鶴林寺から「星の岩屋」へ向かったが | 石川鏡介の旅ブログ

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四国霊場会公認先達(権中先達)&秩父観音札所連合会公認先達です。四国霊場を中心に、古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。

 四国霊場第二十番札所・鶴林寺の駐車場に戻り、カーナビで次の目的地を設定。

 次の目的地をどこにするかは、もともと決めていたことですが、初めて行く場所で、しかも地図ではわかりにくいと思われたので、迷わず行けるためにカーナビを利用することにしたのです。

 その目的地とは、番外札所の「星の岩屋」です。

 弘法大師が修行した場所とされています。

 そもそも四国八十八ヶ所といい、別格二十霊場と言い、その他の番外札所と言い、みな、弘法大師ゆかりの場所とされているのですが、「星の岩屋」に関しては、あらかじめ知った情報をもとに考えると、いかにも修業の場らしく、弘法大師がそこで修行したというのも説得力がだいぶあります。

 それだけの重要そうな場所に今まで一度も行かなかったので、今度こそは行こう、と心に決めていたのです。

 場所は鶴林寺のある山の北側に降りて谷間に出て、勝浦川を渡り、その先の北側の山に入り、少し上った先の沢です。滝と、ちょっとした岩穴と、お堂があるのです。

 住職その他、人が常駐しているわけでもなさそうで、また、四国八十八ヶ所の札所でもなく、交通の便も良くないので、訪れる人は少なそうです。

 そこへ行ってから第十九番札所の立江寺へ行くつもりでしたから、どちらにしろ鶴林寺のある山の北側へ降りていきます。

 この勝浦川のほとりへ出る道は何度も通っているのでカーナビがなくても分かりますが、その先が問題です。

 ふもとの小さい集落に出ました。県道十六号線よりも手前、勝浦川の支流より南の狭い道に出ると、カーナビは左折するよう案内しました。本当は右なんだろうと疑問に思いましたが、左折したほうが分かりやすいとか通りやすいとか、何か事情があるのだろうと思い、そのまま指示通りに左折し、県道に出てみると、そのまま西へ進むよう案内されました。

 そのまま西へ行ったら遠回りなのでは? と思いました。事前に地図で調べたのと違うのでちょっと戸惑いましたが、この道で行くほうが道幅が広くて走りやすいのかな、と考え自分を納得させました。

 そうして西へ進んで勝浦町役場、郵便局、病院の前を通り過ぎ、棚野バス停と横瀬東バス停の間の橋を渡りました。勝浦川にかかる橋です。

 渡ってすぐ右折するよう、指示がありました。勝浦川北岸を東へ進むことになります。

 これで「星の岩屋」へ近づくのかな、と思いつつ、しばらく進むと、左折して北の斜面を登るよう指示があり、登っていきますと、少し東へ進んで行くはずが何故か少し西のほうへ進んで、沢を越えたら北へ北へと向かっていくことになったのです。

 事前に調べた「星の岩屋」周囲の地形から考えるに、ずっと北へ進むのはおかしい、と思いましたが、カーナビが支持する以上、何かわけがあるのだろうと思い、そのまま北へ北へと進んで行きました。

 だがどうにもおかしいのですね。北へ進みすぎるのです。こんなはずはない、と思いました。過去にカーナビで変な案内されたとか、曲がるべきタイミングを少し間違えた結果とんでもないほうに行って迷ったとか、一般的なクルマ遍路が行くコースとは全然違う道を行くことになった、などということがあったため、ここでもその可能性を考え、一度クルマを停めてじっくり考えるべきでした。

 バッグの中には「へんろみち保存協力会」編の地図とか徳島県の道路地図を入れていたのです。だから地図を取り出して確認すべきだったのです。

 しかしそれは結果論。

 そのままカーナビの指示通りに進んで行き、「おかしいな、おかしいな。もう少し進んでみてから引き返すか?」などと考えつつも進み続け、結局、勝浦の町中心部(役場や郵便局のあるほう)の北にそびえる中津峰峰山という、標高七七三メートルの山の西から北側へ出てしまい、北に出てから南へ進路を変え、山の頂上付近の高みま出ててから山の南へ出て星の岩屋へ近づくことになったのです。

 実は鶴林寺の山下の、勝浦の集落に出てからすぐ右折して東に出てから橋を渡ったほうが近道だったのです。

 それが中津峰山の西から北、山頂付近、南、と、ひどい遠回りをすることになるとは!

 当然、道幅は狭く、急カーブの連続です。しかも標高七百メートル以上ある山の山頂付近まで行ってからですから、カーブの連続の山道(林道)を下っていかなくてはならない。どこまで行ったら目的地に着くのか、よくわからない中で走り続ける不安感と言ったらないです。

 カーナビの指示に疑問を持ったらすぐ停車して確認するべき、という、いい教訓でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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