2010上海万博旅、第3回です^
今作も引続き、万博会場でパビリオンを廻ります
その前に、トリビア一つだけ書いておきます^
上海万博の、"万博"という言葉ですが、これ、中国では使われていません。
中国では、"上海世博会" (シャンハイスィボーフェー)と呼ばれていて、
日本の"万国"博覧会は、中国では→"世界"博覧会="世博"と略しています
では2日目、パビリオンに入っていきます
今作最初は、『中国だからこそ呼べた』といえる国の館です
↑北朝鮮館です。
この"北朝鮮"という呼称も中国は使っておらず、パビリオンにはハングルで"朝鮮"とだけ書かれています
韓国館から場所を離してありましたが、たぶん中国側の"配慮"でしょう
巨大な韓国館(※前作に写真)よりは小ぶりの建物ですが、それでも"謎の国"が何を出展しているのか一目見ようと、この規模のパビリオンにしては長い列が出来ていました
多分、中国に作ってもらったであろう(?)↑館の銘板。
剥がれかけて、左側をテープで留めてあるのが哀しい
入ると、↑内部中央に噴水が・
僕が子供の頃、田舎の駅商店街入口に、これとそっくりの噴水がありましたw
↑平壌市に立つ"チュチェ塔"の模型。
バックには自称"革命の首都"、平壌の写真
一角には↑"将軍様の著書」"等を揃えた即売コーナーも
しかし、皆遠巻きに見るだけで、買っている人はいませんでした。
店員も全く売る気なさそうに見えましたw
内部全景は↑な感じです。
まぁ、申し訳ない表現ですが"文化祭の延長"といった感じでした
(※北朝鮮に限らず、途上国の展示は平均こんな感じの国も多いですが)
↑"人民の楽園"との文言も。
一流のブラックジョークと言わざるを得ません
僕が北朝鮮館で、一番興味深かったのは↑のコーナー。
おなじみ"マスゲーム"の映像や、人民大学習堂で最新機器(?)を使って勉強する学生の姿等々が映し出されていました
日本でも報道番組で時々目にするような画像ですが、長時間たっぷりと注釈なしで見られるのがここのいいところ
しかし、これらの映像や同館の展示を見て、『あ~、北朝鮮って魅力的だなぁ』と思う人はいるの?というのが率直な感想です。
北朝鮮程ではないにしろ、いろんな面で自由が制限されている中国の人でさえ、怪訝そうな眼差しで展示に見入っていました
報道によれば、同館は中国の費用で建ててもらったとの事。
まぁ、違った切り口で"国家というものについて考えさせる"という意味では、意義ある出展なのかもしれません
まぁこの国も、いろんな問題なくもないですが、お隣に比べたらずっとマシ・という感覚に陥ります
↑アジア共同館
小さな国がいくつか入っています。
バングラデシュ館
いまバングラデシュの話題といえば、"グラミン銀行"
低所得の女性に無担保で融資をしてミシン等を入手してもらい、自立を促すという取り組み
共同館を出て、会場内の↑"真っ赤なローソン"で
ちなみに上海の街中のローソンや、会場内の他のローソンは日本と全く同じ青系の色です。なぜこの1軒だけ真っ赤なのか?は謎です
共同館には↑アフガニスタンも出展
カルザイ大統領の肖像の下、繊細なアフガンの工芸品が並んでいます
そして、パレスチナ暫定自治政府も
↑ガザの海辺で網を打つ、漁師さんの雰囲気あるポスター
本当にこんな風景の平和なガザになってほしいです。
又、上海万博の大きな特徴として、旧ソ連の中央アジア諸国が揃って、立派なパビリオンを出していることも挙げられます。
他の国ならこれらの諸国は大抵"共同館入り"する国が多いですが、上海では各国とも独立建物です
地理的に近いばかりでなく、地下資源や物流で密接なつながりを持つ中国ならではだと思います。
↑はウズベキスタン館、きれいな文様と色使いです
(※トルクメニスタン館に入りましたが、次作以降でご覧頂きます)
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次は~
王政が廃止されたばかりの同国、今混迷の中にありますが、立派な独立パビリオンで出展
中庭には仏像が置かれ、スイカが沢山供えられています。
仏教国らしい展示です^
ネパール館、↑のメインパビリオンの裏手には・
巨大な↑仏舎利塔が
そして、その最上部にまで登れるようになっています
僕も沢山の観客の後を、ゾロゾロとついて登ります
↑塔の頂上からの眺望、案外遠くまで見渡せます
巨大な中国館が、視界に飛び込んできます
そして、出口近くには"ミニ仏像即売コーナー"も。
お国柄たっぷりのネパール館でした^
緑色の↑唐草模様のようなドームが、インド館です
インド館の周囲には↑前庭スペースもあって、インド物産店やレストランも集まった"インド村"の様相です^
前庭には屋外ステージも。さすが大国インド、なかなか凝ってます
↑前庭までつづく行列に並んで、パビリオンに入ります
ドーム型のパビリオン内では、大国にしては地味な"正統派"の展示という感じでした。建国の父・ガンジーの写真から始まるパネル展示が整然と並びます
しかし中央部には、"さすがIT大国"という仕掛けがありました。
↑の巨大な金網の周囲にイスがあり、座ってしばらく待つと~
薄暗くなった館内、金網の中央に、次々"立体映像"が出現
↑は、ブッダの生誕をテーマにしていると思われる画像、宙を浮かぶお釈迦様。なかなか楽しめました^
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↑は、"容器持参型飲料水供給所"です
いい工夫だなぁと思ったのは、↑写真の通り、ペットボトルにそのまま水を入れられる蛇口もあること
猛暑の中の長丁場には有難い設備です
ただ惜しむらくは、↑の蛇口からの水は冷却されてなかった事。
もし日本だったら、冷水が出るところでしょうけどね^
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そして、会場内に欠かせない設備といえば、↑トイレです
会場の設営には、1970年大阪万博の設備も参考にしたという上海世博会、トイレは充分な数が用意されていました
男女別や身障者用のほか、あえて"男女共用"のプレハブ個室を多数設置する事で、男女の比率異なる団体が来た際にも対応しようという事のようです
そして個室トイレのアイコン、↑なかなか具体的な図解ですw
そんな会場トイレに何回もお世話になるうちに、日も暮れかかってきました。まだまだ廻ります
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『城市未来館』に入ります
"城市"とは"都市"の意で、未来の都市はどう発展していくのか?といったコンセプトの館です。
ちなみに↑"工場の煙突"ですが、なんと温度計になっていました(驚)
ドデカい建物の館なので、内部の展示スパースも当然ながら巨大です
↑部屋ごとに照明の色を変えてあり、館が謳っているコンセプトよりはイメージやデザイン重視という感じでした
天井の高さがおわかり頂けると思います。
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とっぷり日が暮れました
会場は23時まで開いています。ホテルへの地下鉄がある限り頑張って見学します
↑右側は、日本産業館の夜景
会場の黄浦江の両岸を結ぶ、↑芦浦大橋のライトアップですが、写真以上に原色ぶりが凄くて、中国らしい色あいでしたw
この後もいろんなパビリオンに入りましたが、作容量限界となりました、今作ここまでです
>次作は万博見学を1回休み、上海から少し足を伸ばして、杭州市への日帰り旅をご覧頂きます
万博の続きは、次々作以降におおくりします。お楽しみに^
(※2022.4 2024.2 文一部修正)