過去の道迷い遭難事例は今や百害あって一利なし:令和と昭和の登山はまるで違う | 東京・横浜物語

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「過去の道迷い遭難事例は今や百害あって一利なし:令和と昭和の登山はまるで違う」

 

命に関わる事なので多少厳しい表現はご容赦願います。

 

前提1:登山専用の地図アプリを使っていない過去の遭難事例を見ても何ら参考にならない

 

前提2:登山専用の地図アプリは無料版でも携帯電波の届かない場所でも見事に使える

 

さて私は最近、過去の遭難事例を扱ったYouTube動画をかなり見ています。

 

しかし2018年くらいより前の「道迷い」遭難を扱った動画については見ないか、

見ても「歴史物」を見るような感覚で、

ほとんど参考にはしていません。

 

もし、2018年以前の道迷い遭難事例を見て、

参考にしていたら命がいくつあっても足りなくなるかと。

 

何故ならそのほとんどのケースでは、

令和の登山の象徴「登山専用の地図アプリ」を使わないで迷った事例だからです。

 

正直、令和の登山と昭和の登山はまるで違います。

 

もっと言うと平成の登山ともまるで違います。

 

まだ令和になってから6年目のため、

地図アプリの存在を知らないか、

知っていても大誤解をしている人が非常に多いのが判明して来ています。

 

このアプリが急速に普及して来たのはほんのここ数年です。

 

従って、中には地図アプリの誤解から、

肝心要なところを使用しないで、

相変わらずの紙の地図登山をしたために迷って遭難したケースもありました。

 

今後、道迷い遭難の事例を見る時は、

いつの話なのか?に注意をしていないと致命傷を受けるかと思います。

 

そもそも令和の登山シーンにおいて、

「YAMAP」「ヤマレコ」などの登山専用アプリを使わないで登山をしていた場合、

かなり原始的な登山をしていると猛省した方がいいと強く思っています。

(もちろんアプリを使っていてもスマホが壊れたり充電不能状況を想定し、

 最後の砦として紙の地図と磁石を携行するのは当たり前の中の当たり前です)

 

スマホが故障や紛失をしたら、

あるいはアプリを使っていなかったら、

途端に昭和登山になりますから、

その場合においては過去の遭難事例は役に立つでしょう。

 

しかしながら、それは自動車のドライブにおいて、

カーナビを使っていないのと同じ感覚に成り下がります。

 

現在の自動車運転ではカーナビの使用がデフォルトです。

 

登山もそうなりつつあります。

 

しかも登山の場合は、

万が一アプリを使えない状況で道迷いをしたら手遅れです。

 

つまりその時点で遭難したと言っていいでしょう。

 

いくら紙の地図と磁石を持っていても、

復帰はかなり難しいです。

(大抵の登山書に書いてある。迷ってから地図を出しても手遅れ、と)

 

変な話、迷ったと思ったら、

この段階で下手に動かずに携帯電話を使って救助要請か、

せめて状況報告を警察か消防にしてアドバイスをもらった方がいいです。

 

過去の遭難事例では、

迷った挙げ句、同じ場所を行ったり来たりするケースがやたらにあります。

 

そもそもパニックになり、

現在地が分からないので仕方ないとは思いますが、

もしヤマレコかYAMAPを使っていたら、

そんな状況に追い込まれる可能性は格段に低くなります。

 

私はヤマレコの無料バージョンを使っていますが、

無料版でも充分に使えますし、

そもそも誤解をする人が多いのですが、

(私自身もそうだった)

「携帯電波が届かない場所でも使える」のであります。

 

スマホ自身がGPS衛星の電波を受信してナビしてくれるのが、

登山専用の地図アプリだからです。

 

ちなみに、これも大切ですが、

通常のGoogleマップは登山では使用出来ませんので要注意です。

 

必ず「ヤマレコ」とか「YAMAP」などを使うべきでありましょう。

 

過去のアプリを使わないで遭難した事例を見ますと、

そりゃそうなるでしょ、と言うものが全てです。

 

ヤマレコの無料バージョンにおいても、

おおよそ50m予め設定した登山ルートから外れたら警告音が鳴ります。

 

復帰したら復帰したで音声でも知らせてくれます。

 

スマホに表示された地図上では常に自分がどこにいるのかを教えてくれます。

 

拡大したら1m単位の移動ですら分かるかと思います。

 

有名な登山YouTuberの麻莉亜さんの動画では、

最も恐ろしい森林限界を抜けない低山のヴァリエーションルートに入り込む回があります。

 

登山技術が凄いので見事に難所をクリアしますが、

その麻莉亜さんも山中で使用しているのが登山専用の地図アプリでした。

 

以前、冬の八ヶ岳で道迷い遭難した人に対して、

「どうして迷うかな?アプリを使っていないのかな?」

と不思議に思うツイートをしていましたが、

確かにそうなるかと思います。

 

それほど時代が変わっているのですが。

 

相変わらず平成時代や昭和時代の道迷い遭難事例の解説をするのは、

時代遅れどころか百害あって一利なしの感すらあります。

 

大変な注意をする必要があるかと思います。

 

今の私が求めている参考にしたい遭難事例は、

専用の地図アプリを使っても迷ったケースや、

スマホの故障などでアプリが使えなくなった状況の時、

どのように切り抜けたのか?と言う話になります。

 

そもそも登山専用の地図アプリを使っていなかったら、

迷った時に手遅れになり脱出不能になるのは当たり前過ぎるのであります。

 

時代に即した遭難事例の解説が見たい今日この頃であります。