高知ツーリング、第2回です
前作では、東京→高知への大強行軍、そして台風接近のため、高知初日は市内の街ブラやとさでん乗りの一日をご覧頂きましたが、今作ではいよいよ走り出します
ではスタート
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まだ雲は残ってますが、台風一過
風も弱まり、路面も乾いてきています。宿の近く、はりまや橋付近からスタートします
事前の計画では、一般道で途中の街へ寄り道しながら行く予定でしたが、遅れを取り戻すため、この日の目的地は足摺岬と四万十川だけに集中し、時間節約のため途中まで高知道に入ります
高知市から西へ走る事100km余、高知道の終点・四万十町中央出口まで来ました
これからいよいよ、長年羨望していたツーリングの聖地、四万十川沿いの走りを楽しみます^
高速から国道へ出てすぐ、↑道の駅"あぐり窪川"でスケジュール確認も兼ね休憩
なかなか良い道の駅でした、ここ
というのは・
道の駅お約束の"地場産野菜"も勿論ありますが、それ以外のお土産・ファストフードの種類が大変豊富でした。西土佐ならではの珍しいものも多くあり、"豚まん"も絶品でした^
四万十でしか手に入らない、↑"幻の米"もありました。
“四万十川 仁井田米”です
説明書きによると、香る(!)米だそうで、どんな香りなのか?と興味ひかれます。僕はバイクだったので積む場所がなく買えなかったんですが、車で行くなら購入必須かも^
高知の観光地でよく見かけた、↑"リョーマの休日"のぼり^
のぼり下部の写真、ミニバイクに打ち跨っているのは高知県知事です^
道の駅を出発、四万十川とほぼ並行して走る、↑国道381号へ入ります
もうすぐ四万十川!ですが、鉄道駅を見つけたので寄ってみます。↑JR窪川駅です。
窪川といえばJR土讃線の終点、ここから西へは、第3セクター・土佐くろしお鉄道になり、中村/宿毛方面へ続きます。さらに同駅からは、四万十川沿いを走り、県境を越え宇和島に至る予土線も分岐し、西土佐の要衝駅といえます
特急が停まっているようなので、ホームを覗き込むと・
JR特急が、くろしお鉄道終点の中村まで直通しています。隣は普通列車のDC
JR四国の高知県内はまだ電化されてないので、ディーゼルカー王国です
窪川駅訪問を終え、国道へ戻ります。いよいよこれから四万十川です^
↑国道381号、横を流れるのは、アノ四万十川です
ついにWo号でやってきました^
朝、はりまや橋出発時に残っていた雲も↑すっかり取れ、見事な青空が広がってきました
↑長年訪ねたかった、”日本最後の清流”とも言われる、アノ四万十川が目の前に。感激です。駐車スペースにWo号を停め、エンジンを切ると、四万十の谷あいに静寂が訪れます。ホント静かでした。流れる川の音が、道路まで聞こえてきます
それと、四万十川で一番素晴らしいと思ったのは、山間部ではよく見かける"高圧送電線の、高い鉄塔"がほとんど目に入らないこと。その分、山の緑がより深く感じられました
四万十川沿いの走行風景(※↓Youtubeに遷移します)
http://www.youtube.com/watch?v=JoaczLry650
↑は"道の駅 四万十大正"、先程の道の駅窪川よりはこじんまりとしていました
そして四万十川の名物といえば、↑『沈下橋』です
国道上からもあちこちに散見されました。
↑写真にも、川の中に沈下橋が写っています
沈下橋、主に西日本の河川で見られる簡易式の橋で、欄干もなく、車1台がギリギリ通れる幅のホント簡単なつくりです。しかし、慣れてない人や観光客が通るのは危険ともいえます
両岸に住む方々の往来や農林作業の利便ため架けられました。終戦後、国土復興を急ぐにあたり、本式の橋を造るには多額の費用や時間がかかるため、まずは"架ける"ことを優先した橋です。
『増水の際には沈むのを承知』で、流失を防ぐため欄干をつくらず、水面すぐの低い位置にしました。
なので“沈下橋”といいます
(※沈下橋については、このあとも出てきます)
JRが発足してもうだいぶん経ちますが、未だに"国鉄"でしたw
山奥へ進めば進むほど深くなる、山の緑と川の青。"日本最後の清流"とは至言だと思います。
沈下橋で中学生(?)が遊んでました、気持ちよさそう
四万十川2ヵ所目の道の駅に寄ります^
『道の駅 四万十とおわ』に着きました
ここは先程の"四万十大正"より規模が大きく、食事やお土産も大変充実していました
僕は現地で初めて知ったんですが、四万十川流域は『お茶』の名産地でもあるそうです
道の駅の裏手すぐ、四万十川が流れています
食堂の中からも川が見え、絶景を見ながら食事や休憩が出来る、なんとも贅沢な道の駅です^
さらに、道の駅から直接川へ降りられる階段もありました
冒頭の"あぐり窪川"と共に、立寄り必須の道の駅です
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道の駅四万十とおわを出ると、愛媛県との県境・江川崎に近づいてきます
↑四万十トンネルを抜けると・
予土線の主要駅、江川崎駅があります
又々駅ですが、寄ってみます(※こういうブログなので^)
主要駅といっても無人駅で、列車は1日8本です(※2013現在)
予土線は高知と愛媛を結ぶ唯一の鉄路で、地域には貴重な存在です。1974(昭和49)年に全線開通。予土線の開通によって、長年四国の悲願であった"四国一周鉄道"が実現しました
ところで"江川崎"といえば今年(2013)の夏、ニュースや天気予報で取上げられ、一躍知名度が上がりましたが、それとは・
↑今年(2013)8月12日、ここ江川崎では最高気温41℃を記録し、わが国最高気温レコードを塗り替えた場所です
駅舎に、TVで見た↑"日本一暑い"の看板が残っていました
それにしても41℃ってどんな体感だったのか・
(※2024追記:これ以後も日本最高気温は、地球温暖化の影響か年々記録が更新されています)
江川崎駅、愛媛との県境に近く、宇和島まで約30kmのところに位置します
駅見学を終え、出発しようとしたら・
偶然、↑日8本の列車が来ました!
あわててカメラを取り出し撮影w
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宇和島まで走りたいところですが、今回は高知県テーマなので、江川崎で折り返し、海岸方面へ戻ります
ところで、↑上写真の道路標識に注目、“四万十町”と“四万十市”、両方あるんです。
先程走ってきた、窪川から道の駅とおわまでが四万十町、ここ江川崎は四万十市になります。
これには、平成大合併時の、この地域の大人の事情が絡んでいると思われます(汗)が、四万十流域で中心的な2つの街、旧中村市と旧窪川町が双方とも"四万十"の名がほしくて譲らず、かといって1つに大同合併という事にもならなかったようで、結果、旧窪川町中心が"町"、旧中村市中心のほうが"市"になったという訳です
しかしこの事は、"四万十"の名前が今やブランドになってきている証左ともいえるでしょう
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江川崎からの戻りは少しルートを変え、国道441号を四万十川とともに下ってゆきます
四万十川を右へ左へ見ながら走ります
ここから再度、沈下橋の話になります^
R441号に入ってしばらく行くと、四万十川に数多く架かる沈下橋で一番美しいと言われている、"岩間の沈下橋"があります。
橋のたもとまで来ました。沈下橋を至近距離で見るの初めてです。
観光パンフレット等で"四万十川の沈下橋"として載っている写真は大抵、↑の岩間橋だそうです
では、バイクで渡ってみます^
恐る恐るですが、挑戦してみますw
http://www.youtube.com/watch?v=blXlv5OeX04
(※↑その時の動画、Youtubeに遷移します)
なんか、バイクで綱渡りしてるみたいで面白かったです。貴重な体験でした
渡ってから、↑河原に下りてみました。
川の水が信じられない程透き通っています
川岸にあった看板によると、この岩間橋は1966(昭和41)年製、沈下橋の中では比較的新しく、橋脚は鋼管製で、沈下橋中では丈夫なほうだそうです
ちなみにこの沈下橋、四万十川に限らず、前述の通り西日本をはじめ全国にあり、大分県や徳島県に特に多いそうです。
地域によって、"潜水橋/沈み橋"等との名もあるそうですが、これまでご覧の通り"急ごしらえ"の橋であり、いつも通る地元の人でさえ転落事故も絶えない等危険なため、近年は通常の橋への架け替えが進み、次第に減ってきているとの事です。
↑岩間の沈下橋をR441から見たところ
ホント絶景です
この岩間橋が"四万十川の沈下橋で一番美しい"理由、これは橋そのものではなく、背後の風景との調和が一番美しいからとの事です。写真ご覧の通りです
一時は周辺の森林の伐採計画も持ち上がったとの事ですが、流域自治体が中心となって民有林の借り上げまで行い、この景観を守っているんだそうです
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岩間の沈下橋を過ぎると、R441は四万十川と離れて走る区間も多くなってきます
なお車で行く場合は、往路ご覧頂いた江川崎までのR381は高知~愛媛を結ぶ主要道なので走りやすいですが、R441は一部狭い箇所があるので、車だとチト大変かも(※但し、バイクだと楽しい道です^)
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四万十川流域の中心、四万十市中心部(※旧中村市)へ入りました
↑土佐くろしお鉄道・中村駅に寄ります
駅舎は多少年季も入ってますが^、内部はきれいにリニューアルされていました
↑中央の柱のむこう、ホームには特急南風(アンパンマン列車)が停まってます
国鉄時代は中村線の終点でしたが、3セク化後に宿毛まで延長され、現在では中間駅となっています
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今作ラストは、四万十川とともに高知ツーリングのハイライト、
足摺岬へ走ります
中村→足摺岬へは、"足摺サニーロード"(R321)が便利
並行する四万十川はこのあたりまでくると下流、大河になってきます
どんな山なのか、Wo号停めて探してみます
看板の指す方向を見ると・
↑ありました、低めながら大文字山です^
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岬への途中、美しい海岸が見渡せるビューポイントがあるんです。海岸の名は、"大岐の浜"
展望駐車場に寄ってみると・
お~、これは凄い・
幻想的といっても過言でない、雄大な弓型の砂浜!
現地看板によると、大岐の浜の海岸線は約1.5kmに渡って弧を描き、初夏にはウミガメも産卵に来るんだそうです
又、サーフィンの聖地としても知られ、砂浜の白い砂は、足摺岬周辺の花崗岩が浸食され、海流で運ばれたものだそうです
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都内から約1000km、はるばる来ました
遊歩道を歩いて岬へ
岬には、この地に生まれ、数奇な運命の中で渡米。帰国後、開国した日米の橋渡しに尽力した、ジョン万次郎の像が立っていました。
緑の中の遊歩道をすすむと~
↑足摺岬、展望台に到着^
白波が断崖洗う、四国の南西端、足摺岬です
当別荘7年目、数々の岬を訪れましたが、四国で初の岬です^
↑展望台に設置されているカメラ
天気予報等で"足摺岬の様子です"の映像はここから中継されています
僕は岬を訪れると、なんか頭の中の中心が"カーン"としたような感じになります。岬の自然が持つ力を感じる一時です
岬の展望台はもう1ヶ所あるとの事で、行ってみます
↑案内板には、"残したい日本の風景・四国第1位"と^
遊歩道からも絶景です
お~
↑凄いところに東屋が!
やってきました、四国第1位ビューポイントという、"天狗の鼻"です
岬の展望台より、ここからのほうが全景がよくわかる感じもします
岬周辺にはいろんな植物も
注目、↑はユリの一種と思われますが、見たことないような鮮やかな黄色い花
足摺岬を発つ時、入れ替わりに大量の団体さんが
静かな間に見られてよかったw
本日(今作)の日程、ここまでで終了
四万十川と足摺岬、いわば”高知ルーリングの2大メッカ”を一挙制覇し、大満足の一日でした^
国道56号で、高知市へ戻ります
↑夕刻、暮れてゆく中村市内。↑郊外店が立ち並ぶバイパス、日本の隅々まで、今やこういう光景になっています
土佐湾を右手に見ながら、夕闇迫る黒潮町を抜け、窪川から高速で高知市へ戻ります
今作ここまでです!
次作、第3回で高知ツーリング最終回、打って変わって高知市から今作と逆方向・"東廻り"で走っていきます。お楽しみに^
(※2022.1 2024.5 文一部修正)