2010年上海万博旅、第2回です
前作はプロローグ編として上海市内を歩きましたが、今作からいよいよ、万博会場へ乗り込みます^
今作より会場内をご覧頂くんですが、シリーズ内で使う"記号"は下記の通りです↓
*『中へ入れたパビリオン』には印(※内部の写真あり)
*『入れなかったパビリオン』は印(※外観撮影のみ)
では、万博会場へ出発します
地下鉄に乗り、万博2号ゲートに近い↑西蔵南路駅で下車
まずは、入口近く、↑の建物でチケット購入。
ここで早速行列です
朝9時頃ゲートに着いたんですが、もう↑の通り、果てしない列。
チケットを買う時点から、ある意味"万博"は始まっていますw
ゲートで約1時間半行列の上、セキュリティチェックと入場券改札をうけ、↑ようやく会場内へ
入ってみると既に、人気パビリオンはどこも長蛇の列
そんな中、まず入ってみたのは
僕が最初に入ったパビリオンは、↑『中国鉄路館』
鉄分ある当別荘としては、やはりここから入るべき(?)と思いますw
そんなに人気のパビリオンではなかったので、比較的空いていましたが、それでも25分待ち
行列待ちの屋外には、↑現在急ピッチで整備をすすめている中国自慢の高速鉄道、"和諧号"の車両が展示されています
館内に入るとすぐ、↑大きなスクリーンに和諧号プラットホームのイメージ画像が目に飛び込みます
そして、↑トンネルを模したと思われる通路
ここには、中国鉄道の歴史がパネル展示されています
このトンネル通路、なかなか凝っていて、↑床がガラス張り
そして下には、↑本物のレールが敷かれています。
戦前の中国鉄道、特に東北部(※旧満州)は、日本が旧満州国時代に"満鉄"によって建設した鉄路が基礎となって現在に至ると思うんですが、ここでは満鉄や満州国時代の記述は一切ありませんでした。
まぁ万博なので、波風が立ちそうな問題はさておき、メインの展示室へ
↑"未来の駅"の模型
実際に近年、中国各都市には次々とこういうスタイルの駅が建設されています
日本の鉄道博物館ばりの、↑運転シュミレーションコーナーもありました(※予約制)
和諧号の食堂車をモデルにした↑休憩コーナーは大賑わい
展示館中央には、↑戦前活躍していたSLも持ち込まれて展示
中国全土の列車の指定席券が買えるという、↑自動券売機も展示。
(※2010時点で、まだ実用化はされていません)
民族衣装を着た少数民族の人が、和諧号をバックに笑顔で手を振る
中国高速鉄道の列車名ともなっている"和諧"とは、"調和"の意です。
中国では今、国を挙げてこのスローガンをあらゆる場所で使い、"調和の社会"を目指していますが、所得格差/地域格差/民族格差が拡大する一方の現代中国、果たしてこの写真のような国民調和の社会は、実現するんでしょうか・
今やチベットまで延び、ラオス等の近隣諸国へも路線網を広げようとする中国鉄路、広大な中国の"和諧のパイプ"として発展する事を祈ります
-*-*-
鉄路館を出て、周辺をウロウロします
鉄路館近くには、各経済界のパビリオンが集まっています。
↑は『中国石油館』
同館右下に↑三角形の構造物がありますが、巨大液晶画面です
その奥のほうには、↑『日本産業館』がありました。
日本企業のほか、横浜市や静岡県といった一部自治体も参画していました。
↑なんと5時間待ち
入りたかったんですが諦めました
産業館の横は、↑巨大な庇状の通路になっており、この日雨が降ったりやんだりだったので、有難いスペースです
産業館の片隅にあった、↑大阪企業が出店の"たこ焼屋さん"
外から買えるようになっていて、大繁盛でした。中国の人にソースの味覚は合うのかなぁ・w
万博会場は、地下鉄駅3駅分位の幅があり、猛暑の中歩いてばかりでは体がもちません
という事で、↑会場内巡回バスも所々使って移動します
↑は"万科館"
同館は、未来志向の上海万博にしては珍しく、"自然と環境"がテーマになっていました
麦わらを板状にした素材で出来ているとの事です^
↑"中国船舶館"
この館もドデカかったです^
(※どのパビリオンも平均、30分~1時間以上待ち)
↑工場のような発電所のような建物、これも万博のためにつくったパビリオン、『城市未来館』
(※↑同館は、次作で内部見学します)
都市の未来を考えるというテーマに沿って、世界各国の都市が、現状や未来の展望や計画を紹介する"案例"(ケース)をブース展示しています。
↑はそれら各都市のブースを集めた、『案例総合館』
ちなみに、↑写真のガウディのトカゲ(?)は、はるばるスペイン・バルセロナから運ばれた本物だそうです
(※バルセロナ市も案例に出展しています)
又、今でも形式上は"交戦状態"のはずの台湾も↑案例を出展。
台湾はこれとは別に、メインパビリオンの"台湾館"も出しています。
そんな中、Woが注目したのは、我が国で唯一案例に出展している都市、大阪です
(※大阪市と上海市は姉妹都市提携のため、出展したと思われます)
日本では一部メディアで"大阪館"として報道されましたが、実際には↑案例総合館の中の一ブースです。
しかしさすが日本、案例の中で唯一行列が出来ていました
大阪ブースと同じ建物には、北京市やパリ市等の"強敵"wも案例出展しています^
他の都市の案例は、大半が展示物だけで済ませている中、大阪は"映像"もありました
5分位の映像でしたが、関西の歴史や魅力、上海との古来からの交流をコンパクトに紹介していました。
中でも『40年前、アジア初の万博が大阪で行われた』と、当時の大阪万博の映像が出た時は、心の中で喝采しました^
数々の展示物、大阪というより関西全体を紹介する内容になっていました^
↑は兵庫県を紹介していたコーナー
大阪、なかなか頑張ってまんなぁという感じでしたw
(↑の巨大毛糸玉は、ロープを着色してつくっています^^)
万博会場は、上海市内を流れる大河・黄浦江を挟み、南北に分かれて位置しています
なので、両岸を結ぶための移動手段がいくつか用意されています。その中で最も人気なのが↓
両岸を結ぶ、『シャトル船』(※無料・ピストン運航)
大河を船で渡る事により、"水の都・上海"が実感できるという効果も兼ねています^
しかし、この船に乗るのも1時間待ちです
両岸を往来する手段はこの船の他、無料の地下鉄やシャトルバスもあります
対岸に、↑巨大な中国館(右)と、日本館(左)が見えてきました
対岸に到着
対岸には、アジアのパビリオンを集めた地区です。
↑写真左の茶色い建物がベトナム館、その右、薄紫が日本館です
(※日本館、入りましたがシリーズ後半で詳述します)
そして、日本館と広場を挟んで対峙しているのが・
外壁の細かい模様に見えるのはハングル文字です
ここも大行列で、入りたかったけどあきらめました
アジア共同館の中には、イラクも出展
(※中東諸国も広義にはアジア)
アラビアンナイト(?)の展示もw
そして即売コーナーでは、"にわかアラブ人風"の中国の若者が案内w
アジア/中東のパビリオンが並ぶ地区に、アフリカの国が一つありました。当別荘で2007年に訪れた、↑モロッコ館です
30分程並んで入りました^
↑この外観、行った僕から見れば、"モロッコが建てるとこうなる"というデザインです
モロッコの家屋をモチーフに、部屋の真中に噴水があり、その周囲に廊下と部屋があるという館内になっていました
僕がマラケシュで見てきたようなスーク(市場)を再現したコーナーもあり、↑は香辛料店
展示品&現地の映像を併せて見せる事で、少しでも臨場感を出そうとしています
階段で2階へ
踊り場に掲げられているポスター、モロッコの魅力を表現したお洒落なデザインで、何の解説も付けずに掲げてあったのがgood^
2階は~
↑壁面に、モロッコの自然や街の姿、人々の生活が映し出されます
壁面四方すべて使い、流れるように映していました
そこには、大国や先進国のように決して急がず、身の丈で生活し、国を一歩づつ良くしていこうというモロッコの国家デザインが見て取れました。
覇権争いに明け暮れる大国を横目に、"国のかじ取りはこういうやり方もある"と暗黙のうちに語っているようにも思えました。
今作ここまでです!
次作も引続き、万博会場からです。
次々と各国パビリオンを紹介していきます。ちなみに次作最初に登場するパビリオンは、アノ"謎の国"の館です。お楽しみに
(※2022.4 2024.2 文一部修正)