“大阪交響楽団 感動の第九”(本番編・その2) | まーすけ&佐田真衣のお気楽よもやま話

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 [記入日 : 2010, 12, 29 (Wednesday)]


 ども、まーすけこと、佐田真衣です。
 前回&前々回に引き続きまして、昨日開催された“大阪交響楽団 感動の第九”コンサートについてレポートしますね。
 いよいよここからは本番のステージについてお話ししたいと思います。
 わたしたちの出番がようやくやってきまして、オルガン席への階段を慎重に昇り、舞台入りしたんですが、ほぼ満員のお客様を目の当たりにし、思わず「すごい」と漏らしてしまいました。オルガン席のほぼ中央なので、一面にお客様とオーケストラの面々が見下ろせるんですよね。しかもわたしが今回招待させていただき、忙しい中&遠いところ来てくださった、同じ大学の先輩とそのお友達らしき方を発見したのですが、たまたまチケットを確保した際に選んだ席が、自分の立っている場所の目線のちょうどど真ん中やったんです(遠かったのであんましよくわからなかったんですが、だいたいの見当はつきました)。重ねてビックリ。

 いよいよ第1楽章が始まりました。皆さんご存じのように、第九交響曲は第1楽章から第4楽章まであり、第4楽章のみに合唱パートがあります。場所や主催楽団によっても違うんでしょうが、通常は第2楽章と第3楽章の間に4人のソリストさんが入場するんですけど、その直前に合唱団のメンバーが舞台入りして、第3楽章だけを舞台上で聴くケースもあれば、今回のように最初から舞台入りして、第1楽章から第3楽章まですべて舞台上で聴くケースもあります。第1楽章と第2楽章はテンポが速いのであまり当てはまらないんですが、第3楽章はゆったりしているので、ヘタすると気持ちよくなって寝入ってしまう可能性もあります(笑)。しかもオルガン席の椅子は観客用の座席と変わらないため、余計に眠くなってしまいそうです(汗)。

 事実、3年前にサントリー1万人の第九に出演した時、わたしは第3楽章の途中、ほんの少し船をこいでしまいました(笑)。ただし、その時は合唱団にライトが当たらないし、第一、合唱団のメンバーのほとんどが観客席に座ることになります。だって1万人もいるんだから(笑)。しかも交響曲は管弦楽の作品であって、第九はたまたま第4楽章に合唱パートがあるだけの話なので、第3楽章まではオーケストラだけにライトが当たるのは至極当然のなりゆきですよね。しかし、今回は常に合唱団にライトが当たっているため、眠ってしまうと観客みんなにわかってしまうため、眠くなってきそうな時は敢えてライトを見つめて集中力を高めていました。さらに、ホールの中は乾燥しているので、ドライアイ気味のわたしはまばたきをしても涙が出てこず、かなりかなり焦っていました。目が乾燥していると余計に遠くが見づらいんですよね(汗)。どうしようどうしようと思っている間に第4楽章が始まりました。
 
 しばらくの間管弦楽が流れ、バリトンソロの田中勉さんが立ち上がるのと同時にわれわれ合唱団も一斉に起立。バリトンソロ→→バリトンソロ+男声合唱→バリトンソロと続き、いよいよわたしたち女声パートが入ります。最初はアルトのパートをソプラノも歌うので,そんなに音は高くないんですが、その次、ソリストさんたちの掛け合いの直後、いよいよ高音パートの登場。舞台上で1時間近くも待たされていたので(笑<第1楽章から第3楽章まで約45分、第4楽章の管弦楽部分だけで7分ぐらいあるんです)、発声練習やゲネプロであれだけ練習したのにちゃんと声が出ず、一部割れてしまいました。かなりやばいと思ったんですが、なるべく鼻で響かせて歌えば少しは楽になるかなと思い、レッスンの時に中村先生がおっしゃっていた言葉を思い出し、肩幅に開いた足を更に踏ん張らせて重心をしっかり取り、でもここはオルガン席、合唱団の中でも後部、しかも高いところにいるので、あまり声が大きくなりすぎると逆に歌全体のバランスが崩れてしまう。だから、少し声をセーブしてあまり無理しすぎないようにしようと努めました。で、いよいよひとつめののロングトーン(ソプラノにはロングトーンが3か所あります)。この曲の最初のヤマ場です。1オクターブ高いA(ラ)の音がキレイに伸び、カンニングブレスなしで無事クリア。いっぱい音を伸ばしきったので少しフラッとしかけましたが頑張って持ちこたえ、男声合唱へ続きました。テノールのソリスト、小貫(おぬき)岩夫さんと男声パートの皆さんとの掛け合いは、ホントに力強く、これから戦いに行く民衆の一体感がとてもよく表現されていたと思います。
 またしばらくの間管弦楽が戦いのシーンを表現し、いよいよ最も有名な部分、“よろこびの歌”の場面にさしかかりました。最初のロングトーンを無事にクリアしたわたしは少し落ち着き、合唱団&オーケストラ&観客の皆さんが一体となっているのを感じ取ることができました。次のロングトーンへの不安を抱きつつ、それでも少しは気持ちに余裕が出て来たのか、客席を見回しながら、もちろんマエストロ現田さんのタクトを目で追いながら、観客の皆さんに目線を合わせて歌っていました。
 そしてふたつめのロングトーン。二重フーガにつなげるための重要な部分です。ロングトーンの手前で一度しっかりブレスしたあと、直前で軽く二重にブレスを入れたおかげで、こちらもカンニングブレスなしで無事クリア。疲れてきたところで少し音を高めに外し、息切れする直前でちょうどマエストロがストップをかけてくれたので、ちょうどいい位置に音が下がり、キレイにハマりました。
 そして、いよいよふたつめのヤマ場、二重フーガになりました。拍をちゃんと取り、途中ブチ切れることもなく、スムーズに進み、最後、そして最も長いロングトーン。15拍分を一気に伸ばす部分です。ここも2回目と同じように二重にブレスを入れたおかげで、今までクリアできなかったロングトーンがひと息でつながったんです! こちらは最初から気持ち高め外し気味に音を出していたので、途中下がっても元の音できちんと響いてくれ、フーガが終わった途端、思わず左手にガッツポーズが出ました(笑)。ひょっとしたら2階席の前のあたりの方にはバレてたかもしれませんね(汗)。
 最後のヤマ場となる速いテンポで突っ走る部分は、かなり声が割れてしまったんですが、ロングトーンが全部成功したんで、あとはもう勢いで行くしかないと思い、完全に開き直りました。気をつけるべきところはもちろん意識して歌いましたが、最初の緊張感はどこへやら、エンディングではこの舞台に立てた素直な嬉しさと、来てくださった観客の皆さんや、今回共演させていただいたみんなへの感謝の気持ちとが入り交じり、自然に笑顔が出ました。最後は本当に気持ちよく歌えましたね。
 曲が終わり、観客席からの盛大な拍手に包まれ、無事歌いきった喜びと嬉しさにに満ちあふれていました。アンコール曲の“蛍の光”はあえて歌い方を変え、いつものポピュラー調で歌わせていただきました。やっぱり歌いやすいから(笑)。
 アンコールが終わり、 カーテンコールとなりました。大学の先輩とそのお友達が手を振ってくれているのがわかりました。声には出せないけど、精いっぱい、舞台上からありがとうと伝えました。そして、オーケストラの面々が退場したあと、われわれ合唱団も順に退場していったんですが、階段横の控室で思わず感極まり、涙があふれてしまいました。本当に幸せだと感じた瞬間でした。本番直前、舞台での待ち時間を考えて、着替えてから少し声を出しておけば、本番中声が割れずに済んだかもしれないですが(汗)、もともとロングトーンを一発で決めることが主な目標のひとつだったので、それをクリアできたことは何よりも嬉しかったです。

 ここまで本番の様子につきお話させていただきましたが、思った以上に長くなってしまったので、感想などは次回にお届けしたいと思います。お楽しみに♪