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サリサリのパキスタンカレー そのルーツは?
多くのフォロワーを生み出す
ほぐし肉のカレー煮のようなオンリーワンすぎるカレー
“サリサリのパキスタンカレー”!!
水を一切使わないので“無水チキン”という名でも知られていて
大阪では無水チキンのお店“タカブルカリー”の登場もあり、
“サリサリアレンジ系”と呼ばれるオマージュカレーが
ひそかなブームになっているみたいなんですよね。
そんな無水チキンのルーツは札幌にあるカラバトカリー。
店主は経営をご子息にまかせて北海道を離れ
横浜・白楽にサリサリカリーをオープンさせることになりますが
そのオンリーワンすぎる美味しと独特の存在感からハマる人が続出!!
今では東京近郊のカレーマニアにも
すっかりお馴染みの存在になったのでした。
サリサリ式パキスタンカレーa.k.a.無水チキンは画像の通り、
繊維状にほぐれるまで鶏肉を煮込むカレーで、
今は亡きサリサリカリー店主が
パキスタンに滞在していた時に
お世話になっていた家の方が作っていたものなんだとか。
この辺について詳しく書かれた情報を見たことがなかったのですが
改めて調べてみると貴重な情報に出会うことに。
こちらの記事では以下のように書かれていました。
『サリサリカリーのはじまりは、ご店主様に伺ったところによりますと、ご店主様がお若かりし頃、当時お勤めになられていた会社の転勤によりパキスタンに赴任することになり、その転勤先の家に勤めていたお手伝いさんが作ってくれたという現地のカレーに始まります。
そしてパキスタンに赴任中にその会社が倒産。それが原因で日本に帰国されることになったのですが、日本に帰っても何をしていいか判らない。というタイミングで「だったら作ってあげたカレーのレシピを教えてあげるから、それを作って日本でカレー屋さんを始めれば?」ってレシピを教わったことがキッカケで、札幌にてカラバトカリーという名前で出店されたそうです。』
~中略~
「自分は一切料理ができない。しかしこの教わったレシピだけをずっと信じてそのまま作っている。なので、今は調理器具などの進化によりもっと簡単に同じものが出来るのかもしれないが、自分はそのパキスタンのお手伝いさんに習ったレシピのまま毎日10時間以上かけて作っている」ということです。』
OHHHH!!
店主の声をしっかり載せためちゃくちゃ貴重な情報ですね!!!
ほぐし肉のようなあのカレーは
うっかり煮込み過ぎて生まれた“偶然の産物”かと思ってましたが
習ったレシピのまま10時間以上かけて作っているってことは
もともとがあの状態だったことになりますね。
サリサリのカレーのルーツは
“チキンカラヒを煮込みすぎた説”を聞いたことがあったのですが
上の記事の説明によると、チキンカラヒとはちょっと違うような。。
自分もそれなりにパキスタン料理店に行くようになり、
経験値も少しずつ上がってきましたが、
どこへ行ってもあのほぐし肉ようなカレーには
出会えたことがないんですよね。。。
あのサリサリのカレーのルーツって一体??
前置きが長くなりましたが(笑)、いよいよ本題です。
サリサリのルーツと断定は出来ないものの、
なんと!このほど、
サリサリのほぐし肉のようなカレーにそっくりな料理を
偶然見つけることになったのです。
それが『Chicken Bharta(チキンバルタ)』!!!
たまたまインド東部のコルカタの動画を見ていたのですが、
その動画の食事風景に出てきたのが
繊維状の肉が入ったChicken Bhartaというボテッとしたカレー。
※ボルタ/ボッタのチキン版ですね。
おっ!もっ、もしや!!と思い、Chicken Bhartaを調べてみると
以下のような画像がたくさんヒットしたのです!!
カレーの色の雰囲気は違うけど、
ほぐし肉がベースになっていて、
無水チキンにかなり近いのではないでしょうか!!!
動画で見ると、サリサリ式パキスタンカレー
a.k.a.無水チキンっぽい感じがさらに伝わると思います。
サリサリ式パキスタンカレーとの違いは
繊維状にほぐれるまで煮込み続けるのではなく
茹でた鶏肉をほぐすところでしょうか。
先ほどはBGMのみのレシピ動画でしたが、
こちらは現地の言葉を交えて紹介するチキンバルタのレシピ動画。
上の2つの動画はコルカタスタイルですが、
こちらはパンジャーブスタイルのチキンバルタ。
パンジャーブ地方は
インド北西部からパキスタン北東部にまたがる地域。
ってことはパキスタンにもあるのではないか??と、
「Pakistani Chicken Bharta」で検索してみると、
動画は出てこなかったものの、
パキスタン式チキンバルタのレシピがしっかりとヒット!!!
※英語だとスパイシーマッシュ(ド)チキンなのですね。
引用した記事には以下の一文がありましたが、
『今は調理器具などの進化によりもっと簡単に同じものが出来るのかもしれないが自分はそのパキスタンのお手伝いさんに習ったレシピのまま毎日10時間以上かけて作っている』
“今の調理器具”とは上の英語レシピにある
圧力鍋(Pressure Cooker)のことを指しているのではないでしょうか。
ご本人に確認することはもう出来ないので
これ以上は何とも言えませんが、
サリサリのパキスタンカレー=チキンバルタ説、
可能性としては、けっこうアリなのかもしれませんね!!!!
※もちろん断定はできません。あくまでも“かもしれない”という範囲です。
ってことで、
「サリサリのパキスタンカレーは本物のパキスタン料理じゃないよ」
というアンチの意見に出会ったら、
堂々とこう教えてあげましょう。
「いや、それがチキンバルタというソックリな料理があるんですよ!」と。
しばらく食べていないサリサリのパキスタンカレー。
調べていたら無性に食べたくなったので
時間を見つけて白楽駅に向かってみたいと思います。
※チキンバルタはほぐした肉を使うものだけでなく、細切りにしたチキンを使ったり、キーマよりも粗めにカットしたチキンを使うタイプもあるようです。日本で提供されているものの多くは細切りor粗くカットしたキーマ風のカレーなので無水チキンからチキンバルタを連想する人があまりいなかったんだと思います。
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