vol.206 真夏の山形ツーリング(後編) 鶴岡市ブラ 『クラゲの殿堂』加茂水族館他 | 旅ブログ Wo’s別荘

旅ブログ Wo’s別荘

バイク・鉄道・街ブラ・寺社・ネコ^etc・・
とっ散らかしB級旅ブログ^
~~since 2007.6~~

 2015山形ツーリング・後編ですグッド!

 

前作(前編)では寒河江市~山形市をWo号で走ってきました。

後編では、日本海に面する、鶴岡市を訪ねます。早速スタートしますさくらんぼ



山形道を一路西へ走り、日本海側の庄内地方へ波

↑は、途中休憩した月山湖PA、誰もいませんでしたwお月様

月山湖PA、その名の通り↑月山がうっすら見えました^目

山形道で日本海へ出ようとすると、途中『月山道路』という一般道になる区間があって一部途切れていますが、月山道路は信号がなく、山道ですがほぼ専用道の感覚で快適に通過する事が出来ます(2015現在)霧

↑湯殿山ICから再び山形道になり、鶴岡市へむかいますDASH!

 

-*-*-

鶴岡ICで降りました。

市街地をスルーし、一気に日本海まで走ります馬

(※市街地は後程走ります)

海岸に出ました。

↑小さな漁港がありますが、ここに”今、全国で話題の水族館"があります船

水族館の↑駐車場に着きました。

開館時間とほぼ同時に着いたんですが、駐車場は既に満車近い状態車

これから訪ねるのは、『鶴岡市立加茂水族館』ですうお座



↑建物の外まで行列が!あせる

報道されましたが、この加茂水族館、”クラゲ”で一躍有名になりました^

↑玄関前の看板も、魚でなくクラゲです^宇宙人

昨年(2014)完成したばかりだという大きな新館を囲むように、↑長い行列が出来ています足あと

この後、同館の歴史や”なぜ、鶴岡でクラゲなのか?”等を紐解きつつ、今作メインの見学箇所として見ていきます目

館の傍には、↑海に突き出た丘に立つ灯台ひらめき電球

館外から約15分行列して、切符売場まで到着^ヒツジ

チケットを買って改札をうけると、展示室へはまず、↑日本海の見える廊下をすすむ順路になっています波

加茂水族館は地元・日本海の生き物を中心に展示していますが、展示を見せる前にまずその”源”の海から見せるという、地味ながらなかなかウマい演出。入館していきなり唸りました^目

展示は意外にも、鶴岡の歴史や民俗を紹介する写真から始まります。

”クラゲは、順路後半から”なんです宇宙人

最初に現れる水槽は、地元・庄内地方の生態を再現した、ビオトープ風のものからでしたカエル

この近くには加茂水産高校があって、共同研究も行っているそうです。↑は当地特産の”庄内金魚”という大型の金魚クマノミ

同館の展示の特徴として、ただ魚を並べるだけでなく、地元との連携や、様々な問題提起を水槽1つごとにしていた事グッド!

次第に、クラゲだけではない同館の魅力に引き込まれていきます^

↑エイが笑顔で歓迎してくれます^

隣にはフグとサメもフグ


大小さまざまの水槽が、見る者の五感をくすぐります^キラキラ

”世界最大のタコ”もいたんですが、写真は残念ながら水槽が暗くて写りませんでしたナゾの人

 

そして、順路も中盤になると~

ここからがいよいよお待ちかね、『クラゲエリア』です宇宙人

お~

いました、水槽には色とりどりのクラゲ宇宙人

2015現在、同館展示のクラゲは50種類以上、個体数は“数えきれない”との事、ギネス認定・クラゲ世界一の水族館です^星

庄内沖の日本海のものが中心ですが、パラオ等、南洋のものも蒐集しています宇宙人

クラゲって半透明なので、光のあて方によってとても幻想的に美しく見えます。各水槽では各々違う照明のあて方をして、見せ方を工夫しています目

その意味でクラゲは”水族館向き”だとも言えます^ひらめき電球

クラゲ館の入口に掲示してある、↑古事記の一節。

『日本の国土は(中略)くらげのように漂っていた』

太古から日本人に”クラゲ”という生物は認識され、現在と同じ言葉で呼ばれていたようです・波

↑大げさにいえば、クラゲは宇宙の創生を思わせるような雰囲気を持つ生き物にも思えます宇宙人

思い思いに、ただただ水の中を漂うクラゲ達^

"癒し"、あるいは"生命の謎、神秘"、見る者によって様々な思いにかられる事でしょうキラキラ

↑瓜の実のようなクラゲ、そして・

↑白糸のような繊細な長い触手を引くクラゲも。

とても全て紹介しきれない程、多数の珍しい(※というか我が国でここでしか見れない)クラゲだらけですクリップ

来館者は皆クラゲの前で釘付け、水槽の前からなかなか動けませんw宇宙人

展示後半に現れるのは、↑『クラゲ研究所』サーチ

ここには解説員のお姉さんがいて、一日数回クラゲの生態について解説してくれますメモ

研究所内、↑赤ちゃんクラゲの観察コーナー^サーチ

 

生誕時はわずか1mm足らず、手前に置いてあるルーペがないと見えない程ですが、1日毎に大きくなる様子がよく比較できます目

 

クラゲって、僕が小学校の頃は"腔腸動物"という名前で習いましたが、現在は『刺胞動物』という分類だそうです(※イソギンチャク等と分離された)

 

クラゲの体、最大の特徴といえば、ゼラチン質の半透明の体と、口と肛門が同じという消化器の構造(※食物を摂る口と排泄口が同じ)ですが、その生態は種類によって多岐にわたり、まだよくわかっていない部分も多いそうですメモ

・そして、クラゲ館ラストにある↑”ドリームシアター”には~

約100席の観客席の前には、↑直径5m位はあろう大水槽!

水槽の中はミズクラゲオンリー、これは圧巻でした星

 

しかしこの加茂水族館、現在の賑わいに至るまでには、苦難の道のりがありました。

クラゲ館出口近くに、その足跡を年表にして掲示していました。

これからその年表を基に、同館の苦難の歴史をみていきたいと思います。


1956(昭和31)年開館したという、歴史ある加茂水族館ですが、市街地から約7~8km離れた漁村にあるので、交通アクセス的には不利な場所に位置しています。

そんな立地条件に加え、レジャーの多様化や少子化も影響し、経年と共に入館者は次第に減少していきましたあせる

 

なお、同館開設当初に”クラゲ”は全く眼中になく、日本海の魚類を中心としつつも、全国にある他館と同じ、一般的な地方水族館でしたうお座

 

平成に入り、1997年には来館者が年9万人を割り込み(※昭和の高度成長期には年20万人位で推移していた)、↑年表には『倒産の危機を迎える』とまで書かれていました叫び

そんな”閉鎖の危機”にあった頃、サンゴの水槽に偶然クラゲが発生し、育てて展示してみたところ好評

 

この出来事に”ひらめいた”同館、『最後の賭け』に出ました。

 

既にクラゲの飼育をしていた内外の水族館に指導を求め、種類を増やし始めたそうです。

 

倒産の危機から3年目、クラゲの種類は12種まで増え、国内トップとなります。クラゲに活路を求めた同館は、次第に”クラゲへの本気度”を加速していきます宇宙人

(※なぜ"市営なのに倒産?"ですが、当時同館は市外郭の企業が運営していた)



2002年、再び鶴岡市の直営となった同館。

市営復帰後、同市そのものも苦しい予算の中、飼育員を増員して一層クラゲを増強。次第に”クラゲの水族館”として知名度が上がり始め、来館者は増加に転じ始めました右上矢印

 

2010年頃からはTVでも頻繁に紹介される等、知名度は全国区となり、2013年に鶴岡市は新館の増築を決意。『クラゲドリーム債』という市債を起債(※年表には20分で完売とあった)して資金を調達。

 

その頃にはクラゲ30種を超え、『世界一』へ!

ギネスにも認定、『クラゲの加茂水族館』という不動の地位をものにしました宇宙人

 

そして昨年(2014)、冒頭ご覧頂いた新館が落成。この日本海沿いの一漁村に、全国から人が集まるようになりましたリボン

ちなみに、新館落成以降1年間での来館者は約80万人、最衰退期の約9倍になったそうです星

 

現在、全国の地方で喫緊の課題となっている”地方創生”、ここ山形県鶴岡市は『クラゲ』という海からの天使を得て、見事成功を収めました^天使

 

-*-*-



クラゲ館を出たところには子供向けの学習コーナーがあり、そこにいる巨大なウミガメと気が合っている女の子^カメ

その時、館内放送で・

「これからアシカショーがはじまります」との声ベル

都市部の大規模館と同じようなイベントもやっています^

↑アシカプールの立派な観客席は超満員!

山形県鶴岡市、なかなかやるなぁ・星

アシカが3匹ほど順次登場、輪くぐりや玉受けなど定番の技を披露してくれます、僕こういうの見るの久しぶりだったので結構楽しかったです^王冠1

さらに、もっと近くでアシカやアザラシを楽しめる屋外プールも・サーチ

↑至近距離でアシカが叫んでくれる!

こちらも大人気グッド!

そして、クラゲ以上の人気といってもいいのが、水槽にいるアザラシみずがめ座

大変人懐っこくて、人が水槽に近づくと逃げるどころか寄ってくるんですカエル

カメラを向けると、すぐそばに顔を近づけてくれるゴマフアザラシ^

これはかわいいわ・、まさに”海に住むネコ”wにゃー

クラゲは勿論、それだけでない魅力満載の水族館でした^波

 

しかし、もし閉館の危機にあったアノ時、サンゴの水槽にクラゲが発生していなかったら・

今日、鶴岡市に水族館は無かったかもしれません。

ホント何事も、チャンスを掴むきっかけを見逃さない事は大切です^虹



水族館横の漁港では、地元の人の出店がありました。

日本海の幸がその場で食べられますナイフとフォーク

 

-*-*-

午後からは、鶴岡市内探索です。

↑JR鶴岡駅からスタート電車

鶴岡市は平成大合併で市域が拡大し、2015現在、人口約10万かお

酒田市とともに、庄内地方の中核都市です。

鶴岡市は、城下町もあります。

↑鶴岡城跡へ来ましたウサギ

前作の山形市でも城跡を訪ねましたが、城下町を知るにはまず城跡からです(※当たり前ですが^)

一名、『鶴ヶ岡城』といいます。

元々天守は無かったとの事で、江戸期には庄内藩の藩庁舎がおかれていたそうです。

現在内部は、神社や博物館がある公園になっていますクローバー

城主は、天守の代わりに御殿等を構えて住んでいたようですが、現在は緑の跡地が残るのみですあじさい

城内にひときわ目立つ洋館、↑『大宝館』(※市指定文化財)

1915(大正4)年築との事。長年同市の図書館として利用されましたが、現在は郷土資料館となっています家

 

城跡から歩いて数分、瀟洒な教会がありました。


なぜか門だけ和風で、↑"天主堂"と立派な筆致の表札が・キラキラ

鶴岡カトリック教会・天主堂ですキラキラ

1903(明治36)年、庄内の中心として多様な文化を受け入れてきた鶴岡の街に、東北としてはいち早く教会が完成しました。

東北にある明治期の教会中でも傑作といわれ、現在は国重文という貴重な建物です黄色い花

内部見学可能という事で、おじゃましてみます男の子

お~

荘厳ですがスッキリとした印象です。

現在も信仰の場として健在です。

パイプ椅子の下には、畳が敷かれています^

上写真は、教会で特に印象深い、黒いマリア像です。

1903(明治36)年、教会完成を祝してフランス・ノルマンディーの教会から贈られたものだそうです。

長崎や、海外へ行くと教会を見学する機会がよくありますが、それ以外の地でこんなに教会をじっくり見学するのは初めてな気がします^


城跡エリアをあとにします馬

2日間の山形ツーリング、名残惜しいですが、時間がきましたあせる

山形銀行のデかいサクランボの看板とも、しばしお別れです^さくらんぼ

 

-*-*-

帰路、↑夕暮れ近い山形道の櫛引PAで休憩コーヒー

この日猛暑で、昼間は晴天でしたが、夕立の雲がわきはじめましたくもり

降り出さないうちに急遽出発しますDASH!

カッパを着ずに東北道合流まで夕立から逃げ切れるか?

出羽の山並みにわかれを告げます霧

 

 

 

 

 

 

(※2024.7 文一部修正)