
【つづき】
そもそも日本において予防接種が筋肉注射ではなく皮下注射になったのは、なぜでしょう?
それは1970年代に社会問題となった乳幼児の筋拘縮症が原因です。
乳幼児期に解熱剤や抗生物質の筋肉注射を繰り返し受けることで、筋拘縮症(大腿四頭筋拘縮症など)が発生するという薬害問題/社会問題がありました。
これを契機に「筋肉注射=危険」という図式になってしまい、安全性を優先ということで皮下注射になってしまったそうです。
実際には、インフルエンザワクチンと筋拘縮症は、全く関係ありません。
ただ科学的に安全であることよりも、安心感を優先する日本人の国民性にもマッチした政策かもしれません。
そのため日本で製造されたインフルエンザワクチンは皮下接種でのみ承認されており、いくらメリットがあることが明白でも、医師の判断で筋肉注射に変更するわけにはいきません。
ただ成分は同じであっても海外で製造されたインフルエンザワクチンであれば筋肉注射での接種になるので、滑稽といえば滑稽ですよね。
接種方法を変更するためには、製薬会社が追加の試験を行い、申請し、承認を取り直す必要があります。
筋肉注射のために費用と時間をかけたところで、売り上げが上がるわけではありません。
患者さんにはメリットがあるが、製薬会社にはデメリットしかない。
製薬会社も利益最優先ですから、特に問題がないのであれば、皮下注射のまま変更はしないでしょう。
となると製薬会社に唯一指示できる組織は、厚生労働省。
ただこの厚生労働省も特に問題が起きていないのであれば、現状維持を変えるつもりはないでしょう。
もし世界の常識である筋肉注射になる可能性があるとすれば、政治家からの鶴の一声。
国際標準よりも高額だった携帯電話会社の料金が、菅元首相の鶴の一声で一気に安くなったように、本気で改革するリーダーがいれば、厚生労働省の重い腰も上がるのでしょうね
【おわり】

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