「ランニング能力の把握は非常に重要」
これから書く事はアスリートのためのものではありません。
休日や平日の隙間時間を使って走っている普通かつ大多数のランニング愛好家のためのものです。
普通に働いていたり家庭を持っている人が趣味で走る時、
自分のランニング能力の把握は極めて重要であり、
そこをしっかりと詳細に理解しておかないと生活そのものが崩壊する恐れがあります。
ランニングは人気が高く、大勢の人が取り組んでいるスポーツでありますので、
この種の趣味やスポーツの世界は逆に危険があります。
それは競技としても非常に盛んな実態です。
アスリートだけでなく市民ランナーも盛んに大会に出場し切磋琢磨しています。
この事自体はとても楽しいしラン環境も整備されますし良い事ずくめです。
しかしながらスポーツそのものが本質的に持っている「競技性」により、
また人間そのものが持っている「向上心」により、
自分のポテンシャルをどんどん上げて行こうと努力をします。
この時の「努力の仕方が非常に重要」であり危険を含んでいるのであります。
「人間には必ず限界点があり、限界を超えた途端に破綻する」
これは悲しい現実であり、その限界点は人それぞれですが、
限界を超えた行動は、登山を例に考えると簡単に分かりますが、
あっさりと破滅します。
特にクラブや会に所属しますとライバルも現れたりして、
いっそう奮励努力する傾向が高まります。
まあ、若い人なら良いのですが、
高齢化社会故、中高年層以上がやると昨今の登山事情と同様、
思わぬ危険に遭う訳です。
もちろん若くても、こと競争にのめり込んで行ったら非常に危ないのは言うまでもありません。
そもそもランニングは「想像以上に身体的負担が大きいスポーツ」でもあります。
余談ですが、逆に考えますと、痩せる手段としては最強です。
面白いように痩せます。
しかしながら特に心肺機能、腰、膝にかかる負担は非常に大きく、
心肺機能をヤられた場合は即死する事も珍しくないため大変な注意が必要であります。
続いて腰、膝をヤられたら歩けなくなりますからこちらも恐い問題であります。
大抵のランナーは最初は試しにゆっくりと1~2km走ってみる事から始めます。
徐々に徐々に走行距離とスピードを上げて行きます。
この時、ずっと順風満帆で能力が向上して行く人は稀でして、
数年続けていれば必ず何らかのトラブルに襲われます。
それは身体的事情かも知れませんし、
別の事情かも知れません。
いずれにしても年単位で継続していれば必ず何らかのトラブルはあります。
特に中高年以上の場合は必ず襲われると思っておいた方がいいです。
ここで非常に重要なのは、
自分の身体状況を詳細に把握しておく事にあります。
定期的な受診と血液検査は基本ではあります。
しかしもっと重要なのは、
「自分の最長走行距離、イージーに走れる走行距離、タイム、後遺症」です。
特に後遺症の把握はとても大切です。
例えば筋肉痛について考えます。
筋トレ好きなボディビルダーはこんな事を普通に言います。
「筋肉とは筋繊維を破壊し、再生させて強くなるから、
筋肉痛の無いトレーニングはトレーニングじゃない」と。
これは理屈としてはおそらく正しいと思います。
しかし社会人、家庭人としては問題大有りです。
翌日に筋肉痛で動けないなどと言う事態は、
病気に罹ったのとほぼ同じであり、
仕事や家庭生活に著しい悪影響が出てしまいます。
このようなランニングは絶対に避けないといけません。
しかし強行する人はとても多い現実があります。
それが前述の向上心であり競技性であり。
私の例を挙げて具体的に分かり易く解説したいと思います。
人によりランニングへの関わり方は非常に大きく変わって来ますので、
あくまでも一例として参考にして頂ければと存じます。
・ランニング最長距離 42.195km
・イージーに走れる走行距離 15km
・タイム 10kmくらいまでなら1km8分30秒。
それ以上だと9~10分台の遅さ。
・後遺症 25kmまでなら無い。
30kmまでならほぼ大丈夫。
35km以上だと何らかのトラブルが出る。
上記の理由から私のランニングへの関わり方はこのようになっています。
・大会には出ない そもそも大会出場のための条件を満たせない遅さだから
・目標をフルマラソン能力のキープとしている
(加齢のためと登山続行の基準にしたいから)
・フルマラソンは年に2回くらい
(限界走行となるため滅多に出来ない)
・ランニングに出る時は自然撮影などもして楽しんでいる
(余りランに集中するのは危険と考えユルくしている)
・加齢によりスピードアップは簡単に出来ないのを自覚しているため無理はしない
・そう遠くない将来、走れなくなるのを常に自覚している
・走れなくなった時はウォーキングに切り替えて楽しむ準備も考えている
・歩けなくなった時はランニング体験をリハビリに活かして頑張りたい
・膝は鍛えられない上に壊れたら治らないので、
負担の少ないトレッドミルなどのジム機器も多用し膝の温存を図る
と、このような形でランに取り組んでいます。
