022 02;94;111524.
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コーヒー飲む習慣で認知症リスク31.4%減少するエビデンス。
Neurology . 2024 Apr 23;102(8):e209201.
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コーヒー飲む習慣でパーキンソン病リスクが37%減少するという先月出来立てホヤホヤの論文。
J Int Soc Sports Nutr . 2021 Jan 7;18(1):5.
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朝にコーヒー飲むと、脂肪燃焼が12%程度増加するエビデンス。
↑これらのコーヒーによる健康増進効果に加えて冒頭の先月ホヤホヤ論文では、「長時間座位という日本人の多くが陥りがちな健康リスクをコーヒーが全部ぶっ飛ばす」と言っているのです。
ちょっと前に「起き抜けに白湯を飲むと体にいい」という流行がありましたが、多分、朝はコーヒーの方がいい気がします。
ただし、胃が悪くなりやすい人は空きっ腹にコーヒーは無理かもね。
また、遺伝子組み換えの安いコーヒーは毒でしかないので、できれば信頼できるメーカーの有機コーヒー買ってね。