今更8月の話?という感じもしますが…
いきなり秋雨がやってきたことしの夏。9月もそろそろ半ばにさしかかろうかという頃と、大して変わらないぐずつき方。そんな8月の終わりでありました。
しかも、しっかりとぐずつき、こんなコが元気だったりします。
(9月8日@千葉県内)
本物はいつぶりに見ましたかね…
などと、のんきなことを言っておりましたら、台風18号→特別警報…と、筆者の本業のほうがてんやわんやとなった9月2週目。豪雨災害に見舞われた地域の方々に、お見舞いを申し上げます。
ということで、当おと日記2015年葉月のラストは、こちらの”フェス”であります。
7月11日にスタートした、Utaco.さん&松本佳奈さんの「弾き語りツアー」の最終日に当たりますが、あちこち回ってこられたあとの、この夏の集大成として、やはりアコースティックバンドスタイルで戻ってきたようです。
かつ、Special Guestとして矢野まきさん登場。時期的には、筆者はKiroroのお二方を一押しにしていた頃からの長いキャリアをお持ちの方…。Utaco.さん&松本佳奈さんからみても、”先輩”にあたるわけで、まさにSpecialなわけです。
さらには”二人なのにフェス”といううたい文句の通り、本題の周囲にも、いろいろと仕掛けがあります。
まずは、普段、ドリンクオンリーのカウンターの横に、”特設ビュッフェ”。
メニューは、こちらのようなカレーと、パン。どちらもUtaco.さんゆかりのお店からの出店。まぁ、休日であるとはいえ、昼間っからビールが進むわけであります…。えへ^^
でもって、ツアーグッズの作者のブースも追加。グッズはそれぞれのひとの所においてあるのですが、それとは別に、それぞれの個別の逸品も置いてある具合。当日記筆者は、ケータイまとめ用に一つ導入することにいたしました。
ちょうどこんな感じ。スマホに付属しているイヤホン類をひとまとめにできます。
そういった、周辺も賑やかなこの日のduo。まずは松本佳奈さんのステージから始まります。
4人編成のステージ。パーカッションには、ツヅリ・ヅクリのてんさん(金山典世さん)が入っていますので、かなりパワフルであります。そういえば、筆者は、この日まではソロ弾き語りバージョンでしかお目にかかったことがなかったと思われますので、これは結構新鮮なシーンでありました。
”フェス”ということで、入りは軽妙なタッチから。「燃えるごみ」→「ばかみたい」→「ハリネズミ」と、立て続けに目と耳をステージに引き寄せていきます。一方、実体験とうたとが混然一体となっているのも、このひとの特徴。「昔、不登校だったことが…」と切り出したあとに、静かに「価値」→「大人だってさ」ときます。お初だった時に、ぐさっときすぎた曲「価値」。あえて人数を減らして静かに届ける、重みのある時間です。
1か月半あまり、ツアーとして回ってこられた佳奈さんは、お茶目さはそのままに、また一段とたくましくなっていたのでした。
Special Guestの矢野まきさんは、真ん中に登場してきます。Utaco.さんのたっての希望があって実現したという、この日のステージ。いわば、リスペクトしているひとが目の前に…
筆者は、メジャーシーンで活躍されていたころのことは、知らなかったりしますので、全くのお初になるのですが、繰り出す唄を聴いていると、これが、詩-uta-さん時代のUtaco.さんと、唄い方、声質が相当近いのです。いや、順序としては、Utaco.さんがまきさんをイメージされていたというほうが正しいですね。いずれにしても、Utaco.さんの原点がここにあり、ということを、お姉さんとして代弁されるかのような、貴重な時間であります。
ゲストアクトが終わり、後半はUtaco.さんの番。やっくん(モチヅキヤスノリさん)と豊田稔さんを交えた、基本の3人編成から始まります。
さきほどの矢野まきさんのステージを聴いた後、つまり、原点中の原点をみてきたあとですと、詩-uta-さん時代には時折あった、箸休めのような軽快な曲(例えば「クッション」)はほとんど封印して、”楽しい曲調のうたがない(笑)”(ご本人談)ということが、改めて、真正面から音楽に、人生に向かい合っているように感じられるわけです。
バンドメンバーは、このあと、ギターの笠間さん、バイオリンのMIZさんと一人ずつ増えて、「矛盾のパレット」→「星の降る夜に咲いて」→「いつかすべてが終わる前に」の本編ラスト3曲は、5人編成と、クライマックスを迎えます。「星の…」は、比較的アップチューンのアレンジにも似合う曲ですから、”楽しい曲調のうたがない”とはいっても、華やかさも感じられる、「大人のための夏休み」なのでした。
当然のごとくにアンコール。貴重なセッションのお時間です。
まずは、Utaco.さん&松本佳奈さんで、今回のツアーの”テーマソング”ともいえる「おたがいさま」。ピアニカを持った佳奈さんが、場内を走り回るというパフォーマンスが定着したそうで、回を重ねるごとにパワーアップしていったさまがうかがえます。
そして、矢野まきさんも加えた3人でのセッションは、まきさんの曲である「道」。Utaco.さんのバンドメンバー4人も加わり、壮大なラスト。Utaco.さんは、まきさんのコンサートにしばしば足を運ばれていたそうで、同じステージで唄うこのシーン、まさに壮大だったことでしょう。
シンプルに”弾き語り”から始まった、Utaco.さん&松本佳奈さんのこの夏の2マンツアー。”フェス”という形で迎えた千秋楽は、行く先々でつけてきたパワーを存分に発揮する場となったようです。少なくとも200人はいたはずの場内は、本当に「大人のための夏休み」だったのであります。