2020.1.17 一日一季語 水仙(すいせん) 【冬―植物―晩冬】
海明り障子のうちの水仙花 吉川英治
「鳴門秘帖」や「宮本武蔵」などの作品で知られる吉川英治の句。
海明かり、この言葉は俳句の中では使われている例を見ますが、辞書などには掲載がないように思います。
吉川英治(一八九二~一九六二年)が戦中・戦後を過ごした東京都青梅市の自宅跡にある「吉川英治記念館」が二十日、四十二年の歴史に幕を閉じたのは、2019年3月。閉館した「吉川英治記念館」(同市柚木町)を、2020年9月7日の命日「英治忌」に、市の施設として再開を目指すことを明らかにした。吉川英治ファンには嬉しいニュースです。
【傍題季語】
水仙花(すいせんか《すいせんくわ》)
【季語の説明】
ヒガンバナ科の多年草、水仙の花。海岸近くに群生するが、多くは切花用に栽培される。白緑色を帯びた細い葉の間から花茎が伸び、その先に芳香のある白花を数個つける。福井県の越前岬や静岡県伊豆の爪木崎は群生地として有名。
水仙は、冬から春にかけてラッパ状の花を咲かせる耐寒性のある球根植物です。神話の時代からヨーロッパで親しまれ、日本へは中国を経由して平安時代にもたらされました。
→ 黄水仙(春)
【例句】
水仙や主人唐めく秦の姓 夏目漱石
水仙の一點白し古書斎 幸田露伴
水仙や日あるに灯す古机 原月舟
水仙や青柳町に日の斜め 藤田湘子
水仙を接写して口尖りゆく 今井聖
【阪神・淡路大震災】
30年余り続いた「平成」の時代が過ぎようとしている。自然災害の被災地に寄り添う天皇、皇后両陛下の姿を広く印象付けたのが、1995年の阪神・淡路大震災だった。
発生から間もなく兵庫入りされ、皇后美智子さまが焼け跡に手向けたスイセンは復興のシンボルとなった。
「優しく言葉を掛けるお二人の姿に勇気づけられた」。
会話を交わした人々は今もその記憶を胸に刻む。戦争犠牲者を悼み「慰霊の旅」にも尽力された在位期間。戦地や被爆地からは敬意とともに「平和が続いてほしい」との願いがあふれた。
2019/4/30 07:00神戸新聞NEXT 引用
【令和の歌会始】
新年恒例の「歌会始の儀」が16日、皇居・宮殿「松の間」で催された。令和となって初めてのお題は「望」。天皇、皇后両陛下や皇族方が詠まれた歌のほか、1万5324首の応募作から選ばれた10人の入選者、天皇陛下に招かれた召人(めしうど)らの歌が古式にのっとった節回しで披露された。
代替わり後初めての開催となった今回は、中央に両陛下が座り、秋篠宮ご夫妻ら皇族方が両側に着席した。皇后さまが歌会始の儀に出席されるのは、療養が始まった2003年以来17年ぶり。19年に退位した上皇ご夫妻は出席されず、歌の披講もなかった。
皇后さま
災ひより立ち上がらむとする人に若きらの力希望もたらす
令和元年の台風被害など
皇后さまは各地の被災地で若者が復旧に献身的に取り組み、人々に希望や勇気を与えていることを頼もしく思った気持ちを表現した。両陛下は19年末、台風19号で被災した宮城、福島両県で被災者を見舞い、高校生のボランティアらをねぎらっている。
【今日は何の日】
防災とボランティアの日
1995年1月17日午前5時46分、淡路島北端を震源とする兵庫県南部地震が発生した。
阪神・淡路大震災では、政府や行政の対応の遅れが批判された一方で、学生を中心としたボランティア活動が活発化し、「日本のボランティア元年」と言われた。
これをきっかけに、ボランティア活動への認識を深め、災害への備えの充実強化を図る目的で、1995年12月の閣議で制定が決定され、翌1996年から実施された。
おむすびの日
米に関係する民間企業やJA等でつくる「ごはんを食べよう国民運動推進協議会」が2000年11月に制定し、2001年から実施。
今月今夜の月の日
尾崎紅葉の『金色夜叉』の中で、主人公の貫一が熱海の海岸で、貫一を裏切った恋人のお宮に"可いか、宮さん、一月の十七日だ。来年の今月今夜になつたらば、僕の涙で必ず月は曇らせて見せるから"と言い放ったことから。
この日の夜が曇り空になることを「貫一曇り」と言う。熱海ではこの日に「尾崎紅葉祭」が行われる。
主な出来事
1181年
平家により幽閉されていた後白河法皇が、平清盛の死去に伴い院政を再開。(新暦2月2日)
1773年
ジェームズ・クックらがヨーロッパ人で初めて南極圏に到達。
1904年
モスクワ芸術座でチェーホフの戯曲『桜の園』が初演
1925年
ロックフェラーが東京帝大図書館へ400万円を寄附
1995年
兵庫県南部地震(M7.3)。阪神地方に大被害、死者行方不明6千人以上(阪神・淡路大震災)
誕生日の有名人
1899年
アル・カポネ (米:ギャングスター)
1929年
村田英雄 (演歌歌手)
1942年
モハメド・アリ (米:ボクシング)
1948年
3代目林家正楽 (紙切り芸人)
1959年
山口百恵 (歌手[元],女優[元])
1972年
平井堅 (シンガーソングライター)
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)