福岡市営地下鉄空港線・箱崎線用新型車両4000系甲種輸送 令和6年4月23日(火)撮影 | ふなたんのブログ

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川崎車輌で製造された福岡市営地下鉄空港線・箱崎線用新型車両4000系の1本目となる第25編成の甲種輸送が令和6年4月23日(火)から25日(木)かけて川崎車輌-兵庫駅-神戸貨物ターミナル駅-幡生駅-北九州貨物ターミナル駅-姪浜駅の経路で行われました。

川崎車輌-兵庫駅-神戸貨物ターミナル駅間はJR貨物愛知機関区DD200形11号機,神戸貨物ターミナル駅-幡生駅間はJR貨物岡山機関区所属のEF210形101号機,幡生駅-北九州貨物ターミナル駅間はJR貨物門司機関区所属のEH500形67号機,北九州貨物ターミナル駅-姪浜駅間はJR九州熊本車両センター所属のDE10形1638号機がそれぞれけん引しました。

姪浜駅到着後,福岡市営地下鉄姪浜車両基地へは福岡市営地下鉄1000系第01編成にけん引され搬入されています。

 

▲福岡市営地下鉄空港線・箱崎線用新型車両4000系1本目となる第25編〔写真手前から4625(6号車)-4525(5号車)-(4号車)-4325(3号車)-4225(2号車)-4125(1号車)〕が川崎車輌で完成し,福岡市営地下鉄姪浜車両基地の最寄りとなる姪浜駅へ甲種輸送で運ばれていきます。

4625・4125号車は,機関車と連結するため連結器を自動連結器に交換,ブレーキホースや後部標識灯の代わりとなる赤色円板取付などによる排障器(スカート)の一時的な取外し,両先頭車両の前面窓ガラスの汚損防止のためのビニールの貼付けなど甲種輸送に備えた装備が施されています。

4000系は18編成(1編成あたり6両)が導入されます。車両番号下二桁は既存の1000N系,2000系・2000N系(2000系の更新車両)の続番となっています。

客室は,福岡空港方先頭6号車は子育て・バリアフリー設備として,子ども連れやベビーカーや車いす利用の方,大きな荷物を持った方に快適に過ごせるようフリースペースが設けられています。側窓は子ども(2歳小児(平均身長85㎝程度)が「ひとり立ち」で車窓)が楽しめる空間として大型の窓を設置しています。保護者や介助者が腰掛けられる座席(子どもや車いす利用の方に近い場所で一緒に景色を楽しむことが出来る座席)として2方向から座られる座席を配置しています。その向かいは大型の手荷物スペースとして,袖仕切越しにキャリーバッグを支えた状態で利用できる座席となっています。

 

▲神戸貨物ターミナル駅でけん引機がJR貨物岡山機関区所属のEF210形100番代101号機に変わり,福岡市営地下鉄箱崎線・空港線用新型車両4000系1本目となる第25編成の甲種輸送は西へ進みます。

JR貨物岡山機関区所属EF210形100番代の従来塗装でPS22D下枠交差パンタグラフを搭載機は101~105号機の5両で少数派です。

 

JR貨物岡山機関区所属のEF210形100番代101号機と福岡市営地下鉄4000系第25編成の側面。両車両とも青色系ともあってか編成美を感じられました。

JR貨物EF210形は平成10(1998)年に初めて岡山機関区に配置されたことから岡山にちなんだ「ECO-POWER 桃太郎」の愛称が名付けられています。100番代は車体側面のJRFサービスマーク横に大きな「ECO-POWER 桃太郎」のロゴマーク(ECO-POWERの書体は太字)が入っています。

JR貨物EF210形は第2・3全般検査で新塗装(塗装行程の短縮で車体を側面まで青色の単色とし前面の黒色も省略した塗装で,車体裾にグレーをまとい,300番代に準じた位置に白帯が入ります。屋根下の白帯は省略。桃太郎とそのお供となる「犬,猿,雉」を描いたシンボルキャラクターを貼付け)が行われ,JRFサービスマークが省略されています。写真の従来塗装も徐々に数を減らしてきており,貴重な光景となりつつあります。

 

福岡市営地下鉄空港線・箱崎線用新型車両4000系第25編成4125とJR貨物210形101号機の連結部分。4000系はこれまでの車両を継承した「ブルーのライン」(空港線・箱崎線を走行する,1000N系,2000N系で採用されている「ブルーのライン」を継承),広く澄んだ青空(「空の玄関口」福岡空港と希望の未来)をイメージした「スカイブルー」を新たに車体中央に配しています。

 

福岡市営地下鉄空港線・箱崎線用新型車両4000系4525号車(電動車)に搭載のVVVFインバータ制御装置。4000系の主電動機は営業列車としては世界で初めてとなる同期リラクタンスモーターの本格導入が行われています。既存車両で使用している誘導モーターよりもさらに高効率で使用電力量は既存車両から約20%の低減を見込んでいます。

 

福岡市営地下鉄空港線・箱崎線用新型車両4000系の車内は,座席を一人当たりの座席幅は通勤車では国内最大幅の480㎜とし,袖仕切や荷物棚にガラスを使用,明るく広がりが感じられる空間としています。各号車の端部は優先スペース(車体側面に車椅子・ベビーカーのピクトグラムが描かれている場所)が設けられています。

優先席の一部に「立ち座りしやすいシート」(座面を通常の座席より60㎜高くし,仕切となる肘掛を備えています)を導入しています。車椅子・ベビーカースペースには介助者が休憩できる腰掛「ヒップレスト」が設けられています。

セキュリティの向上を図るため各号車に防犯カメラを4台(リアル監視機能付き)を設置。

車両の状態を遠隔監視できるシステムを導入しています。

台車には曲線をスムーズに通過でき走行音を低減させる「リンク式片軸操舵台車」を採用しています。

4000系は令和6年秋頃に営業運転を開始する予定です。

 

画像は全てJR西日本山陽本線魚住駅にて

 

【参考資料】

・福岡市営地下鉄ホームページ お知らせ「地下鉄空港線・箱崎線 新しい車両が決定しました!!」(2023年11月30日)