次の節目はもっと鮮やかかな … 藤田麻衣子さん(15周年記念スペシャルライブ@9/8渋谷) | まるゆいのおと日記(ですよ)

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もう何回目の延長だっけ…?

それすら分からなくなるくらい、ずーっと「緊急事態宣言注意」という2021年の初秋であります。宣言慣れとかいろいろ言われていますが、いろんな物事が首相とかいうひとの一言で“突如中止!”になりかねないという、一般市民にとってはなんとも悩ましい状態が続いています。ホントにオリンピックとパラリンピックだけが特別扱いだったという感じですな。

さて、初夏のさいたま市以来の藤田麻衣子さんであります。

(2021年5月28日@与野本町)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12678694990.html

CDデビュー15周年を記念したアコースティックツアーを無事完走したあとの“集大成”となる東京公演お祝い。上記5月の稿では、「街の活気もいまより良くなった状態で楽しみたいものです。」と締めておりました。が、あろうことか、それから3ヶ月半経って「緊急事態宣言」期間内に開催…ということに。どうなることかと思っていましたが、“中止”とか“延期”といったコトバは発せられず。とりあえず「どうにか開催できるんだな」と胸をなでおろす状態でございました。

まぁ、こういう場所で執り行われる、本当に特別な節目の公演ですからねぇ。退陣が決まった某首相のひとことでひねりつぶされても困るんですけれど(苦笑)。






ということで、オーチャードホール!!

格調高いところなわけですよ、麻衣子さんのこういう特別なステージが執り行われるのはキラキラ

午後に有給を取って少々早めに訪れたその場所、Bunkamuraは、このオーチャードホールであったり、シアターコクーンであったりと、劇場やコンサートホールを核にした、さしずめ高級ラウンジという雰囲気。先行物販の間にグッズという名のお土産を求め、そののち時間調整でオープンラウンジに移動すると、一杯800円也のアイスカフェラテをお供にちょっとしたお仕事の続きジュース。。一瞬だけエグゼクティブのまねごとをしてみるわけであります(笑)。


ホームページに掲載されているスケジュールでは、まぁ大御所揃いのラインナップ。その中に輝く麻衣子さん。初めてご自身のCDを世に問うた15年前と全く同じという、ヴァイオリンの沖増さん、チェロの島津さん、ピアノの山本さんとの4人の編成は、本当に気持ちがいいくらいピュアでシンプル。こういう格調高いコンサートホールでの公演でも、「どうだすごいだろう」感がないのが、麻衣子さんらしいところですウインク



もっとも、このような場所でのアニバーサリー公演ではあるものの、一方で“緊急事態宣言”のさなかであるだけに、ロビーには引き続いてこのようなものものしい掲示が張り出され…




高揚感を醸し出すようなお花の類の飾りはありません。ちなみに、この掲示の向こう側のドアは、換気のために全て開放。開催のためには、そういった潤いの部分が犠牲になるのはやむなしというのが、コロナ禍の現実ではあります。

そして、3階席まで存在する定員2,000人ほどの場内は、1階席だけに制限したうえで、およそ4割の入りといったところ。わさわさと活気はありますが、それでも聴衆600~700人程度かなぁ…というのは、昨年の「necessary」ツアー東京公演と同じくらいでしょうか。ただし、完全に1席おきにしていた昨年とは異なり、グループで来ているひとが隣同士になるのは認めているようです。「この1年よく耐えたな」とも、「あれから1年近く経ってもあんまり変わってないなぁ…」ともいえそうですが、何にせよ無事執り行われたことには、大変に感謝しなくてはいけませんキラキラ。コロナ禍での趨勢として、同時配信も行われています。




では、いざ本題へ。
まずは15年を振り返るように、サポート陣によるインストメドレーでのオープニング。ご本人のブログで公開されているセットリストには、素っ気なく「Overture」とありますが、11曲分を組み込んだという壮大なもの。のちにMCでも触れられていましたが、サポート陣も変わらぬままにずっと続くこと自体がすごいこと。深みも新鮮さもあわせ持つステージは、まずもってこういうところから生まれるんだなという感じですウインク

ステージ奥から麻衣子さんご本人が登場してくると、続いては「ねぇ」→「高鳴る」と、多数を占める恋愛ものの曲からセレクトして、この日のアニバーサリー公演はスタートしていきます。

唄でも、恋愛ものの曲だけでメドレー5曲をつなげ(今でもあなたが→瞬間→運命の人→君が手を伸ばす先に→宝物)、そのあとに初期の「金魚すくい」。こちらも歌詞そのものは恋愛ものですが、15周年の節目に登場する「金魚すくい」は、麻衣子さんを見つけてくれた数々のひとびとへ…という意味も込められているのかなと思うわけです。実際、途中のMCでも、最初のマネージャーさんのことが語られ、見つけてくれるひとという必然の存在の大切さをまた新たにする感がありましたウインク


休憩をはさんで後半に入ると、「ベイブリッジ」などいくつかの曲で場内のクラップが登場します。コロナ禍前までならば、比較的静かな麻衣子さんのステージと言えども、立ち上がってのパフォーマンスであったり、コール&レスポンスが入るシーンですが、このへんはまだ封印されたまま。このご時世ではしょうがない…のではありますが、なるべく早い時期に以前の姿にできるだけ近い感覚を取り戻したいものです。

ほぼ一貫して恋愛ものだった前半のセットに比べると、後半は幾分最近の応援系が…というのが最近のセオリーだった感がありますが、さすがにCDデビュー日の2日後という“15周年”の節目中の節目というタイミングでは、やはり十八番の恋愛ものが多めのセットが続きます。そこにクラップ…ですから、クラシカルな雰囲気だけれどカラフルなステージという印象になりますルンルン

本編最後は、初めて麻衣子さんが世に問うたシングル「恋に落ちて」。当然15年も経っていますので、雰囲気が違っていてもおかしくないはずですが、いまもって瑞々しい曲。このうたも、音源のそれを含めて編曲の雰囲気が何通りかあるように筆者には感じられますが、この日のそれは“さらさらとした川の流れのそばで唄っている”という雰囲気。まさに流れるような伴奏とともに奏でられる唄ということで、筆者のお好みパターンだったりしますラブラブ


折に触れて語られていましたが、15周年は節目であると同時に、あくまでも通過点。
それを象徴するように、アンコールでは、早速10月の新譜に入る「君に会いたくなる夜は」を弾き語り。コロナ禍という現下の状況では、やっぱり必要なメッセージ…

そして、今回はアンコールに入った「あなたは幸せになる」で締め。このひとのド定番曲といえばまさしくその通り。けれど、ド定番たる理由も誰もが納得…というのもまた事実。これもまた、コロナ禍では必然ともいえるメッセージ性を持ったうた。いまだからこそ…の曲ですキラキラ


早くも次の高みに向けて歩み始めた麻衣子さん。その高みを披露するときは、いまよりもまたひとつまぁるくなった社会で観てみたいもの。。とかくコロナ禍でギスギスしがちな現時点でのよき清涼剤となりました。まだまだこの先が楽しみですね。

ありがとうございましたお祝い