税務訴訟2
今回も納税者の請求が認められたケースをご紹介します。
今回は武富士事件を取り上げたいと思います。
これは、武富士の元会長夫妻から長男に対して平成11年に贈与された外国法人株をめぐり、
課税庁が約1,600億円の申告漏れ、及び約1,330億円の追徴課税処分を下したことに対して、
長男が処分取消しを求めたものです。
これに対して、最高裁の判決は、全面的に長男の要求を認め、
(贈与)行為実行時の法律においては適法であり、申告漏れとは認められず、
納税者側の勝訴判決を下しました。
還付金は総額約2,000億円程度となったといわれています。
今回の焦点は、長男の「住所」と「租税法律主義」でした。
平成11年当時では、
「受贈者である長男の住所」と「贈与の対象たる財産」がともに国外にあるという状態であれば、
贈与税の対象とはされていませんでした。
そのため、長男の主張する住所が、「客観的に生活の本拠たる実体を有しているか」が問題となりました。
結果は、贈与前後の期間の2/3を海外(香港)で過ごしており、また業務にも従事しており、
「住所」が海外にあったことが認められました。
また、この事例では、租税回避スキームと認められる場合の税法の解釈が問題となりました。
判決では、
租税法律主義の下での課税要件は明確なものでなければならず、
これを規定する条文は厳格な解釈が要求されるのであり、
明確な根拠が無いのに、安易に拡張解釈等することは許されないとされました。
その結果、課税庁の解釈を退け、追徴課税処分の取消しが認められました。
裁判長の補足意見で述べられているように
「租税法律主義という憲法上の要請の下・・・(今回の)結論は、(租税回避スキームを利用していることに対して)一般的な法感情の観点からは少なからざる違和感も生じないではないけれども、止むを得ないところ」であり、
租税回避スキームであったとしても、行為実行時の法律に無ければ納税者に不利益な処分をすることは出来ないことを明示した事例でした。
なお、平成12年度税制改正によって、現在では同様のケースは課税の対象となっています。
電子申告で提出を省略した書類は…
医療費の領収書や控除証明書など「第三者作成書類」については、
確定申告を電子で行うと、添付提出しなくても良いことになっています。
ただし、保管期間は法定申告期限から5年間![]()
もし、税務署から提出を求められたときに応じられなければ、そもそもなかったものとして取り扱われる、つまり認められない、ということになってしまいます。
なくさないようにご注意下さい![]()
建設業災害対応金融支援事業
災害用建機の購入金利の助成
国土交通省は、地域の建設会社が災害発生時に使う建設機械を購入する際に借入金の金利を一部
補助する「建設業災害対応金融支援事業」について、建設業振興基金を窓口に申請の受け付
けを開始しました。
建設業は災害時における応急復旧活動など地域社会の維持に不可欠な役割を担っています。
一方、建設投資の減少等による受注競争の激化等により、これまで建設機械を保有していた
建設企業が建設工事の施工時のみレンタルする動きが進んできており、このままでは災害時
における応急復旧活動を円滑に行うことが困難となることが予想されます。そこで、国土交通省
では、地域防災への備えの観点から、災害時において使用される代表的な建設機械を保有し
ようとする建設企業の取組を支援することとなりました。
詳しくは建設業振興基金のホームページで



