旅の余韻・・・思い出の「釜臥山」など | マサミのブログ Road to 42.195km

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下北半島への旅から戻って、10日ほどが過ぎました。現地にいたのはわずか36時間ほどでしたが、思い出はまだまだ甦ってきます…

 

 

■斗南藩といえば、釜臥山(かまふせやま)

 

事前に東京・飯田橋の青森県観光案内所でもらった「斗南藩」のパンフレット(下北駅前の観光案内所にもありました)を、旅の間、ずーっと持って歩いていました。さっき、何げなく見直していると「あっ!」と思う発見があったんです。パンフレットの表紙に大きく釜臥山が写っていることに、今ごろになって気がつきました。

 

 

こんなに大きく写っているのに、なんで気がつかなかったのかな?と思いますが、後からでも気がついて良かった。そして、このパンフに掲載されている斗南藩を描いた絵にも、釜臥山は何度も登場していることが分かりました。やはり帰宅してからですけど。

 

 

 

蒸気船でむつ湾に着いた会津藩の人々が、はしけに乗り換えて上陸する場面。奥のほうに、釜臥山の姿が見えます。なお、はしけの船尾に「會」と書かれた旗が立っていますが、これは「会津」の「会」の字で、会津藩の旗印です。

 

 

 

これは前回の記事でご紹介した通り、むつ湾を吹きすさぶ寒風の中、道なき道を歩いて北へ向かう会津の人々の向うに、雪をかぶった釜臥山の姿が描かれています。

 

 

 

会津藩から斗南藩に名前も変わり、新たな土地で木を伐り、草を刈り、作物を育てようと奮闘する人たちを見守るように、釜臥山の姿が遠くに見えています。

 

なんか、こう書いているだけで、胸が一杯になってきてしまいます・・・会津から斗南へ流された人々が、どれだけ釜臥山を見ながら故郷の会津磐梯山のことを思ったか。

 

今回の旅で、私もそれほど意識したわけではなかったのに、撮った写真の中に釜臥山がたくさん写り込んでいましたので、再度ご紹介しますね。

 

 

↑「会津藩士上陸の地」から見た釜臥山

 

 

 

↑「斗南が丘」へ向かう途中、県道6号線から見えた釜臥山。

 

 

 

↑下北駅の近くから見える釜臥山(頂上の四角いものは展望台だそうです)

 

 

 

↑海沿いの埋立て地にある「むつ市ウェルネスパーク」付近から見た、釜臥山と克雪ドーム

 

 

 

↑田名部川の河口にかかる下北橋と、釜臥山(白い穴があいたように見えるのは克雪ドームです)

 

私はこれからずっと、今回の旅のことを思い出す時は、まっさきに釜臥山のシルエットが浮かぶことだろうと思います。

 

 

 

■Twitterのおかげで問題解決

 

「斗南藩士墳墓の地」で見たこの光景↑。植物の実のようなものを輪にして、石塔のてっぺんにかけてあるのは何?という疑問がありましたので、試しにTwitterに投稿してみたんです。「何かご存知の方がいらっしゃいましたらお教えください」って。そうしたら、投稿してから10分もしないうちに、(おそらく)むつ市内にお住いの方から「これはハマナスの実だと思います。こちらではこれを輪にして飾る風習があります」というお返事を頂きました。

私はさっそく「ハマナスの実 お墓参り」で検索してみました。すると確かに!「下北地方では、お盆になると、ハマナスの実を糸でつないで飾る風習がある」と出ているではありませんか! ハマナスの実には、毒を消す作用があるんだそうです。 そうだったのか。聴いてみるものですねぇ。教えてくださった方は、私がフォローしているわけでもないし、私をフォローしてくださっていた方でもないのに、どうやってつながったんだろう?不思議です。もちろん、その方には厚くお礼を申し上げておきましたが、Twitterのすごさ、面白さを実感した次第です。

 

 

■歩いていると、見られます(^^)

 

沖縄や会津若松、熊本、そして今回の青森など、この数年に出かけた旅先で同じような体験をしたのでもう慣れましたが、県庁所在地や有名な観光地などの大きな駅の近くは別にして、ちょっと離れると、道を歩いている人の姿を見かけなくなります。都会から出かけると、よく「人がいない」などと失礼な言い方をしてしまいがちですが、人がいないのではなく「歩いている人がいない」んですよね。どこへ行くにも、玄関を出たらすぐクルマに乗って移動。なので今回の旅でも、町からほんの少し、数100m離れると、道路沿いを歩く人の姿はまったく見かけませんでした。

 

コロナのこともあるかもしれませんが、今回の旅では、道を走るクルマの運転手さんから「なんだこいつ?」というような視線を向けられることが何度もありました。と言っても、不審者を咎めるような厳しい目線ではなく、単純に、見慣れないものを見た時の好奇心のような目線でしたが。なかには、わざわざ走っている車のスピードを落として、私の顔をじーっと見つめていく運転手さんもいました(笑)。特に2日目、斗南ヶ丘への行き帰りの県道6号線沿いで多かったです。町なかから斗南ヶ丘まで往復5時間ほど歩きましたが、その間、歩行者とはまったく誰ともすれ違いませんでしたからねぇ。どういう道を歩いていたか、動画を撮ってあるのでご覧ください↓

 

 

 

こんな感じの道でした。自動車専用道路を作っている途中で、ちょうどこの県道6号線と交差するあたりにインターチェンジが出来る予定のようです。本当に、聴こえてくるのはクルマが走る音と、木を揺らす風の音ばかり。陳腐な感想ですけど、ボブ・ディランの『風に吹かれて』が耳の奥で聴こえるような思いがしたものです。(森高千里のほうは、聴こえてきませんでしたニコニコ

 

あ、そういえば、上の「ハマナスの実」のことを教えてくださった方にも、このブログをご案内したんですよ。そうしたらすぐにお返事を頂いて「ブログ読みました。どこへ行くにもクルマに乗ってしまう現地の者としては、この距離を歩かれたということが信じられません」と書かれていました。たしかに、そうなんだろうなと思います。いや、下北に限らず、ほぼ全国どこでもね。

 

 

 

 

前回の記事に使わなかった写真が山ほどありますので、ここに載せておきますね。いわば「ボツ写真集」です。ノーナレ(キャプション無し)でご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の2枚は、むつ市でなく青森の駅前かいわいで撮った写真です。「DISK」というジャズ喫茶/BARのお店、良さそうですよね~。

 

さて、いかがでしょう? ノーナレのほうが、逆に想像力が刺激されて面白いかもしれませんね。私はどうしても「見る人に、ちゃんと分かってもらいたい」という気持ちが強すぎて、しっかりした説明調のキャプションをつけなければ、と思ってしまう癖があるかと思います。

 

今回は「おまけ」のつもりの記事でしたが、またまた長くなってしまいました。最後までお読み頂き、ありがとうございます。ご覧になっての感想など、ひとことで結構ですので、お聞かせ頂ければ嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

<またまたおまけ>

 

この記事を書いていて、またまた「あっ?」と思うことがありました。

 

 

Twitterで親切な方が教えてくださった「ハマナスの実」って、もしかすると上の写真の、上に写っている赤いやつのことでしょうか? 「斗南藩士上陸の地」で撮った写真なんですが、ひょっとして・・・?

 

 

「むつ市役所」の建物と、斗南ヶ丘にあった「斗南岡集会所」の建物。大きさは比較にならないほど違いますが、こうして並べて見ると、形も色も、どこか同じ雰囲気が・・・? 歩いている時は分かりませんでしたが、この記事を書いていて「はっ」と思いました。こういう発見、面白いですよね~。ふふふ。