2019.02.27

一日一季語 春泥(しゅんでい《しゆんでい》)  【春―地理―初春】

 

 

春の泥乾きて藁の上にあり     田中裕明

 

*2019.2.25  黒羽  芭蕉の館 

 

先日訪れた「芭蕉の館」には、俳句ポストが置かれていた。

少し日陰にあるため、春泥でぬかるむ場所があった。

そこに敷かれていたのが藁。

この句の景が、そこに見えました。

 

 

 

【傍題季語】

春の泥(はるのどろ)

 

 

 

【季語の説明】

春のぬかるみ。春先は雨量が増え、気温もまだ低いので、土の乾きが遅い。特に凍解・雪解などによって生じる泥濘(でいねい)は人々を悩ませる。

 

 

【例句】

鴨の嘴よりたらたらと春の泥   高浜虚子

春泥の一草庵を訪ねけり    武井康隆

春泥や飛び越えてゆく猫の鈴    柴田美佐子

新調のマットをよごす春の泥    恩塚典子

今の子の知らぬ春泥通学路      田中藤穂

 

 

 

【春泥とは】

春の、雪解けや霜解けなどによってできたぬかるみ。

「春泥」という言葉が季語になったのは明治になって

からのようである。山本健吉によると、蕪村の弟子の黒柳召波

は号を春泥舎と言い、この言葉が江戸時代にもあったことが明

らかだが、この場合は今日使われているような「春の泥」では

なく、「春になじむ」という意味なのだと言う。

 

 

 

しゅんでい【春泥】[書名]

久保田万太郎の小説。昭和3年(19281月から4月にかけて大阪朝日新聞に連載。

震災後の東京の町の変貌を背景に、新派の一座の悲運を情緒豊かに描く。

 

 

 

今日は何の日

女性雑誌の日

1693年のこの日、ロンドンで世界初の女性向けの週刊誌『ザ・レディス・マーキュリー』が創刊された。

 

 

冬の恋人の日

214日のバレンタインデーと314日のホワイトデーの中間の日で、恋人同士の絆を深める日。「きづ(2)(7)」の語呂合せでもある。

 

 

 

主な出来事

1594

豊臣秀吉が吉野の花見を開催。(新暦417)

1657

徳川光圀が『大日本史』の編纂に着手。完成は250年後の1906(明治39)年。(新暦410)

1814

ベートーヴェンの「交響曲第8番」が初演

1875

日本初の近代的植物園・小石川植物園が開園

1936

二・二六事件で東京市に戒厳令発令

1985

田中角榮元首相が脳硬塞で入院。政界から事実上引退

2010

チリでM8.8の地震

2010

沖縄本島近海を震源とする最大震度5弱の地震。沖縄本島で震度5以上は99年ぶり。

 

 

 

誕生日

1902

ジョン・スタインベック (:小説家『怒りの葡萄』『エデンの東』)

1908

長谷川一夫(林長二郎) (俳優)

1929

君島一郎 (服飾デザイナー)

1932

エリザベス・テイラー (英・米:女優)

1936

夏木陽介 (俳優)

1961

徳永英明 (シンガーソングライター)

 

 

 

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

(合本俳句歳時記  第四版  角川学芸出版)

富山いづみ <admin@nnh.to>

(カラー図説  日本大歳時記  講談社)

(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)

( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )

(ウイキペディア)

575筆まか勢)

(俳句のサロン)

    (一般社団法人日本記念日協会)