2020.1.22

一日一季語  蠟梅(ろうばい《らふばい》) 【冬―植物―晩冬】

 

臘梅に触れしより風緩びけり    今村恵子

 

*2020.1.20  埼玉県本庄市辺りにて

 

冬の風は厳しい。この厳しい風が、臘梅に触れて寒さも緩むという。

風が暖かくなってくるから、臘梅も咲き始めるということの逆説てきな表現でしょうね。

こういいきられると、妙に納得させられてしまうように思います。

 

 

【傍題季語】

臘梅(ろうばい《らふばい》)

唐梅(からうめ)

 

 

【季語の説明】

ロウバイ科の落葉低木の花。中国原産なので唐梅ともいう。高さ二~五メートル、葉は卵形で対生する。一~二月、葉が出る前に香りの良い黄色い花を下向きまたは横向きに開く。蠟細工のように半透明で光沢があるので蠟梅というが、臘月(旧暦十二月)に咲くことから臘梅とも書く。

 

 

【例句】

臘梅の光沢といふ硬さかな      山上樹実雄

裏山は覚めず臘梅匂ひけり     石田邦子

臘梅や口に出て声やはらかき    大野英美

臘梅の一弁づつが匂ふかな     小倉行子

臘梅やこの家にこもる気をもらふ  岩上とし子

 

 

【臘梅】

ロウバイは、臘梅(ろうばい)科の植物である。「梅」という漢字が付くことからウメの仲間と思われがちであるが、花弁が鑞細工なような梅に似た花から「臘梅」の名になった。

 

ロウバイは別名「唐梅(からうめ)」といい中国原産の樹木である。正月の頃から咲き始め3月中旬頃まで楽しめる。とてもよい甘い香りがする。

ロウバイは、臘梅(ロウバイ)科の植物で中国が原産国である。花の少ない季節の正月頃より咲き出し、甘い香りを出すのが特徴である。

“鑞細工”のような梅に似た花から「臘梅(ロウバイ)」になった。

 

 

【臘梅の種類】

福寿蝋梅(フクジュロウバイ)。「福寿」といえば福寿草(フクジュソウ)を思い浮かべますが、福寿草のような鮮やかな黄色の花をした蝋梅です。

 

「満月臘梅(まんげつロウバイ)」、鮮やかな黄色い大輪の花を咲かせます。

「満月」とは名前が素敵ですね。お花屋さんでも満月蝋梅は人気の品種で、苗木を買って自宅の庭に植えている人も多いそうです。

 

「素心臘梅(そしんロウバイ)」

満月蝋梅と並んで蝋梅の品種では代表格。満月蝋梅は花の中(花芯)に赤褐色の輪が入っていますが、素心蝋梅は、花弁も花芯も同じ色(黄色)をしていることから「素心=混ざり物のない純粋な」という意味で「素心」の名が付けられました(諸説あるようです)

 

「和臘梅(わロウバイ)」花の中心が赤い

 

実生蝋梅。読み方は「ミショウロウバイ」。「実生」の読み方と意味を石井実生園のご主人にうかがったところ「実生」は、「みせい」と読まれることもありますが、正しくは「みしょう」と読みます。意味は、種をまいて育てる繁殖法のこと。接ぎ木や挿し木などで育てることは「実生」とは呼ばないそうです。

 

 

【臘梅の香り】

蝋梅の花は、種類によって花びらの色の濃淡や花芯(かしん)の色が微妙に違いますが(ほとんど同じのもありますが)、蝋梅の花の香りは種類によってかぎ分けることはかなり難しいですね。実際に私は匂いの違いは分かりませんでした。どの品種も蘭に近い香りがするかなぁ…という程度でした。もう少し臭覚が敏感だと品種ごとに香りの区別がつくのかもしれません。

 

 

今日は何の日

默阿彌忌

歌舞伎作者・河竹默阿彌の1893年の忌日。

『三人吉三廓初買』『青砥稿花紅彩画』等の人気狂言を書き、近松門左衛門、鶴屋南北とともに、三大歌舞伎作者の一人とされている。

 

 

左衛門忌

俳人・吉野左衛門の1920年の忌日。

 

 

ジャズの日

カレーの日

ラブラブサンドの日

デルちゃん誕生の日

禁煙の日

 

 

主な出来事

1887

東京電燈会社が営業開始。移動式発電機により鹿鳴館に日本初の電燈が燈る。

1889

「徴兵令」改正。戸主の徴兵猶予を廃止し国民皆兵に。

1901

イギリスのヴィクトリア女王が死去。エドワード7世が即位

1970

ボーイング747(ジャンボジェット)が初就航

1987

新潮社が「カセットブック」を発売

2002

三島市で元建設作業員の男が女子短大生を監禁・強姦し、翌日未明、意識のある状態のまま灯油を浴びせて焼殺。同年723日に被疑者を逮捕し、2008年に死刑が確定

 

 

誕生日

1553

毛利輝元 (武将)

1912

森敦 (小説家『月山』『われ逝くもののごとく』)

1947

星野仙一 (野球(投手・監督))

1948

たかの友梨 (エステティシャン,美容研究家)

1963

皆川おさむ (歌手[]『黒ネコのタンゴ』)

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)