2024.7.31一日一季語 泥鰌鍋(どじょうなべ《どぢやうなべ》) 【夏―生活―三夏】

 

膝すこし崩す向かひと泥鰌鍋   大崎紀夫

 

どじょうを食べる文化はかつて日本全国にあり、特に江戸では鰻にも勝る滋養源として、蒲焼きやどじょう汁、鍋などの形で食されてきた。

浅草にある『駒形どぜう』の創業は1801年。戦後に建て直されたものの、当時の面影を色濃く残す江戸商家風の総檜造り、名物の「入れ込み」座敷など、ここでしか味わえない独特の風情がある。「入れ込み」座敷を想像させるこの句の表現。

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【傍題季語】

泥鰌汁(どじょうじる《どぢやうじる》) 柳川鍋(やながわなべ《やながはなべ》)

 

【季語の説明】

生きた泥鰌を酒に入れてすぐ蓋をする。最初は大変に暴れるが、やがておとなしくなったところで小さな薄い鉄鍋に並べる。甘辛い割下を注ぎ、炭火で煮込む。葱を大量に載せ、山椒や七味唐辛子をかけて食べる。「丸鍋」(あるいは単に「まる」)と呼ばれるもので東京下町の名物。文化元年(1804年)に浅草駒形で越後屋が創始したとされる。

開いた泥鰌を笹搔き牛蒡(ごぼう)と一緒に煮て、卵でとじたものを柳川鍋という。江戸の「柳川」という店の屋号にちなんでいる。

泥鰌は歴史的仮名遣いでは「どぢやう」だが、江戸時代に「どぜう」と書くのが広まった。

 

 

【例句】

川越せば川の匂ひやどぜう鍋   村山古郷

二階への急なだんだん泥鰌鍋   鷹羽狩行

浅草に田んぼのむかし泥鰌鍋   礒貝尚孝

泥鰌鍋「いの一番」の下足札   根橋宏次

どぜう鍋先づは胡坐をかきにけり 近藤牧男

 

 

【どぜうの由来】

仮名遣いでは「どじょう」。もともとは「どぢやう」もしくは「どじやう」と書くのが正しい表記です。 それを「どぜう」としたのは初代越後屋助七の発案です。 文化3年(1806年)の江戸の大火によって店が類焼した際に、「どぢやう」の四文字では縁起が悪いと当時の有名な看板書き「撞木屋仙吉」に頼み込み、奇数文字の「どぜう」と書いてもらったのです。これが評判を呼んで店は繁盛。江戸末期には他の店も真似て、看板を「どぜう」に書き換えたといいます。 200余年の歴史を刻む、当店の大事なのれんです。

*駒形どぜう  ホームページより引用

 

 

今日は何の日

ハリー・ポッターの誕生日

映画『ハリー・ポッター』シリーズの配給元であるワーナー ブラザース ジャパン合同会社が制定。2024年からワーナー・ブラザース・ディスカバリー社が全世界で公式にハリー・ポッターの誕生日を「Harry's Birthday」として祝うことになり、日本でもファンとともにお祝いするのが目的。日付は、映画『ハリー・ポッター』シリーズで、主人公ハリー・ポッターの誕生日が1980年7月31日の設定になっていることから。

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

(575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)