こんにちは。
アマシオクリニック院長/アマソラクリニック形成外科 専門医 塩崎です。
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皆さまこんにちは。 アマシオクリニック院長 アマソラグループ形成外科専門医の塩崎です。
先日ブログを久々更新したらきっちり反響がありました。
この調子でブログを書いていきますよ。40歳を目前にするとなんでも億劫になりがちなのですが、、
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本日のテーマは「鼻中隔延長のほんとのところ」。
カロリー高めの記事なんで、3回くらいに分けましょう。
①鼻中隔延長 基本編 ② 鼻中隔延長 誤解/リスク編 ③鼻中隔延長 応用編 です。
本日は①の基本編。
👩「先生、Twitterを見てたらこんなこと書いてあった。
『鼻中隔延長は曲がるし、値段も高いし、鼻が不自然になるし、そもそも新しい手術だからやらない方がいい』って。」
twitter(今はXですね)は極端な意見が目立つ傾向があります。が、こんなことをベテラン医師や整形垢の方が言うと信じちゃいますよね。
が、断言します。
「ほとんどの日本人の鼻整形の患者さんで、鼻中隔延長が必要」です。
👩「また大袈裟なこと言って、、」と言うのもわかるんですが。最後まで読んでね。
まず、ここで手術の「目的=ゴール」を考えてみましょう。
日本人に取って鼻の手術の目的って、すごく雑に分ければ
①鼻先を細くする ②鼻先を高くする ③鼻先の位置を整える ④鼻柱を出す ⑤小鼻(鼻翼)を整える ⑥鼻筋を出す/減らす
の6パターンだと考えています。
とはいえ、手術のメインどころはやっぱり①−③。「鼻先をシャープにする」「垂れ鼻/豚鼻を整える」ことが手術のゴールのはずです。
(鼻中隔延長、鼻尖形成、耳介軟骨移植。ね、鼻先の位置とサイズを変えることが重要でしょ。)
👩「じゃあ、鼻先の位置を変えて、鼻を高くして、鼻先を細くするにはどうすれば良いの??」と考えた時に。。
当然「元々鼻が高い(カッコ良い)人の構造に近づければええやん」となります。
(↑この考え方はとても重要。二重手術やバッグ豊胸など、定番で昔からある手術は皆こういった考え方がベースにあります。
埋没は二重の「ファイバー」を人工的に作る、バッグ豊胸は「乳腺」を人工物を使ってカサマシする、みたいな。)
ここで考えるのが鼻中隔延長という手術。おそらく97年、Byrdらの論文が最初の報告ですが、同様に鼻中隔軟骨を
まず大前提、鼻中隔延長とはなんぞや!?と考えると、、
「元々誰にでもある『鼻中隔軟骨』という構造を『延長する』ため」の手術です。
なぜなら、前述の「鼻が高い(カッコよい)人の鼻は、頑丈な鼻中隔軟骨が先端まで張り出している」から。
お友達で綺麗な鼻の人や、ヨーロッパ系、中東系の人がいたら、是非鼻先を押させてもらいましょう。
おそらく鼻先が硬くてびっくりするはず。
そして大多数の我々東アジア人は、鼻中隔軟骨の発達が悪い(柔らかく、奥に引っ込んでいる)ので、鼻先が柔らかいです。
なので、鼻中隔軟骨を伸ばし、強さを補強する=カッコよい鼻の構造に作り変える。
すなわち、鼻の土台の補強手術といえます。
↑よく描かれる、鼻の構造のイラスト。これって小さいダウトがあります。多分、ヨーロッパ系の方や元々鼻が高い人の構造を書いている。
↑実際のアジア人の鼻ってこんな感じ。
↑で、これが「鼻中隔延長」の概念。
ね、結構生理的な手術だと思いません?
👩「だから?構造が強くなっても見た目は変わらないんじゃ??」
いえ、ここからが重要です。
①「鼻の土台が補強されるから」先に軟骨を積み上げても、土台が沈まない。
②「鼻の土台が補強されるから」鼻先を小さく整えることができる。
③「鼻中隔が延長されているから」鼻尖の位置を任意に決めることができる。
のです。
順番に見ていきましょう。
①先に軟骨を積み上げても、土台が沈まない。
「耳介軟骨移植」という手術の説明を見たことがあるかもしれません。
なるほどよさそうだ、、と思っちゃうんだけど。
これ、鼻中隔延長なしで軟骨を積み上げても、、余裕で沈み込みます(後戻りして、潰れた鼻になります)。
これが可能なのは、最初からよほど鼻の土台がしっかりした人か、土台を鼻中隔延長で補強された人だけです。
2階建の家があるとして、柱を追加せずに屋上にもう1フロア作れますか??という話なんですよ🥺。
②鼻先を小さく整えることができる。
ちょっと誤解を招きそうな表現ですが。鼻先の鼻翼軟骨をいかに小さく整えるかで、鼻のシャープさが変わってきます。
鼻の解剖学的な構造はTripod Theory=三脚理論 などと言われ、三本の足で支えられた状態とされています。 (1984年、Andersonら)
すごーく雑に言っちゃうと、鼻中隔軟骨と左右2個の鼻翼軟骨が3本の足。で、大きな外側鼻軟骨は鼻先の丸さの原因となります。
じゃあ「鼻中隔軟骨(真ん中の柱)を強くすれば、鼻翼軟骨(外側の柱)を整えて鼻先を小さくできそう。。!」って思いません?
さっきの家の理論で言えば、「2階建の家の真ん中に強い柱を立てて、外側の柱を削ってしまう」 みたいな感じですか。
これも同様、柱を増設せずに周りを削れば、家自体が崩壊してしまうのがわかるでしょう。
(ちなみに、軟骨を削るだけでなく、それぞれの軟骨を色々手を加えて形をカッコよくするのが基本手技です。これはかなり難しいのと、秘密もある(笑)ので、説明は割愛します。)
③鼻尖の位置を任意に決めることができる。
鼻を単純に高くするだけではダメなのです。当たり前なのですが、短鼻(いわゆる豚鼻ちゃん)だったら下に伸ばすし、タレ鼻だったら
上向きに伸ばします。延長された鼻中隔軟骨は、鼻先の「縫い代」として非常に強固です。
誤解を恐れずにいえば、「鼻中隔延長なしで」「鼻先の位置」を任意に決めることは「極めて困難」です。
これは当たり前で、「縫いつける先がないから」です。
ちなみに。
結構勘違いされている方がいるんですが、
ここ(鼻の穴の間)が「鼻中隔」だと思っていて、ここをギューンと伸ばすのが「鼻中隔延長」だと思っている人がいます。
結果として同部位が伸びることはありますが、伸ばすのはあくまで「鼻中隔軟骨」です。勘違いしちゃダメね。
※鼻の間の「ここ」は鼻柱(びちゅう)といいます。音が同じだからややこしいよね。
さて、色々話してきましたが、、
👩「先生、なんとなくわかったけど、最初の疑問:鼻中隔延長の不安感には答えてなくない??」
その通りです。これは鼻整形における入り口にやっと立った程度のお話です。
次回はもう少し毒気のある話「鼻中隔延長 誤解/リスク編」でお会いしましょう。
上の方で症例写真をあげた患者さん。「口元が引っ込んで見えるデザイン」を意識して手術しています。
鼻先を少し上に向け、鼻の形を四角形に整え、のっぺりした鼻先を尖らせる、、と。複数の要素を考えて手術します。
でに自然でしょ?
ちなみに3ヶ月はまだ少し腫れてる時期。完全に鼻がシャープになるのは1年かかります。
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まとめ!!
●鼻中隔延長は結構生理的で、理に適った手術。
●通常の日本人の鼻整形の希望を叶えようと思ったら、鼻中隔延長をしなくてはいけないことが多いはず。
●鼻中隔延長=不自然 は大間違い。
ではまた。
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