2019.3.28 

一日一季語 春の宵(はるのよい《はるのよひ》)【春―時候―三春】

 

 

円卓に空席のある春の宵      高田令子

 

 

とてもわかりやすい句。円卓を囲んでいる仲間の和気藹々の姿が目に浮かびます。その円卓に出来た空席。空席に座るべき方は春風邪にでもかかったのか。

あまり深刻な病では無いようにも思えます。

私事であるが、句会後に反省会?を中華屋さんでよくやっていた。(この中華屋さんが閉店してしまい、最近は決まった店が無い)ここの中華屋さんが円卓。

円卓は円の一様な形を利用して、会議の参加者同士が席次やグループにこだわることなく、対等の関係で自由に発言できる。

会社とは違い上司と部下の関係は、俳句の座にはない。

円卓がふさわしいと思えます。

 

 

 

【傍題季語】

春宵(しゅんしょう《しゆんせう》) 宵の春(よいのはる《よひのはる》)

 

 

 

【季語の説明】

夕暮れのあと、夜がまだ更けないころ。「春宵一刻直(あたい)千金」というように、春の宵はどことなく艶めいており、華やぎが感じられる。

 → 春の暮

 → 春の夜

 

 

 

【例句】

「前略」と書きしばかりや春の宵 中村苑子

春宵の玉露は美酒の色に出づ   富安風生

本題をそれてばっかり春の宵 坪内稔典

教へ子の医師に身委ね春の宵    水原春郎

春の宵猫科の人と肩並べ         津田このみ

 

 

 

今日は何の日

宗因忌

江戸前期の連歌師・俳人の西山宗因の1682(天和2)年の忌日。

井原西鶴の師としても知られ、俳壇の中心的存在として活躍した。

 

 

鑑三忌

明治、大正時代のキリスト教指導者で評論家の内村鑑三の1930(昭和5)年の忌日。

1891(明治24)年に信仰上の立場から教育勅語に対する敬礼を拒否して第一高等中学校講師の職を追われて以来著述に専念した。雑誌『聖書之研究』を創刊し、聖書に基づく無教会主義を唱えた。英文による『余は如何にして基督信徒となりし乎(How I become a Christian)』は数か国語に翻訳された。

 

 

邂逅忌

小説家・椎名麟三の1973(昭和48)年の忌日。

長編作品『邂逅』から邂逅忌と呼ばれる。

椎名麟三を偲ぶ会主催の追悼会が行われる。

 

 

 

主な出来事

804

    最澄と空海が遣唐使として入唐。(新暦511)

1611

    徳川家康が上洛し、豊臣秀頼を二條城に呼び出して会見。徳川と豊臣の主従関係が逆転。(新暦510)

1869

    明治天皇が京都から江戸城に入城。事実上の東京遷都。(新暦59)

1876

    「廃刀令」公布。武士の特権だった帯刀が全面的に禁止に。

1964

    東大の卒業式で大河内一男総長が「太った豚より痩せたソクラテスになれ」と告辞したと報じられる。

1968

    東大の卒業式が学生の安田講堂占拠の為中止に。

1979

    スリーマイル島原発で炉心溶融事故。

 

 

 

誕生日の有名人

1910

    坊屋三郎 (ボードビリアン(あきれたぼういず[]),俳優)

1929

    色川武大(阿佐田哲也) (小説家『離婚』『麻雀放浪記』)

1942

    北の富士勝昭(九重親方・陣幕親方[]) (相撲/横綱(52))

1971

    島津亜矢 (演歌歌手)

1975

    神田うの (女優,タレント)

 

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)