黄金比を使った調弦で音楽を!
黄金比を音楽に使うということにおいては、バルトークが既に実践しているようです。バルトークの音楽を黄金比で説明できると言われてますが、これには否定的であったり後付け的な理屈だと主張する人もいます。
その後も、黄金比を使って作曲を考えた人はいますが、ただ、それらは
時間軸に沿った、つまり音楽の構造上に用いるというやり方はしばしばあるようです。
ここで、やろうとしていることは、音楽の垂直方向(?)つまりハーモニーやオーケストレーションに使うと考えています。
でも、和音を黄金比にすると、ハーモニーがハーモニー(調和)でなくなってしまいます。つまり、ある音と他の音が黄金比になると、奇麗なハーモニーではなく、いわゆる不協和音になります。
そもそも、協和音は、1/3とか4/5といった単純な整数比であるから
心地よく聞こえるので、黄金比のように(1+√5)/2といった比率は
明らかにいままでの心地よい和音とは違うのです。
ところが、この聞きなれない「黄金比ハーモニー」は、意外と面白い効果をもたらし、慣れてくるとこの宇宙的な未知の感覚が楽しくなってきてしまうのです!
(と思うのは前衛的な作曲家くらいか・・・?!)
さて、今日紹介する作品では、この黄金比を弦楽四重奏に応用してます。
黄金比を使って音律を作る方法は、リンクのPDFの論文を見ていただくといて、
(黄金比による音律で調弦した音楽 Music for a stringed instrument using )
http://www.cello-maker.com/research/pdf/SIGMUS2015-ougonhi.pdf
具体的に各パート弦楽器の調律は次のようになります。
1st Violin I : 702Hz (near F), II: 440 Hz(A), III: 297 Hz (near D), IV: 213 Hz(between G#-A)
2nd Violin I : 612Hz (near D#), II: 440 Hz(A), III: 260 Hz (near C), IV: 181 Hz(near F#)
Viola I : 440Hz (A), II: 297 Hz(near D), III: 207 Hz (near G#), IV: 122 Hz(near H)
Cello I : 220Hz (A), II: 153 Hz(near D#), III: 91 Hz (near F#), IV: 64 Hz(between H-C)
Aは440Hzで共通として、残りは黄金比によって各楽器のチューニングを決定しました。
通常のチューニングとは異なったハーモニが生成されることが特徴です。
黄金比は自然界や芸術などによく現れ約1.618(5:8)の値である。各弦のピッチはスマートフォンのチューナーアプリなどを使って正確に合わせる必要があります。
実際に、どんな音程が聞こえるのでしょうか。次のサンプルを聞いてみてください。
不思議な感じがすると思います。
以前に、友達に実験的に弾いてもらった四重奏があります。
ギターの作品もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=22Vf2y5KCH8
(しかし、これは会場で生で聞かないと聞こえないくらい、極小な音量なのでPCでは聞こえにくいかもです)
今度の実演でいえば、2月24日(2018年)にこの黄金比調弦にハミングとCG映像を加えた新作を披露します!
もしよろしければお立合いを!
Qurtor b. 弦楽四重奏の演奏会
2018/2/24,sat. 14:00~
杉並公会堂小ホール
violin:平尾和香、竹林幸、viola:伊東杏子
、cello:横山真男
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第一番ヘ長調
ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト長調
横山真男:弦楽四重奏とハミングのための黄金比
全席自由2000円。小学生以下は無料。未就学児も可、
ただし周りのお客様のご迷惑になる場合はご退出お願いし
ます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180216/20/masaoprince/4c/f2/p/t02200172_0614047914132931278.png?caw=800)