こんにちは、吉田昌生です。




瞑想でつかっているお香やアロマスプレー。
ダラムサラで買ったマンダラ。

香りや注意の対象を変えると
気分が変わっていいですね。




本日は、瞑想を深める「在り方」についてお伝えします。

この記事を読むと、
瞑想を深める「心の使い方」がわかります。

また反対に、どういう「心の使い方」をすると、
瞑想が深まりにくくなるのかがわかります。



まず基本の定義の確認から。


マインドフルネスとは?
マインドフルネスの第一人者である、
ジョン・カバットジン博士はマインドフルネスを以下のように定義しています。


『瞬間、瞬間の体験に対して、
判断しないで、意図的に注意を払うこと
また、それによって実現される気づき』



シンプルに表現するなら、

「今、ここ」+「ジャッジしない」=「気づき」


です。


「今、ここ」とは?
瞬間、瞬間(=刹那)のことです。



「ジャッジしない」とは?

=快、不快と反応しない

=いい、悪いと、評価や価値判断をしない

=言葉で意味をつけたり解釈したりしない

という意味です。


つまり、マインドフルネスとは、
リアルタイムに、客観的なニュートラルな意識で、
「ありのまま観察する」という在り方のトレーニングなのです。




具体的な話に入って行く前に、
なぜジャッジしていることに気づいたほうがいいのか?
ということを解説します。


東洋では、ジャッジすることで、
心に緊張やストレス(苦)が生まれると考えます。

心を穏やかで平安な状態に導くには、
無駄に反応せず、評価や判断を手放すことが大切であると教えます。



聖書の中でも、アダムとイブは、
「善悪の木の実」(=りんご)を食べて
楽園から追放されたと言われています。

つまり、善悪の判断をするようになった結果、
心の楽園から追放されたというわけですね。

(ちなみに、漫画やドラマで話題になった
「デスノート」の死神は「りんご」が好物でしたね)



自分が正義になればなるほど、
周囲の悪い人が目につくようになります。

そして正義と正義がぶつかりあうことになります。


簡単にいうと、

「あなたは間違っているよ!」

「あの態度は失礼だ!もっとこうすべきだ!」

って思う回数が増えるわけですね。


自分のモノサシで善悪を判断し続けている人は、
いつもイライラして、怒ることになります。

すると、交感神経が優位になりやすく、
血管が収縮し、ストレス、緊張を感じる回数が増えます。

そして自分の価値観のフィルターを通して「考える」ので、
「どう考えてもあの人が悪い」って結論になってくる。

人間関係を破壊するし、
自分の健康にとってもよくありません。


心の安らぎが欲しかったら、
一度、思考から自分を切り離すこと。
「いい・悪い」、「善・悪」の判断を手放すこと。

「ジャッジしない」=「許すこと」
とも言い換えることができるかもしれませんね。


ジャッジしていることに「気づく」ことで、
絶え間なく裁き続ける「頭の中の裁判」(マインド)が静まり、
心の平穏を得ることができます。

また、静まったニュートラルな心は、
内なる直感ともつながりやすくなります。


さて、

「ジャッジしない」メリットをお伝えしたところで、
ここからより具体的に、


・ 雑念に対してジャッジしない

・ 不快な感覚もジャッジしない

・ ジャッジしていることにもジャッジしない

について解説していきます。





~雑念に対してジャッジしない~


マインドフルネス瞑想は、呼吸を観察します。
主に、呼吸によって、腹の奥のほうがしぼんだり、
ひろがったりしている感覚に気づき続けることを意識します。


ですが、私たちの心は一点に集中するのが苦手です。
呼吸だけに集中しようとしても、すぐにどっかに飛んでいきます。


必ず雑念、妄想が湧いてきて、、、

「あれ、呼吸を意識していることも忘れていた」

「あ、今、吸っているのか、吐いているのか自覚してなかった」

ということに気づきます。


というかこの繰り返しです。
これが何度も何度もおこります。


その際に、


「うわ~、、また集中していなかった」

「こんなんじゃ、瞑想になってない!」

と思う必要はありません。


それに気づいたら、また淡々と
「今、ここ」の身体の感覚に戻していきましょう。

むしろ、さまよった心に対してダメだししていると、
その反応(怒り=煩悩)によって心が揺らぎ、集中が妨げるので、

一旦、「それでいい」とおおらかに受け止めてから、
また呼吸に意識を戻していくようにしましょう。
(自己受容については、また後ほど解説します。)



そのような反応が生まれる原因は、


「瞑想は無にならなければならない」
という思い込みがあったり、


「ある特定の状態にならなければならない」
という結果に対する執着、期待があるからかもしれません。


誤解のないように確認しておくと、
瞑想で大切なことは、無になることでも、
特定の状態にはいることでもありません。


大切なのは、気づくこと。

今、ここに意識を戻すこと。

雑念が湧いても、それに気づいていればいいんです。



だから雑念、妄想にとらわれることが失敗でも、
瞑想がうまくいっていないわけでもありません。


また、あなただけが雑念だれけで、
いつも妄想しているわけでもありません。

(私も雑念、妄想に巻き込まれて、
全然集中できていなかったことによく気づきます)


妄想や雑念を嫌悪していたら、
そのような反応、判断も手放しましょう。


それでも自分を責める場合、
イライラしたり、落ち込む場合、
このように考えてください。


『ずれたことに気づき、意志の力を振り絞って、
注意を対象に引き戻すことで脳が鍛えられている』

『この繰り返しによって、
対象に集中する力と、そこからずれたことに気づく力が高まり、
意識のコントロール力を高めることができる』


と。


マインドフルネス瞑想は脳の筋トレです。


筋トレをする際、
何の負荷もない軽いダンベルを持ち上げても
筋肉は鍛えられませんよね。

きつい負荷を与えて、
筋繊維を破壊しないと筋肉は成長しません。


意識の方向性を定め、今に集中すること。
そして、注意がずれて、対象に戻すこと。

これを繰り返すことで、
普段使っていない脳の領域の血流が増し、活性化し、
心と脳が鍛えられているのです。



~不快な感覚もジャッジしない~


ずっと座っていると、
足腰が痛くなってきたり、
どこかをかきたくなったりします。


そんな時も、雑念、妄想と同じく、
なるべく反応しないようにしましょう。

身体の痛みやかゆみなど
強い感覚を感じて集中ができなくなった場合も、
その対象をありのまま観察していきましょう。


ありのまま感じ続けるのが難しければ、
言葉で確認するのも有効です。

かゆみ

いたみ

とラベリングし、その感覚と一体化せず、
少し距離をとって見守っていきましょう。


その感覚と一体化して、

「過剰に嫌だ!」

と思いすぎると、身体と心が緊張します。

(東洋では、その刺激に反発し、
過剰に嫌がることで、身体と心が緊張し、
その反応によって、ストレス、苦しみが生まれると教えます)


激しい感覚、不快な感情に気づいたら、
すぐに反応せずにしばらく見守っていみてください。

(反対に、あまり好ましくないのは、
その感覚、衝動に気づかず、無意識に動かすことです)


不快な感覚や感情も蓋をせず、
それをありのまま味わっていくと、
やがて消化され、消えていきます。

身体や心の声をありのまま聞くことで
すべての感覚や感情は成仏していきます。


とはいえ、、、
消えることを期待しすぎると、
それが、イライラの原因になります。

だから、消そうとしないことが大切です。
無理に消そうとはせず、消えることを期待せず、
ただ聴く側に回っていくようにしましょう。



でも、もちろん人間ですから、
どうしても動かしたかったり、
かきたくなったりする場合もありますよね。


そんなときは、無理には我慢はしないで、
数呼吸おいてから動くようにしましょう。


その際も、動いている身体の感覚を見つめ続け、
動いた後の感覚の変化も注意深く観察します。

強い感覚が落ち着いてきたら、
また呼吸の感覚をしっかりと感じとっていきましょう。


このように、反応せずに、観察することで、
刺激と反応の間にスペースが生まれます。

反応せずに、気づいて、受容することで、
その無意識の思考や感情、行動のパターンに支配されなくなります。



ここまで、なるべく反応しない。
反射的に反応はしないように意識しましょう。
といった旨を書きました。

でも、だからといって、
次に瞑想中に、無意識的に動いてしまった際、


「ああ、しまった!
かゆみに負けてしまった!」

とか、

「反射的に反応してしまった!
まだまだ修行がたりないな、、、」

といった判断もしないようにしてくださいね。


すでに耳にタコができると思いますが、、、
動いたことに対しても、ジャッジしないようにしましょう。

(すこし脳が疲れてきたかもしれませんが、
ここからが今日一番お伝えしたいことですw)




~ジャッジしていることにもジャッジしない~


「ジャッジしてはいけない!」

「ジャッジするべきではない!!」

って強く思いすぎると、
それ自体がジャッジになってしまいます。
もうこの言葉自体がジャッジそのものですね(笑)


1 まずジャッジしないこと。

2 そして、ジャッジしていたとしても、
  それをジャッジしないこと。

3 またジャッジしたことをジャッジしないことを
  ジャッジしないこと、、、

永遠に続く、、、。

(と、まぁきりがないので、
この記事や書籍では、わかりやすく、
「ジャッジしない」と表現することにしてます)


このジャッジの無限ループをとめるには、どうしたらいいでしょう???


その答えは、、、


「それでいい」ってことにしてみる。
一旦、受容的な在り方に切り替えるんです。



ジャッジしていることに気づいたら、

思い通りにならないことに対して、
イライラしていたり、がっかりしていることに気づいたら、

それを一旦、受容する、ただ理解する。
そんな在り方に切り替えていきましょう。




例えば、
反応していることに気づいたら、
今の現状に対して判断していたら、、、


イライラしているようね、、、

がっかりしちゃうよね、、、

ジャッジしてるよね、、、


「それでいいんだよ」
と感じで、オッケーをだしていく。

今の自分をありのまま受け容れる。
現在地を認めると言ってもいいかもしれませんね。


これは瞑想意外にも当てはまりますよね。
現状を否定するエネルギー(過剰な欲、怒り、恐れなど)は
瞬発力はあるかもしれませんが、長続きしません。

そのような荒々しい燃料で、頑張り続けると、
交感神経が優位になり、心が不安定になり、やがて疲れてきます。


だから、
うまくいかないと感じたときも、イライラせず、
現状の今の自分を認め、心のバランスを保っていくことが大切です。

そして、

今、できることは何か?
を見極め、そこに意識を集中されること。

これが、心をブラさずに、
落ち着いた、安定した状態で、
集中力を保ち続ける秘訣です。



かなり長くなってきたので、
このへんで、まとめますと、、、


マインドフルネスで大切なことは、
気づきが連続した状態を保つこと。

そのために、

「今、ここ」

「ジャッジしない」

が大事です。

「ジャッジしない」とは、反応しないこと。
価値判断や解釈のフィルターを挟まないこと。

不快な感覚も、頭の中の想いや思考も
無理に変えようとせず、ありのまま認めること。



この在り方を練習することで、
自己理解、自己受容、思いやりが深まります。


最後に、

今日お伝えしたことは、
瞑想だけでなく、スポーツや演奏、仕事にも当てはまります。

仕事でもスポーツでも、
最高のパフォーマンスを発揮したい場合、
結果にとらわれない、揺らがない心をつくることが大切です。

うまくいかないからと落ち込まない。
その感覚や感情を過剰に嫌がりすぎない。引きずらない。(怒り)

また反対に、

うまくいっているからといって、舞い上がりすぎたりもしない。
結果を期待しすぎない。とらわれない。(過剰な欲)


そんな澄み切ったニュートラルな心(三毒のない状態)で、
今この瞬間に強烈なスポットライトを当てていけば、
私という意識が消えて、その行為そのものに幸せを感じることができます。


それは子供のときの無我夢中、一心不乱に、
時間を忘れて遊んでいたときのあの感覚です。

そのような地に足のついた心の状態で、
瞑想でもスポーツでも、仕事でも取り組めば、

もっともいい状態(フロー)で取り組みことができ、
ずっと欲しかった結果も後から自然とついてくるはずです。



以上、瞑想を深める「在り方」として、
「ジャッジしない」を掘り下げて解説しました!


吉田昌生でした。

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いよいよ来週末!
【吉田昌生のマインドフルネス瞑想とヨガWS】
2016年6月12日(日)13時~16時@SATYA(静岡県)
→http://ameblo.jp/masaonoblog/entry-12150571988.html


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~編集後記~

二年前のメール講座を読み直したら、
稚拙な文章も多く、読み難いものも多かったので、
現在、無料メール講座を編集しています。

(実は、今日の記事も
メール講座の一部を追加&編集したものです)

そんなわけで、ここ数週間、
一日中文章を書き続けています。

おかげで、かなり読みやすくなったと思います。
(すこし順番も変えたので、前後した方ごめんなさい)


「1日3分聴くだけ!心がスッキリ片付く習慣」
吉田昌生著 WAVE出版

5月28日、全国のセブンイレブンより限定販売



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