「百窓の殺人」(歌田年 ハーパーBOOKS+)
1980年代まで世田谷に存在した奇妙な建物「百窓」を模して、1995年に山中に復元した「新百窓」のお披露目に集められた関係者が残虐に殺害される。
百窓は四方に各5✕5=25、計100個の丸窓がある、実在する奇妙な建物で、特撮ドラマの背景などに使われたこともあり、作者のオタク知識「ひけらかし」が満載の小説です。
小説の舞台となる1995年は、私自身オタク満開の時ですから、登場人物とは気が合いそうです。
で、ミステリ作品としては、雪崩で孤立した建物内での連続殺人という典型的なクローズド・サークルもので、トリックや謎解きの過程がちょっとレトロな感じがします。その辺は時代背景に合わせた計算なんでしょうか。
ただ、ちょっと謎を残すラストは嫌いではないです。