ひょっとして現実をコメディにしたのかも … 雛形羽衣さん@6/25下北沢(ナイゲン2022年版) | まるゆいのおと日記(ですよ)

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参院選ですね…。都道府県単位の選挙区版と、以前は全国区と呼ばれた比例代表版の2区分なので、選挙運動期間も2週間半の長丁場。。
政策とともに、あれこれ情勢とか言われていますが、当日記筆者としては、とにかく品のある勢力に頑張ってほしいところ。特に、最近の政権党とか某I党といったところに多いように見える、政策を言う前に他者の揚げ足取りを先にやっているような昨今の振る舞いは、ほんとうにむず痒さを感じるわけでして。。。



実際の政治の世界でこんなことをやられると、有権者としてはたまったものではありませんがプンプン、一方で、いざ、当事者になったとしたら、はたして「わたしはきちんとできるのか??」という自問自答に陥りそうなのも、容易に想像がつきそうな。


そんな様子を題材にした舞台が、本稿のお題です。




「内容限定会議」を略して「ナイゲン」。
当日記筆者も観覧したこちらの“国府台シリーズ”の原点にあたる作品。。

(2020年1月26日@西新宿
 「いざ、生徒総会」「卒業式、実行」の2本立て)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12572023699.html


初回稿は2006年にまでさかのぼり、実はあちらこちらで演じられているストーリーでもあります。昨今の社会情勢では、15年も経過していると状況が大きく変わっているものも少なくないはずですが、「ナイゲン」は若干の改稿がなされた程度でいまも続いている…ということで、やっぱり「みんながそうなりそう」であったり「こういうお年頃を通過してきたんだよね」という普遍的なところがあるのでしょうキラキラ

過去に演じられたステージ映像が公開もされていて、筆者も“国府台シリーズ”の予習の際に一度拝見していますが、ある種理屈をこねまわすのが大好きな人が一定の割合でいそうな、高校生が主役の舞台らしい雰囲気がありました。


ざっくりとしたすじ立てはこんな感じ…

舞台は、文化祭の内容を、生徒同士が相互に確認する会議(これを「内容限定会議」と言っています)。2年生から選ばれた文化祭の実行委員が仕切り、1学年3クラスずつの代表者がそこに出席しています。
その会議が終わろうとしていた矢先に、先生から全部で9つの発表のうち、「1つだけ」やめなくてはいけないバツレッド…という知らせが飛んできます。その「1つ」を決めるのも生徒同士。先生への報告という最終ミッションまでに残された時間は、およそ2時間時計

そこからしばらくは、ほんとうにてんやわんや。
理屈をこねまわして「●●にやめてもらいましょう!」の応酬。。
最初は1年生が狙われてしまいますが、「それじゃ不公平だろう!!」の意見の前に、9つすべての発表が再度やり玉の洗礼を受けていきます。

洗礼がすべて終わったあとにもう一山。こんどは、先生からの要求を「自分たちのものにしていく」ための作業が待っています。「自主自律」がモットーの高校ですので、あくまでも納得のうえの行為にすることが最重要。この会議の最終決定も「全会一致」。果たしてどうなるのか。。


そんなわけで、2022年、現実にも参院選の真っ最中に執り行われたこの会議の様子をば。

とりあえず、役名で語られることが多いお題ですので、それぞれの役と発表内容、そしてレイアウトをこちらに図示しておきます。演者さんは基本的に向かい合わせ(内側を向いている)ですので、筆者の位置からは、2年1組~2年3組の3人は主に背中を見ていることになります。




続いて、客席にも配られた会議資料…。




理屈をこねまわす!?ために必要な、よく読むとなんか変…な決まりもたくさん書いてあります。
「3148」と「アイスクリースマス」は、どちらもアイスクリームの模擬店。そして、3年生は3組とも劇…と、確かに中身が似ているところがありますね。。



そして、今回先生から告げられるミッションは、「やめてもらう」代わりに「先生が要求する演目をやってもらう」というもの。中身は、節電エコ活動のうちわ配り+打ち水+アザラシの着ぐるみ着用10体…。さてどうなったか。。。


まずは1年生役のお三方。
最初にやり玉に挙げられる「3148(サーティワン・フォーティーエイト)」を演じる谷川清夏さん。「アイスクリースマス」に難癖をつけられ、渦中にいる間の答えに窮する姿は、思わず感情移入…ショボーン。制服姿がピュアですから、一段と感情移入…ショボーンショボーン。しかし、その窮地を脱すると高校1年生らしいユーモアが戻ってきます。助けてもらったはずのクラスに「やめてもらう!!」とは、いや、何とも(笑)。

で、「Iは~」「おばか屋敷」を演じる男子2人(順に、中川大喜さん、大見祥太郎さん)。しっかりしてる…と言いたいけれど、やっぱりというか恋バナが絡むのが面白いですね。3148の本命じゃないほう(おばか屋敷)がより積極的というのも、あるある系ですなてへぺろ



2年生役は、委員側を入れると7人います。でもって、男女比3:4。そうなるといろんなところに恋バナがちりばめられた、わちゃわちゃとした空間になりますルンルン。会議とはいうものの、高校生とか大学のサークルとかなら、意外にこんな感じなのかもしれませんね。

男子諸君は3人ともちょっと変…なのがまずはポイントだったような。議長の小日向春平さんの少々頼りなさげ、でも、最終盤でのパワーアップという豹変ぶりは、さすが議長という感じ。
海のYeah!!の仲村陸さんは、とにかく恋バナがよーく目立つ感じてへぺろ。必死過ぎてちょっと下品だったりもするけれど、まぁ、その場がとっても重要…っていうのがいかにも高校生らしいところ^^
アイスクリースマスの木村聡太さんのねっちりした演技も、ここまで徹底すると目が点という感じキョロキョロ。いや、絡まれたら筆者もかわす自信ないなぁ…。

2年3組のハワイ庵(早舩聖さん)。もしリピートしていたら、次は逆側から観たいなぁ…という感じ。あまりにふわふわ過ぎて採決時にも手をあげず…等々、いっぱいボケをかますのですが、どんな表情でそうされているのか観てみたいおねがい。情けには厚そうなところも良きポジションです。


副委員長の岡村梨加さんは、「いざ、生徒総会」でも観たことがある方。そのときも役柄が今回とどことなく似ています。。少々テキトーっぽく、そしてちょっと気が強そう…(失礼しました…)。いや、このひとが演じると決めて調整したのかなと思うくらいの空気感がありました。海の~の本命の書記(宮下真実さん)と対比してみると、一段と面白そうですウインク


そして、監査委員長(幡美優さん)。
“国府台シリーズ”には、この役割のひとが必ず出てきますが、原点たる作品の監査は、どの監査よりも厳格だった。。。
角眼鏡をかけたくそ真面目~完了な女生徒。。。のはずが、このひとも文化祭の発表で派手な衣装を着ることになりそう…というあたりからちょっとずつコメディに巻き込まれ、おしまいの方になると「私にOKと言わせるためのネタをちょうだい!!」となるのも笑えます。


3年生役のお三方が、また三者三様。
1組の花鳥風月(神山慎太郎さん)。ひょうひょうとした姿はやはり先輩らしいふるまい。このクラスが「節電エコ」を引き受けることになりますが、そこに至るまで、そして至ったあともひょうひょうと。。経験がモノをいうを地で行くような感じでしょうか。
対して、3組のどさまわり(古谷蓮さん)の原理原則主義が、さきほどの花鳥風月とよいコントラストを発揮。物静か時々ド迫力…ですかねぇ。おいおい、そこでまだ(原則に)こだわる!?と心配させる空気感、うまくできていたかな。

もうひとかた、「卒業式、実行」でお見かけした雛形羽衣さんが2組の道祖神役。役名だとすごい…わけですが、このひとも劇中ではノリがちょい軽め…というポジションが振られていますてへぺろ。いや、実社会をみるにつけ、普段の生活ってこんなもんじゃね?という感覚かもしれません。いたって普通のノリをコメディにすると、このような感じになるのでしょう。
羽衣さんにも、前回の役柄とどこか似た雰囲気を感じました。やっぱり適役というのが筆者の印象ですグッ




なにはともあれ、ここは小難しいことも笑って楽しみましょうというのが、もっともよい見方かなと。
現実がこのシチュエーションに近づいている感がしないでもないけれど、コメディとしてのそれは、間違いなく普遍的なものを題材にしたお楽しみのお部屋。純粋に前のめりに面白い2時間でした。ありがとうございましたぁ。


そういえば、2時間とは、この結論を得るのに残された2時間…。
いや、ホントに間に合ってよかったよかったウインク