「勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録」


かつて女神(生体兵器)を殺した大罪で、「勇者刑」に処せられたザイロ。懲罰勇者は魔王と戦わなければならず、死ぬことも許されない。戦いの中、ザイロは剣の女神テオリッタと出会う。


初回から激しい戦闘シーンが続き、息つく間もありません。

人類を滅ぼそうとする魔王との戦いがストーリーの骨格ですが、懲罰勇者と聖騎士団が協力できるのか、女神は役に立てるのか、人類の側に裏切りがあるのか、ザイロは陥れられたのか、など入り組んだ事情があり、なかなか面白いです。


作画は美麗というよりも、いかにも漫画らしいシンプルな線で、結構好きなタイプです。魔王や魔王が発生させる異形の怪物(フェアリー)のデザインも禍々しく、そこに迫力ある戦闘が描かれ、映像的にも楽しめます。


これだけ充実していて、1クールに収まる話なのかはわかりませんが、後半も期待していいでしょう。



冬アニメも5話程度進み、中盤になりました。

かなり面白い作品が集まりましたね。


「死亡遊戯で飯を食う。」


私は原作を読んでいないのですが、かなりヤバい話になっています。

少女達が参加するデスゲームで生計を立てるプロフェッショナル、幽鬼が主人公ですが、デスゲームそのものを見せる「○カゲーム」「○イジ」のようなものを期待していると全然違います。

よくあるデスゲームものでは、奇抜なゲームと心理戦を描くのが定番ですが、この話では、原作者の意図は知りませんが、異常な世界に生きる、幽鬼を筆頭とするヤバい少女たちの存在が際立っています。

そのためか、背景やゲームの内容に関する説明は少なく、時系列も入り組んでいて、想像力を働かせて観ていないと迷子になります(雰囲気は楽しめますが)。


なお「防腐処理」という、大怪我をしても血が流れず(生きていれば)後日再生される、謎の優しい設定があるのですが、これも逆に不気味です。


後半は何を見せられるのか、注目です。


「百窓の殺人」(歌田年 ハーパーBOOKS+)


1980年代まで世田谷に存在した奇妙な建物「百窓」を模して、1995年に山中に復元した「新百窓」のお披露目に集められた関係者が残虐に殺害される。


百窓は四方に各5✕5=25、計100個の丸窓がある、実在する奇妙な建物で、特撮ドラマの背景などに使われたこともあり、作者のオタク知識「ひけらかし」が満載の小説です。

小説の舞台となる1995年は、私自身オタク満開の時ですから、登場人物とは気が合いそうです。


で、ミステリ作品としては、雪崩で孤立した建物内での連続殺人という典型的なクローズド・サークルもので、トリックや謎解きの過程がちょっとレトロな感じがします。その辺は時代背景に合わせた計算なんでしょうか。

ただ、ちょっと謎を残すラストは嫌いではないです。