ThomasCook European Timetable 2010年冬・春号の NEWS EXPRESS(日本語版オリジナルのニュースページ)です。

ブログ筆者の研究用のデータベースの公開という位置づけです。ご興味あればご参照ください。(この号では日本語訳されています)

 

2009年12月のダイヤ改正(2010年ダイヤ)のニュース

 

  イタリア高速新線全線開業

 

イタリア高速鉄道網建設プロジェクトの中でも、最後の未完成区間であるボローニャ〜フィレンツェ間、ノヴァラ〜ミラノ間が2009年12月13日に開通する。これでトリノ〜ミラノ〜フィレンツェ〜ローマ〜ナポリ間が全て高速新線で結ばれることになる。高速新線では、ETR500型車両を使用したフレッチャロッサ(列車種別ESAV)は最高速度300km/hで運行される。また今回の新線開業によって、ミラノ〜ローマ間の所要時間が30分短縮されて、ミラノ〜ローマ間をノンストップの「ESAV-Fast」なら、3時間で結ぶことになる。

 

 

  チザルピーノ社解散

 

1996年より運行開始をした国際列車チザルピーノを運行しているチザルピーノ社が、12月13日をもって、会社を解散することになった。スイス〜イタリア間で運行している国際列車に関しては、国際列車の種別であるユーロシティ扱いとなり、チザルピーノのブランド名は使用されなくなる。チザルピーノ社が所有していた振子式高速列車ETR470型、ETR610型車両は、スイス国鉄(SBB)とトレニタリア(FS)に分配される。これに伴い、フィレンツェ、ジェノヴァ、ラ・スペツィアへのルートは廃止される。2009年11月現在の情報では、以下の列車での運行を予定している。

・バーゼルベルン〜ミラノ間、ジュネーヴ〜ミラノ (〜ヴェネツィア) 間

→ETR610型車両とETR470型による運行

・チューリヒルガーノ〜ミラノ間

→ETR470型車両による運行

 

 

  オランダ/ベルギー間高速新線開業

 

2009年12月13日よりアムステルダム・スキポール空港〜口ッテルダム〜アントウェルペン間の高速新線(HSL-Zuid)での営業運転を開始する。このルートはオランダの首都アムステルダムとベルギーの首都ブリュッセルを結ぶ幹線である。今回開業する高速新線は国際高速列車タリスでの運行となる。2009年6月に開業したリェージュ〜アーヘン間の高速新線(HSL-3)でのタリスの運行も同時に開始される。高速新線開業後の所要時間は、以下のとおりである。

・アムステルダム〜ブリュッセル間 1時間44分(1時間8分短縮)

・アムステルダム〜パリ間 3時間4分 (1時間5分短縮)

・アムステルダム〜アントワープ間 1時間10分 (59分短縮)

2010年度中には、アムステルダム〜ブリュッセル間で運行される専用の高速列車「アルバトロス」も運行開始する予定である。

※短命で運転取りやめとなっています。詳細はこちらを御覧ください

 

 

  オーストリア ウィーンのターミナル駅の変更

 

ウィーンのターミナル駅の1つであるウィーン南駅の閉鎖に伴い、チェコ方面からのECはウィーン・マイドリング駅停車となる。これらのユーロシティ列車のほとんどはウィーン発着ではなく、ウィーン郊外のウィーナーノイシユタット発着となる。ウィーン方面行きのECの発着の大半はプラハ本駅となる。夜行列車に関しては、ウィーン西駅発着となる。

 

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