筆者は転職はしたことがありませんが、
勤め人である以上、部署異動というものは確かにありまして、、
以前、いまとは別の部署で放送局のお客様のお相手をしていたころ、日々の業務の中に「天気番組用の原稿を書く」というものがありました。その性格上、気温とか日付を中心にしてやたらと数字が、そして地名が多い文章でして、当日記のメインコンテンツとは真逆に近い世界。とはいえ、日付に関していえば、世間が気にするイベントには、当然のごとく日付だけでなく「●●日の××」と表現したりします。。
年末年始ならではのイベントと言えば、やっぱり思い浮かぶのは「クリスマスイブ」とか「元旦」とか。しかしこれらは両方とも「その日一日全体は指さない」から、例えば「12月24日のクリスマスイブ」と書くと“誤り”だと講釈を受けたものです。。
#ちなみに、、
“イブ”は「夜」とか「前夜」のことなので、
「クリスマスイブ」は12月24日の“夜”
24日全体を指すなら、単に「12月24日」
“元旦”の「旦」の字は朝の意があるので、
「元旦」は“(元日である)1月1日の朝”
1月1日全体を指すなら、あくまでも「元日」
とされているようです。。
さて、2024年“書き初め稿”その2でございます。
ときは12月24日は日曜日の夜。堂々と「クリスマスイブ」と言える聖なる夜であります。
そんな聖なる夜に観てきたものはこちら。
川勾みちさんと佐瀬ののみさんによるユニット「みちとさせ」の2人芝居。全6公演のうちの千秋楽ぶんです。
タイトルもそのまんま“せいなるよる”。実際の“クリスマスイブ”とも重なって、まさにそのものずばり。
一方で、天気番組用の原稿とは真逆に「台本にある台詞はその場で変更しても良いものとする」と注釈があります。
(「天気番組用の原稿」も、実際にお客様の側で使われるときは、放送時間の尺などの関係でしばしば調整されはするのですが)
みちさん、ののみさんとおぼしき影絵が挿絵として組み込まれたフライヤーでは、お二人が元気そうに闊歩するお姿が切り取られています。これは果たしてどうなるか
会場となる「王子スタジオ1」は、はっきりとしたステージはなく、出入り口から直接入れて、広い空間を足元のテープで仕切ってあるくらいの空間。その名の通りスタジオっぽい雰囲気で、稽古場がそのまま舞台になった感じでしょうか。客席はその演じるための空間を取り囲むように、三方に設置されています。
やがて、出入り口のシャッターが閉まって(閉まるんです、本当に)暗転すると、、
開場からここまでずっと、どこかに隠れていたお二人がステージ上に解き放たれ、、
照明のスイッチをつけて開演。
このあたりの仕草も含めて、全体的に「稽古場で展開されていることをお話にした」雰囲気が多分に漂います。
実際の台詞自体や演技は公演ごとにだいぶん異なったそうですが、
6公演共通に「演技をすると何者かの(秘密警察っぽい)セクト?が現れて、“お命頂戴”になってしまう…というブレスレットがはめられている」設定。お二人は、この“制限”の中で、いろんなことにチャレンジしていきます。
(もちろん、脚本自体はありますので、その辺はちゃんと決まってはいるはず)
二人がはめているブレスレットは、“演技したこと”を感知すると警報音が鳴り、その度ごとに深呼吸をして鳴動を止めなければいけません。
どういうことをすると“演技”なのか。目の前で繰り広げられるステージでは、“演技をしているとヤバい”わけですが、女優さんの実際としては、どういう演技をすると良いのかを突き詰めていくのが本来のお姿。よって、「こんなことができる」とはしゃいでは、警告音とともに深呼吸して一息、、というサイクルが繰り返されます。
自由奔放な空気感
そして、演じる時にはこんなふうに考えるのかな
そういう“場”そのものを観るような感覚でありました。
もちろん、実際の女優さんにとって、「演劇をやれない世界」のままでは、たまったものではないわけで。
したがって、「このまんまならばもう…(死んでも良い)」と思い詰めたり、そんな状況を打破せんがために、ブレスレットそのものを放り出してぐしゃぐしゃにしたり。。
しかし、ブレスレットを放り出してぐしゃぐしゃにした後には、幸いなことにヤバいことは何も起こらず。
めでたく「演劇がやれる世界」に戻ることができた二人は、女優さんとして活動するきっかけになったことといったこれまでのお話、そしてこれからやりたいことをめいめいに話して、スタジオの外へ飛び出していきます。
そのさきも、きっとステージの上で羽ばたくことを期待しつつ。。
本編の幕が閉じると、6公演それぞれにアフタートークタイム。
千秋楽だったこの回は、「クロージングセレモニー」。みちさん、ののみさんがお互いにメッセージ交換。
劇中で言っちゃったよなんてのもあったみたいですが、そういうのもまぁ自由奔放さがだいじと思われるこの公演ならではな感じです。
ほかではあまり見ないこういうグッズがあったりもしますし。。
クリスマスの時期ということもあって、おふたりをモチーフにした刺繍イラスト入り靴下。ちょっと履くのもったいないかも^^
やっぱりいかにも…、なんだよな。みちとさせのお二人は。
「いかにも」なんていうほどまだ観てないけれど、前からそうだったんだという想像が掻き立てられる感覚。今のお姿を見ると、「必然」を感じます。。
2023年分はこれが最終。次回稿からは2024年ぶんがスタートします。
2024年ぶんの当日記にも、このお二人による彩りが加わりますように
ありがとうございましたぁ