さて、当日記では昨年8月以来のSANOVA、つまりピアニスト堀江沙知さんと2人のイケメンさん(ベース&ドラムス)によるジャズインストバンドの登場であります。
これまでにも、以前所属されていたグループを含めて、沙知さんは何度か当日記でも取り上げているピアニストさん。素敵な笑顔とともに、それとは対照的な激しい立ちスタイルでのピアノ演奏で、そのときどきのメンバーとともに、聴衆の高揚感を否が応でも盛り立てていきます。
しかし、初出のころから数えると、もう10年くらいになるというのに、いままでこのひとのステージを箱で観たことがなかったのです…。それは、メインのエリアが神奈川県であることも影響していると思いますし、何しろ人気者ですから、あっという間にソールドアウト…というケースもたびたび。
そうこうしているうちに、現在のSANOVAとして、早くも4枚目のアルバムをリリース。そのレコ発ツアーがかなり早くから告知されましたので、ようやくチャンスが巡ってきたとばかりに筆者もチケットをゲット。確か発売初日のうちに予約したと思いますが、夜の時点ですでに整理番号は200番近く。最終的には300枚強で売り止め。オールスタンディングの場内はかなりぎゅうぎゅうな感じでしたが、そのうちのかなりのひとが、売り出しと同時にこの日をめがけて出動を決めたことになりますね。歌詞という言葉はありませんが、一音一音、激しめのパフォーマンスが、そこに込められた情熱を雄弁に語っているようです。
そんなわけで、最近できたというこちらのVeats Shibuyaが今回の会場。音源を出しているビクターが今年新設したというライブハウス。そのこけら落とし公演にも出演されていますが、今回は満を持してのレコ発ワンマンでの登場です。
果たして、定刻よりも若干遅れてステージが始まると、とにかくグルーヴ感が初めから漂います。MCは、時折まとめてという感じ。沙知さんご自身はあまり饒舌な方では無さそう…ということで、ベースとドラムのナイスガイ2人を交えた状態を以て、うまく掛け合いを成立させています。
今回のアルバムのテーマが“日本的なもの”であるからか、あるいはそれがいつものスタイルなのか、ステージ上を激しめの演奏で駆け抜けていく感のあるパフォーマンス。若干のわびさびであったり、身近でかつちょっとだけ懐かしい光景が浮かびつつも、やはり高揚感のあるステージングを展開していきます。ぎゅうぎゅうに詰まった場内のボルテージも上がります。
そして、そこで展開されるのは生のパフォーマンス。最近放送に出演された際の企画ということで、FM局J-Waveのジングルを長編インスト曲にアレンジしたら…♪。お昼間バージョン(こちらが実際にオンエア)とナイトバージョンの2通りが披露されたりしています。筆者個人的には、ナイトバージョンのほうがこの局らしさを残したバージョンかな…と思ったり。
1曲だけ、静かになる時間は、沙知さんのソロパフォーマンスによる「手紙」。ここではさまざまな感謝の想いが場内に発せられる時間。そしてそのココロは、やり切ったという表情とともに、手に取ったCDにサインを入れてくださるお三方の中に、しっかりとあったのだと思います。
(こちらの写真は、カーテンコール時の撮影タイムのものです)
さらなる大きな会場へのチャレンジも宣言されたこの日。この先の展開が楽しみですね。
ありがとうございましたぁ。