魂のレベルでは,人間は神と全く同じ本質を持っています。
人間は本質的に言って,神のような存在です。
ではどうして,山から切り離された岩になってしまったのでしょうか。
それは,「自分だけ受け取りたい欲望」と呼ばれています。
別名,エゴとして知られていますが,
すべての心の中に生涯にわたって住みついているある状態を指します。
これがすべての苦痛と苦悩の源なのです。
エゴの状態とは記憶喪失状態のことなのです。
われわれの真の本性を発揮し,神のようになるために,
この世にやってきたにもかかわらず,
ここに何をしにやってきたのかを思い出せないでいるのです。
われわれは自分が取るに足りない人間だと思い込む罠にかかっています。
快適とは,
至急変えなければならないことが明らかであるにもかかわらず,
自分だけ受け取りたい欲望でわれわれを包む温かい毛布です。
この幻想は,
自分だけ受け取りたい欲望に対する全面的な攻撃と
全く闇に閉ざされた人生との間のどこかに,
月並みでいいという心地よい楽園があるとわれわれに告げます。
この幻想を打ち砕くと,中間というものは存在しないということに気づきます。
われわれは光に向かっているか,闇に向かっているかのどちらかであり,
他の立場はありません。
・・・マイケル・バーグ「神のようになる カバラーと人生の窮極目的」から抜粋