21年を通年で取り上げたテーマ、「迂回(うかい)運転」です。

 

【再掲】ここで取り上げる、迂回(うかい、う回)列車について クリックで展開

迂回(うかい) 本来の経路を通らず、特定の場所を避けて目的に向かうこと。迂回も細分化できまして、

  • 突発的に実施されるもの
  • 計画的に実施されるもの

があるかと思いますが、時刻表で追うことができるもの「計画的なう回」を取り上げてゆこうかと思います。

 

 寝台特急あけぼの号の北上線経由のう回運転の件

今回は2回にわけて寝台特急あけぼの号のう回運転について取り上げます。

1986年、1988年の2回に1日のみながらう回運転が実施されています。

 

25回目は、あけぼの号う回の1回目。1986年に実施されたあけぼの1号、3号、6号の迂回運転について。

 

先達の皆様においては釈迦に説法ですが、山形新幹線開業前のあけぼの号は奥羽本線経由の寝台特急でした。これを前提に下記をお読みください。

 

このう回運転の理由について、時刻表紙面内では一切触れられておりません。

しかしながら奥羽本線の歴史をたどった際に、

・1986年7月2日 奥羽本線北山形〜羽前千歳複線化(2.9Km)

という記録が残っており、おそらくこれが夜行列車に影響したと推察しています。ということで、1986年1夜限りの特殊な迂回運転が行われた記録です。

さて、う回の概要です。

概  要 寝台特急あけぼの号 東北本線、北上線へのう回運転

対象列車 寝台特急あけぼの1号、3号、6号

う回期間 1986年7月2日(始発駅ベース)

う回区間 福島〜横手間

う回による経由線 福島〜北上(東北本線)、北上〜横手(北上線)

う回による運賃計算の特例 あり

う回区間の代行運転 なし

備  考:北上線の紙面にはう回の記事はありませんでした。

 

 う回を確認できる時刻表紙面 ★タイトルクリックで時刻表が展開

う回の履歴(1) 寝台特急ページ あけぼの号

1986年7月2日上野発、青森発は東北本線、北上線経由となる記事が確認できます。一例を挙げると、あけぼの1号(1001レ)のう回時ダイヤでは、通常より9分繰り上げ出発、その後東北本線を北上し、途中、北上駅から北上線に入り、横手で本来の奥羽本線に戻ります。この時点で通常ダイヤにくらべ15分ほどの繰り下げ出発となり、そのまま青森までキープして到着しています。

通常ダイヤとの差異は、3号では約40分(横手駅時点)、6号では約10分、それぞれ繰り下げた臨時ダイヤで運転されています。

あけぼの号 迂回運転時刻表

交通公社の時刻表 1986年 7月号より

 
う回の履歴(2) 奥羽本線(福島ー秋田) 下り
う回ではありませんが、1号は上野発6月23日と25日の2日間、3号、5号は上野発6月25日で新庄以北でダイヤ修正が入っています。これも工事の影響と見て間違いないでしょう。 あけぼの号 迂回運転 1986年7月2日

交通公社の時刻表 1986年 7月号より

 
う回の履歴(3) 奥羽本線(秋田ー福島) 上り
上り列車でのう回は6号だけ。下記では見切れていますが、2号の山形発着時刻が通常より20分繰り下げられていました。

あけぼの号迂回運転時刻表 1986年

交通公社の時刻表 1986年 7月号より

 

次回は、1988年に実施された2回めのあけぼの号のう回について。今回とくらべて若干トリッキーな臨時ダイヤとなっています。

 

今回は以上です。

 

過去に紹介したう回列車の数々については、こちらからご覧になれます。

 

参考資料:交通公社の時刻表 1986年 7月号、鉄道総合年表1972ー1993 中央書院