vol.152 バスブラ2013④ 姫路城の裏手に『西の比叡』 書写山を訪ねる | 旅ブログ Wo’s別荘

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 昨年夏upした作、"姫路モノレール・昭和の夢"から1年、そして、今春upの"20年に1度・三ツ山大祭"から半年経ちましたが・クマノミ

 

今作、又々姫路です^

なにかとネタ豊富な街の上、帰省ついでに行けるのでつい足が向きます^ロケット

今回は『バスブラ』シリーズとしておおくりします^しっぽフリフリ
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↑当別荘おなじみ、山陽電車・姫路駅です電車
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山電姫路駅は↑山陽百貨店のビルに入っていますが、ここの1Fには神姫バスのターミナルも入っています。

今回のバスブラは、この神姫バスに乗りますバス
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↑神姫ターミナル待合室内です時計

 

1927(昭和2)年創業した神姫バスバス

兵庫県南部全域に路線を持ち、かつては日本有数のバス会社だったんですが、近年は乗客数が伸び悩み、多くの路線は赤字との事ですあせる

路線数や営業エリアが広い会社なので、経営の大変さが推察されます。近年では一部地域の子会社化や、関連事業に力を入れる等立て直しを図っています黄色い花

 

この姫路ターミナル、僕が子供の頃はもっと賑やかで、一日中床が見えないほどの人でごった返してましたが、現在は往時より便数もだいぶ減ったようで、昼間は閑散とした雰囲気もみじ

 

↑ちなみに、写真左上にある自動ドアですが、人が前に立っても開きません。外に停まっているバスの発車準備が出来ると自動的に開き、発車時間が来るとアナウンスと共に自動的に閉まる”バス会社都合の自動ドア”です^ドア

 

(※2022追記 近年同ターミナルが全面改修され、上記のような方式は廃され、ごく一般的な無人ターミナルになりました。案内所や定期券売場は存続しています)


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↑”走るフルーツ牛乳”ともいわれる、播州人にはおなじみのベージュ色と朱色、神姫のカラーリング^

 

今回乗る路線は、姫路駅~書写山ロープウェイ行のバスですバス

終点にはバス停名の通り、播州有数の名刹・書写山円教寺、そしてそこへ繋がるロープウェイがあるので、訪ねたいと思います。

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↑発車しましたベル

『書写山ロープウェイ行』と名前だけ聞けば、観光路線みたいな印象ですが、実際は”地域の生活路線”の様相のほうが濃厚です。

 

勿論書写山へ行く人も乗りますが、沿線は住宅地が密集し、鉄道空白地帯でもあるので、沿線の人には不可欠な路線となっています。バスは6-22時にかけ15-20分毎にあり(※2013現在)、姫路の路線でこの本数は多いほうです。僕が乗った便、平日昼間でしたが、姫路駅出発時はほぼ満席でしたヒマワリ
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過去の姫路作で何度も登場した、↑駅と城を結ぶ目抜き通り・大手前通ですが、多くの神姫バスが対向車線をスライドします。でも僕が子供の頃はこんなもんじゃなく、大手前通はもっとバスだらけでしたバス
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お城の前で突き当たる大手前通、書写行は左折して、お濠沿いにすすんでゆきますDASH!
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駅や城のある街の中心部から、書写山のある北西の方向へ、バスは住宅地を縫って走りますペンギン

姫路城の裏手には住宅がびっしり建ち、まさにベッドタウンの様相です家

道路幅もだんだん狭くなり、↑乗用車との擦れ違いも大変な状態に・あせる

 

ここ姫路城の北西地域、繰り返しですが鉄道空白地域で、JR姫新線がやや離れて走っていますが駅へ徒歩圏ではなく、神姫バス独占の様相ですあし

 

昨年の姫路モノレールの作で『モノレールは手柄でなく書写へ敷いておけばよかった』と書きましたが、久々この線に乗って改めてそう思いました天使
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↑姫路駅から20分程走ると住宅がようやく途切れ、山と田んぼの緑が広がってきました霧

 

余談ですがこのバス、わりと新しい車だったんですが降車ボタンが壊れていて、発車して次停の音声案内が流れると同時に、誰も押さないのに"ピンポ~ン♪"と鳴ってしまうんですあせる

 

コンスタントに各停留所で降りる人がいたのでそんなに支障なかったようですが、運転手さんにはしびれがきれる状態だろうなぁとは容易に想像でき(笑汗)、残り3人になった時点でとうとう「どこで降りますか?」と全員に尋ねてきましたwヒツジ
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姫路駅を出てから約30分、↑終点の書写ターミナル到着フラッグ

バスの上を跨ぐ巨大な高架橋は、近年開通した山陽自動車道です(※山陽姫路東ICに近い)車
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ちなみに駅からここまで運賃250円(※2013現在)、姫路のバスは均一制ではなく、整理券方式の距離制ですチケット
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バスターミナルのすぐ隣が、↑書写山へと登るロープウェイの駅ですハチ
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↑の看板にもありますが、これから訪ねる円教寺は西国三十三カ所札所の一つで、かつては"西の高野山"とも呼ばれていた格の高いお寺です。この後ご覧頂きますグッド!
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チケットを購入して乗り場へ走る人

↑早速ロープウェイのカゴが見えます目
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先日千葉・鋸山ロープウェイに乗る機会があったんですが、それより少し大きめの車体で、↑広々した感じのカゴです。

ちなみにこのロープウェイ、姫路市営なんですが、現在運営は神姫バスが受託しています。
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動き出しました!

播州の田んぼがどんどん眼下におりていきますカエル
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車掌嬢も神姫バスのかたです。次に転勤したらバスガイドさんかも?カラオケ
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↑山陽自動車道が足元に車
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僕子供の頃一度乗った事があるはずなんですが、ほとんど覚えてないのでw実質初めてみたいなもんでした。思ってたより距離が長く感じ(※5~6分位かかる)なかなか乗り応えありました^
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山上駅が見えてきました虹
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この書写ロープウェイ、1958(昭和33)年開業、その後1992年に索道を含めて全て造り直し、全面リニューアルされたそうです。

開業当初は姫路市交通局の直営でしたが、2006(平成18)年から神姫バスに委託されています。

 

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ここからは、円教寺の境内を歩いていきます霧
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山上駅からすぐに入山料を納めるゲートがあり、↑から参道の山道を上がってゆきます。

なお↑高齢者等のために本堂まで行くマイクロバスもあり、入山料を支払う際に「マイクロバスか?歩くか?」を聞かれます(※それによって拝観料が違う)
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↑ロープ駅~お寺への参道です。本堂まで15分程、さほどきつい坂でもないので、ご高齢や足がわるいかた以外はマイクロバスに乗らなくても充分歩けます^右上矢印
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既にロープウェイで標高約300mまで登っているので、↑かなりいい見晴らしです^目
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書写山上から見た、↑姫路の市街地ビル

↑写真ではわかりにくいですが、上のほうは播磨灘(※瀬戸内海)、そこに浮かぶ家島諸島最東端の無人島、上島も視認できました目
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↑参道を上がっていきます。

傾斜は緩やかですが、わりとワイルドな道とかげ
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↑山門がみえてきましたペンギン
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円教寺の正門である、↑仁王門です(※伝1665年築・兵庫県指定文化財)

ここからが寺域になります。
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お寺の参道といえば“苔むした”という枕詞で表現されることも多いですが、円教寺では特にコケを意識的に大切にしていて、約200種ものコケがみられるとの事ですクリップ
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ロープウェイ山上駅から歩いて約15分男の子

ようやく~
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円教寺のメイン堂宇(※摩尼殿)がみえてきましたが、その手前の路傍にあった一つの石塔に目が留まりました↓
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↑は"石造笠塔婆"。鎌倉時代の作と伝わるんですが、上部に彫られている仏様がなんともいいお顔をしていましたグッド!
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小ぶりながら、全てを赦し、包み込むような優しい微笑みです。

しばし見とれました^ (※兵庫県指定文化財)
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その隣には、これまた印象的な石、”弁慶のお手玉石”といいます。

当地を訪れた弁慶が、この大きな石を手にとってお手玉にして遊んだと伝わるんですが、どんな怪力だったんでしょう叫び
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そして、↑石橋を渡ると~
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↑山腹に聳え立つのが、書写山円教寺(※天台宗)のメイン、摩尼殿です。

ちなみにこの円教寺、その名の通り、書写山(※標高371m)のほぼ全域が境内(山内)となっています。
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参詣は、↑の階段を登って昇殿します。先程のマイクロバスはこの下までなので、ご高齢のかたはここが最大の難所ですあせる
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灯篭の上とかに石を載せて願掛けするのは全国の寺社でよく見かける光景ですが、↑はちょっと載せすぎ・wあせる
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↑摩尼殿の中へ入ります男の子
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970年建立、山の中腹に建つ舞台造の建物です。
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京都の清水寺のように、山肌に張り付いて立つ”ベランダ付”のお堂、ミニ清水寺という様相も霧
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この摩尼殿、同殿に安置されている四天王立像は国重文に指定されています。摩尼殿そのものは県指定文化財です。
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摩尼堂に吊ってあった絵馬。↑挿絵付きの記入が多い印象です。

播州は絵心のある人が多い(?)w^アート
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摩尼殿からもっと奥に、国重文の建物がずらりと並んでいるエリアがあるというので、行ってみます走る人
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摩尼殿の横からさらに奥へ、石畳の参道がのびています右上矢印
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森の香りが気持ちいい^霧
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しばらく歩くと、↑広場を囲むように諸堂が建つ一角がみえてきましたカメ
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大講堂、食堂(じきどう)、常行堂、開山堂などの国重文の伽藍が並びます。

書写山の開創者、性空上人ゆかりの建物も多く、鎌倉時代に建てられたものも多く残っています。
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優美な屋根が印象的な、↑大講堂(※国重文)

室町時代の建立との事。この大講堂が、円教寺の本堂に相当します(※摩尼殿ではない)
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食堂は、鎌倉時代に建立されたものの未完成のまま数百年放置されてきたという事なんですが、1963(昭和38)年の修理の際、未完成部分を追加して完成させたとの事ですレンチ
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食堂の中は宝物館になっていて、内部公開されていますサーチ
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これら伽藍群の中には神社もあり、神仏習合もみられます。
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見上げると、夏の青空の間に、秋の訪れを感じる薄い雲晴れ

2013年夏がおわりに近づきますヒマワリ
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『西の比叡』とも呼ばれる、天台宗の大道場・円教寺。

畿内ではその比叡山や、真言の高野山を並び賞される大修験場だったそうです。現在はその面影も昔日となり、静かな山中の寺院となっています。

(※現在でも宿坊等があり、一般からの修行等も受け入れています)

緑に包まれた名刹で、心洗われた一日でしたキラキラ

 

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バスとロープウェイで訪ねた、姫路の奥座敷に建つ名刹をあとに、再びロープウェイで下山しますあじさい
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ロープウェイは夕方5時迄です時計


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往路と同じ、姫路駅へ戻るバスに乗りますバス

このバスは降車ボタン、ちゃんと機能していましたwベル
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神姫バスがひしめく、↑姫路駅前・大手前通りに戻ってきましたリサイクル

一昨年(2011)まではこの中に、白鷺舞うマークの姫路市バスも混じってたんですが、廃止となった今では思い出となりましたヒツジ
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↑山陽百貨店(※山電姫路駅)から直通特急で、今夜泊まる大阪へ戻ります馬

 

播州へ行ったら神姫バス、どこかで見る機会がきっとあると思います。なお余談ですが、兵庫県は地域ごとにバス会社の縄張り(?)が分かれています。県北部(※日本海側・但馬地区)は全但バスのエリア、淡路島は淡路交通、阪神間は阪急バスや阪神バス等、神戸市内は神戸市バスが主となっていますクリップ

 

 

 

 

 

 

 

(※2022.12 2024.5 文一部修正)